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経営者や営業責任者の8割以上が、自社の営業チームが思ったように動かずに悩んでいます。リクルートでもっとも多くの営業チームを立ち上げ、5年連続でNo.1マネジャーの評価を得た著者が「売れるチームづくり」の極意を語ります。

もしもあなたがハイパーレスキュー隊の隊長だったら?

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わたしは「営業チームづくりのコンサルタント」という仕事がら、多くの経営者やチームリーダーから「メンバーが思ってように動いてくれない」という悩みを聞きます。

 そんな人たちにとって、鉄壁のチームワークで福島原発の注水作業を成功させたハイパーレスキュー隊の姿はどのように映ったのでしょうか?

 前回、使命感をもつことで生まれる驚異的な力について書きましたが、今日はかれらの鉄壁のチームワークがなぜ生まれるのかについて考えてみたいと思います。

 先日、作業にあたった隊員の方々の話をテレビで見ていて「なるほど!」と思うことがいくつかあったので紹介します。

 

エピソードその1 引きずってでも全員で帰る

 

彼らは決して命知らずの無頼漢ではありません。

任務を聞かされた時には「体が震えた」と言い、現場に向かうバスの中では極度の緊張感から誰もが終始無言だったと言っています。

きびしい訓練で鍛えぬかれているとはいえ、私たちと同じように死ぬことに恐怖を覚えるごく普通の感覚をもった人たちなのです。

 そんな彼らを奮い立たせていたものは、「死ぬ気でいけ!」とか「命をかけろ!」といった上官からの鼓舞ではなく「何があっても全員で帰る」という言葉でした。

 

「自分の命を守り通せ!」

 

これがレスキュー隊の鉄の掟なのだそうです。

 人命救助を最優先とするレスキュー隊だからこそまず自分の命を守る、これこそが危険な任務に挑む彼らの基本姿勢なのです。

 

自分たちの命は大切にされている

組織に、上司に、仲間に大切にされている

 

この信頼感が、ぎりぎりの状況のなかで命がけの作業をするためには絶対に欠かせない要因なのです。

 その言葉が口先だけでないことは、任務を終えたあとの記者会見で、隊員の家族に申し訳ないと言って絶句した総括隊長の姿を見ればわかりますね。

 

☆鉄壁のチームワークが生まれる理由①

 

「自分は大切にされている」と感じられることで、

はじめてメンバーは最大限の力を発揮することができる。


つづく

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