| « 2009年10月 | 2009年11月の投稿 |
2009年12月 » |
日本ではTwitterが先行しているが,Facebookもmixi(PC版)の20%程度のサイズになってきた。
来年1月には,世界発の海外支社が日本にできる。そろそろFacebookに注目しておいても損はないだろう。
で,まず Google Ad Plannerで最新媒体特性を見ると次の通り。
(ユーザー属性などはmixi公式発表数字と大きく隔たりがあるので参考にならない)
例えば2009年10月の主要指標で比較すると,
- 月間ユニーク訪問者で mixi 1200万人に対して,Facebookは240万人
- 月間ページビューで mixi 59億PVに対して,Facebookは4.5億PV
- 月間平均訪問回数で,mixi27回に対して,Facebookは12回
ただしこれはPCのみで携帯は含まれていないのでご注意を。
mixiユーザーは20代F1層を中心とした一般コンシューマが多いのに対して,日本におけるFacebookはアーリーアダプターがほとんどで,ウェブ系,マーケティング系,外資系のビジネスパーソンが多くを占めていると予想される。したがってターゲットされた分野であればFacebookの媒体利用価値はあるだろう。
ちなみにFacebookをソーシャルメディアとして利用する場合,キーになるのがアプリとともにファンページだ。こちらに関しても最新情報があるので紹介しておこう。
Facebookには現在60万のファンページがあるが,上図はそのカテゴリをあらわしたもの。非常に満遍なく多様な用途で利用されていることがわかる。ファンページは,通常の友達関係ではなく,ファン関係(一方的な支持。Twitterで言うフォロワー)でユーザーとは結ばれる。
このユーザー数で60万ページを分類すると次のようになる。
1000人に達しているのは全体の23%,10000万人が4%となっている。
ちなみに企業系で最大なのは,Starbucksの510万人だ。Twitterがフロー系のソーシャルメディアなのに対して,Facebookはストック系だ。プロモーションで活用する際にはその特徴を生かしたアイディアがキーとなってくる。
米国の最新成功事例をいくつかピックアップしておこう。
・ LADY GAGAに学ぶソーシャルメディア活用の最前線 (2009/11/22)
・ コカコーラが挑む世界最大級ソーシャルメディア・キャンペーン。その全貌と狙いを探る (2009/11/20)
・ 【最新事例研究】200万人を繋いだ!HONDAのソーシャルメディア・プロモーション (2009/10/26)
【追記】
文末のフロー/ストックについて補足してほしいとのリクエストいただきましたので追記いたします。顧客との一時的な交流や情報配信をする場合はtwitterなどのフロー系(ながす系),顧客をコミュニティにキープし長期的なリレーションを築く目的の場合はFacebookなどのストック系(ためる系)が向いているという意味で使用しています。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
ループス社の公式Twitterはこちらです。 http://twitter.com/LooopsCom
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
今日の朝方,iPhoneアプリ・デベロッパーの Pandav が,開発者向けにユーザー利用履歴などを提供する Pinch Media 内のログに現行iPhone3GSと異なるコードが発見されたとレポートし,話題になっています。
・ Apple Starts Field Testing Next Generation iPhone3,1 (MacRumors.com)
・ New iPhone in the Wild, According to Usage Records (Mashable)
・ The Next iPhone Spotted in the Wild? (The Next Web)
Pandavがテストしていたアプリ「iBART」は,サンフランシスコの交通システム"BART"の情報を閲覧するもので,アップル本社 のある場所だけにその信憑性はかなり高いと考えられるようです。
なお,今回ログから発見されたモデルナンバーは「iPhone 3.1」です。
- iPhone 1,1 - iPhone
- iPhone 1,2 - iPhone 3G
- iPhone 2,1 - iPhone 3GS
- iPhone 3,1 - 次世代?
現行iPhone3GS「iPhone 2,1」は,昨年10月(発売8ヶ月前)に同様のテストが開始されていますので,来年中旬に新iPhoneがでる可能性はかなり高いようです。
現時点での次世代iPhoneの噂は,マルチコア・プロセッサー搭載,RFIDサポート(お財布ケータイに対応か),カメラ機能向上,iPhone mini登場 など。
参考まで,過去のiPhone発売タイミングと推定販売台数は以下の通り。
- 2007年7月 iPhone
- 2008年7月 iPhone 3G
- 2009年6月 iPhone 3GS
- 2008年Q2までの約1年間 6.1百万台
- 2008年Q3 6.9百万台
- 2008年Q4 4.4百万台
- 2009年Q1 3.9百万台
- 2009年Q2 5.3百万台
- 2009年Q3 7.4百万台
来年7月まで待つか,Androidに浮気してしまうか。
旧iPhoneユーザーにとって悩ましい8ヶ月となりそうです。
【参考記事】
・ 2009年Q3スマートフォン出荷台数は4300万台。iPhoneの順位と出荷トレンドは? (2009/11/8)
・ 【速報】最強のiPhoneキラー"Droid"。初週は絶好調で推定販売台数25万台か。iPhoneと比較すると? (2009/11/15)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
ループス社の公式Twitterはこちらです。 http://twitter.com/LooopsCom
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
いつもブログに訪問いただきありがとうございます。
今年の4月からはじめたこのブログ 「ソーシャルメディア。マーケティングにどう活用するか」 ですが,早いもので8ヶ月が過ぎました。
お蔭様でソーシャルメディア関連の方々のみならず,広告業界,モバイル業界,ゲーム業界などの分野の方々からもご愛読いただけるようになり,心から感謝しています。
ループス社本業との時間配分や記事ネタ不足など,壁に当たりつつも試行錯誤してきましたが,特にこの2ヶ月ほどはブログやツイッター,iPhoneなどもすっかり身体になじみはじめました。
そこでひとつご報告を。オルタナ・ブログを取り仕切っている 番長 に折り入ってお願いをし,ブログ・タイトルを変更していただくことになりました。新しいブログ名は 「in the looop」,英熟語 "in the loop"(仲間になって,最新情報を共有して) というブログの主旨と,わが愛するループスをかけたものです。近日変更する予定ですが,今までと同様,どうぞよろしくお願いします。
それともう一つ,ブログ改名にともなって情報収集力を強化したく,皆様にお願いがあります。
当ブログの最大の情報源はGoogle Readerによるフィード収集です。現在100以上のニュースサイトやブログを登録し最新情報をチェックしていますが,さらに素晴らしいソーシャルメディア系(ソーシャル,リアルタイム,モバイルがキーです)やそれに関連する広告系,携帯系,ゲーム系の情報ソース(特にあまり有名でないが良記事を書かれているブログなどが最高です)をご存知であればぜひ教えていただきたいのです。
私自身も日々追加しているのですが,個人だと限界があり,偏ってもしまいます。自薦も大歓迎,低頻度,はじめたばかり等でも結構です。ぜひ ツイッター ないしコメントでご教示ください。なおツイッターは(ブリトニーとかでない限りw)ほぼ必ずフォロー返ししていますので,ダイレクトメッセージでも案内もいただけます。
いただいたブログやニュースの良記事はツイッターで即時ご紹介するとともに,ブログ記事の情報源(記事内に明示)とさせていただきます。ブログとツイートの連係利用については 私のおすすめツイート術 をご覧ください。
ちなみにツイッターで私をフォローしてくださっている方々(3000人強)は,そのほどんどがソーシャルメディアに関与している/強い興味があるイノベータやアーリーアダプターの方々で,この系の情報には素晴らしい感度を持たれていらっしゃいます。
ですので無名に近くても素晴らしい内容のブログであれば,例えば,イケダハヤトさんの 「ケツの穴の小ささ」が企業のソーシャルメディア利用を失敗に導く」 の例のようにフォロワーの方々の激しい共感を呼び,その夜だけで数十回RT (翌日談の記事は こちら ) されることもあります。私の記事も含めて,興味深い記事でないと全く反応いただけませんが ...
以上,ブログ改名のご報告とニュースソースご紹介のお願いでした。
最後におまけで,この8ヶ月に書いた記事の中でも特に思い入れの深いものをコメントつきで自薦してみました。まだ情報鮮度の高いものだけを対象としましたので,お時間ある方はご覧いただけるとうれしいです。
■自薦記事 ベスト5
【1位】 【2009年11月最新版】 直近決算発表に基づくmixi,モバゲー,GREEの業績比較 (2009/11/12)
mixi,モバゲー,GREEの関係者の皆様。まいど評論家のように記事を書いてすみません。日本のITを支えるのは皆様3社だと思います。期待していますので,ぜひかんばってください!
【2位】 iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測 (2009/10/22)
これから最も激しいバトルが予想されるモバイル三国志。少し踏み込んで Androidが勝つためのシナリオも考えてみました。ストーリーの関係で,Windows MobileやBlackberry,Palmを入れられませんでした。関係者の方々すいません。
【3位】 【2009年8月最新版】Facebookアプリ最新ベスト50に学ぶ,mixiアプリ成功の秘訣 (2009/9/3)
mixiアプリ解禁前ということで,Facebookアブリ成功の秘訣を数回にわたって紹介しました。コンテンツ・アイディアやクオリティはもちろん重要ですが,ソーシャルゲームの基本を押さえておかないと頑張っても報われないというお話です。
【4位】 ソーシャルメディアのクチコミ動線をどう設計するか (2009/8/27)
これは本業に近いものですが,ソーシャルメディアをビジネスに活かすポイントは,クチコミ動線の設計です。ブログ,Twitter,mixiなどをパーツで扱うのではなく,自社サイト,マスメディアやリアルも含めたトータルな設計が大切というお話です。
【5位】 『ソーシャルメディアの"今"を,一時間で理解する』 パワーポイント (2009/10/3)
パワポをそのままSlideshare経由で掲載。企業向けにソーシャルメディアの全体像を説明するのは大変に骨の折れることなのですが,その際にご利用いただければと思います。助かったという声もいただいてます。
【番外編 5作】
最近すぎるので番外にしていますが,これらの直近記事は,筆がのった関係もあり相当気合を入れたものが多かったので,念のために掲載しておきます。
・ ゲーム業界を襲う世界的な激震。ソーシャルゲーム急成長のインパクト (2009/11/19)
・ コカコーラが挑む世界最大級ソーシャルメディア・キャンペーン。その全貌と狙いを探る (2009/11/20)
・ LADY GAGAに学ぶソーシャルメディア活用の最前線 (2009/11/22)
・ ツイッターは本当にスローダウンしているのか?現在のアクセス状況に関する多面的な考察 (2009/11/25)
・ iPhoneとSekai Cameraが牽引した,AR市場の爆発的な成長予測 (2009/11/27)
お時間と興味のある方は,ぜひご覧ください。
【追記】
記事タイトル,主旨にそって変更しました。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
ループス社の公式Twitterはこちらです。 http://twitter.com/LooopsCom
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
「Sekai Camera」の 衝撃的なデビュー 以来,AR(拡張現実,Augmented reality) への期待が一気に高まっている。
このARという言葉自体は1990年にボーイングのTom Caudell氏が発案(航空機の保守技術者向けの技術情報提供方法として)したものだと言われている。
VR(仮想現実,Vertual Reality)と混同しがちだが,実は対をなす概念だ。VRはサイバースペースが舞台となるのに対して,ARは現実の環境に電子情報(アノテーションと呼ばれる)を合成付与するものだ。
「20世紀少年」の 「ともだちランド」 がVRなのに対して,ARの代表格は2008年度の日本SF大賞を受賞した 「電脳コイル」 だ。202X年の日本を舞台にしたストーリーで,キーとなるのが「電脳メガネ」,子供たちの間で大流行しているウェアラブル・コンビュータだ。このネットと常時接続されている「オバケが見える魔法のメガネ」をかけると現実の街並みにバーチャルなペットなどがあらわれる。ちなみにiPhone3GS用ARゲーム 「Mosquitoes」 などはかなり近い線までいって面白い。
さて,このARのテクノロジーとしての成熟度を,ガートナー社が毎年発表している「テクノロジーのハイプサイクル」で見てみよう。
・ ガートナー、1,650のテクノロジの成熟度を評価したハイプ・サイクル・スペシャル・レポートを発行 (2009/9/8)
表現もユニークだが,2009年のARは「過度の期待が集まるピーク期」の直前。おそらく 「Sekai Camera」 の大ヒットでついにピーク期に入ったというタイミングだろう。ちなみにハイプ・サイクルを市場・投資・企業採用の観点から見た次表も,今後のAR技術の成長を示唆しているようで実に興味深い。
この図でいうと,ARはまさに「マスメディアでのハイプ(過剰宣伝)が始まる」タイミングだ。
さらに意外なのだが,このハイプサイクル調査が開始された2005年の時点からほとんどARはほぼ同じステイタスにいたことだ。2005年のハイプサイクルは次の通り。
つまり,もう4年もの間,期待感はあるものの爆発寸前でとまっていたテクノロジーなのだ。そしてそれを後押ししたのは,間違いなく日本発の「電脳コイル」,さらに「Sekai Camera」の登場だ。
またハードウェアの視点で見ると,このARを実現するためには「カメラ」「GPS」「ブロードバンド接続」「傾斜センサー」「デジタルコンパス」の5点セットが必要であり,その代表格は今年6月に発売になったiPhone3GS。その他,Android機やNokia N97なども対応している。
ここからが本題だが,このAR技術はビジネスとしてどのくらいのポテンシャルを持っているのだろうか?
興味深いレポートが英国調査会社Juniper research社から発表されて話題になっている。
・ Mobile Augmented Reality Forecasts, Applications & Opportunity Appraisal 2009-2014 (2009/11/26)
同リサーチによると,「モバイルAR市場」は2010年までは2億円(2m$)の規模にとどまるが,対応するスマートフォンの普及により2014年には650億円(732m$)になるだろうと予測している。
レポートでは,位置情報と連携したゲームや情報サービス,商品広告などを有望分野とし,全7分野がピックアップされている。
・ Location-based Search
・ Games
・ Lifestyle & Healthcare
・ Education & Reference
・ Multimedia & Entertainment
・ Social Networking
・ Enterprise
また課金形態としては,ダウンロード販売以外に,広告,フリーミアム型サービス(基本無料でオプションが有料)となると予測している。この販売形態はまさに書籍「フリー」で紹介されている3つのビジネスモデルだ。興味ある方はこちらの記事を参照してほしい。
・ ビジネスパーソン必読の名著「フリー」に学ぶ,無料からお金を生み出す具体的な戦略とは? (2009/11/23)
ちなみに 米国ABIresearch社の調査 はもう少し堅実で,2014年で310億円(350m$)と見込んでいる。が,いずれにせよ極めて高い成長性が見込まれていることは間違いない。
その背景には爆発的な増加が予想されているスマートフォンの存在がある。例えば,米国ガートナー社調査では2012年には全世界で契約数5.2億台に成長すると予想しており,その時点のシェアは次図の通り。(単位は百万台)
・ iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測 (2009/10/22)
5.2億台(累積台数。2012年の時点ではそのうち多くはAR対応機だろう)ということは,2012年の時点で先進国ではキャズム(クリティカル・マス,16%)を超えている計算になる。スマートフォンやAR技術はネットワーク外部性(利用者が増えるほど利用者の利便性が増す特性)が働くため,キラーコンテンツが開発されれば成熟ラインまで一気に普及がすすみ,巨大な市場になる可能性は高いだろう。
またプラットフォームとしてのハードウェアもスマートフォン以外に広がるだろう。間違いなく対応しそうなのがポータブル型ゲーム専用機とタブレットだ。デジカメや電子書籍リーダーにも広がるかも知れない。またキラーコンテンツ次第では「電脳メガネ」を地でいくウェアラブル・コンピュータがヒットする可能性もあろだろう。
はたしてこの予測はハイプ(過剰期待)か否か。
それはARのアプリケーション次第だろう。しかしアプリケーション・プラットフォームのオープン化とそれにともなう世界中のデベロッパー参戦により,コンテンツ開発の量やスピードは3年前のそれとは比較にならないほど進化している。
「電脳コイル」の設定は202X年だったが,「電脳メガネ」の普及は意外と早く201X年になるような気がしてきた。
【参考記事】
・ ゲーム業界を襲う世界的な激震。ソーシャルゲーム急成長のインパクト (2009/11/19)
・ 2009年Q3スマートフォン出荷台数は4300万台。iPhoneの順位と出荷トレンドは? (2009/11/8)
・ Googleが創業わずか3年足らずのAdMobを約670億円という巨額で買収した理由 (2009/11/10)
・ 世界中から注目が集まる,日本携帯サイトのビジネスモデル (2009/10/23)
・ iPhoneが出版業界を救う。電子書籍がGameに続くキラーアプリに (2009/11/4)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
ループス社の公式Twitterはこちらです。 http://twitter.com/LooopsCom
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
eMarketerより,米国B2B企業のソーシャルメディア活用に関する調査が記事になっていたのでご紹介。
・ B2B Marketers to Increase Social Spend (eMarketer 2009/11/25)
この記事はふたつのB2B向け調査報告から構成されている。
■ BtoB Magazine "2010 Outlook" より
ソーシャルメディアを現在マーケティングに活用している米国B2B企業は全体の54%。昨年同期より9%のアップ。日本企業と比較するとかなり高い数値だろう。使用目的についてみてみよう。
こちらの調査では複数回答OKでの数値だ。
先駆的な活動(thought leadership。なんと訳したらいいのでしょうか?)がトップで60%,リード(見込み客)獲得が49%,顧客の声のフィードバックが46%,広告が35%,マーケティング調査が29%となっている。
また2010年にオンラインマーケティングで積極的に活用したいと考えているメディアは次表の通り。
ソーシャルメディアは,Web,Eメール,検索に続いて第4位。60%のマーケッターが来年はさらに積極的に活用したいと回答した。
■ Visible Technologies & SiriusDecisions の調査より
続いてもうひとつのB2B向け調査を紹介しよう。
まず上記2目と同様のソーシャルメディア活用の目的から。
こちらは単一回答。トップは知名度の向上で25%。顧客リレーション強化が18%,アナリストやインフルエンサーとの関係強化が16%,プロダクト・マーケティングが15%と続いている。
なお,この調査の対象となった企業の33%は自社コミュニティを構築していた。また20%はポッドキャストを,18%はブログを活用していたが,Twitterはわずか14%だった。この比率はB2B特有のものと言えるだろう。
最後にソーシャルメディアのROI測定についての回答を。
やはり単一回答なのでもっとも重視しているROI指標があらわされている。
当然だが,Webトラフィックがトップで31%,見込み客獲得が20%,顧客ロイヤリティやリピート率が14%,ブランド知名度が13%,売上が12%という結果となった。
なお,回答企業のうち,自社で効果測定をしている企業が59%,代理店に依頼している企業が20%,残りの21%は現在特になにもしていないとの回答だった。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
ツイッターのアクセス状況は他のメガサイトに比べて実態を把握しにくい。
その理由は主にふたつある。
ひとつはtwitter.comではなく専用クライアントからのアクセスが過半以上を占めること。
もうひとつは米国のアクセス状況と世界のアクセス状況が混同されやすいことだ。
今,ツイッターは果たしてスローダウンしているのか?
これらの前提を踏まえた上で,できるだけ正確にアクセス状況を検証してみたい。
■ 調査会社から発表された基礎データを確認する
eMarketer記事 "Data on Twitter Decline Stacks Up"(2009/11/20)に,調査会社3社からの最新データが記載されている。
各社とも独自推定のため数値に大きなバラツキがあるが,10月の月間ユニークユーザー数は対前月比で▲2.1%,▲8.1%,▲27.8%とあり,減少傾向にあるのはほぼ間違いないだろう。この調査結果が「ツイッターは減衰したのでは?」という主旨のメディア報道の基礎数字だ。
ただし,これは米国におけるtwitter.comのユニークユーザーであることに注意しなければいけない。特に米国記事ではタイトルにこれらの限定条件が記載されていないことが多く,誤解を生む一因になっている。
では,真実のツイッターはどうなっているのか?
この「地域特性」と「アクセス経路」にフォーカスしながら,それぞれ他のデータで検証してみたい。
■ ツイッターの地域特性
まず世界的なツイッターのアクセス状況を俯瞰してみよう。
2009年6月までのツイッターのアクセストレンドを図にしたもので,情報元は10月の米国アクセスを前月比▲8.1%としたComScore社だ。ただしこれもtwitter.comのみの情報であることに注意したい。
この図を見てわかるとおり,米国の停滞はすでに今年の5月からはじまっており,それに対して成長しているのは米国以外の地域なのだ。
なお米国の停滞については,6月の時点で筆者ブログにて指摘しているので参照してほしい。
・ 『2009年5月,Twitter の伸びが突然止まった』 のは本当だろうか? (2009/6/22)
・ Twitterはスローダウンするのか? ~ ソーシャル・テクノロジーのライフサイクル考察 (2009/6/25)
現在最も急成長している国の一つは日本だ。これを俯瞰するために,全世界-米国-日本の順にGoogle Trends最新データ(2009/11/25)を引用しよう。ただしこれもtwitter.comのみの推測データだ。
【twitter.com 全世界の月間ユニークユーザー数 推定】
【twitter.com 米国の月間ユニークユーザー数 推定】
【twitter.com 日本の月間ユニークユーザー数 推定】
今後ツイッターが最も伸びるであろう方向性はふたつ,アジアとモバイルだ。特にインド最大の携帯キャリアとのSMS提携 はインパクト大だ。
・ 進化するTwitter ~ PCから携帯へ,米国からアジアへ (2009/10/18)
■ ツイッターのアクセス経路
ツイッターは早くからAPIを公開した。そのため多数のツイッター専用クライアントが存在し,多くのユーザーはtwitter.comからではなく,高機能なクライアント経由でアクセスしている。クライアント比率については多様な統計が散在しており,権威あるデータがない点がマーケッター泣かせなところだ。
ここでは,一定の母数を持ち,継続調査している twistatデータ を基にした TheNextWeb記事から図を引用したい。
この最新データによると,twitter.com からのアクセスが全体のわずか20%(ユーザーは20.5%,ツイートは19.1%)に過ぎないことがわかる。
参考までクライアント・シェアに関する他のデータソースも記載する。%数値はtwitter.com推定アクセスシェアだ。
- Twitter クライアント 2009年10月の人気ランキング - 同情報源 2009年10月 20.1%
- Twitter Client Usageを分析してみた - 同情報源 2009年9月 21%
- 65% of Tweets Still Come From the Web (2009/8/20) - Rapleaf調査 2009年8月 65%
- 各国 Twitter クライアント事情 (2008/9/14) - 独自調査 2008年9月 日本約30%,米国約40%
この中でRapleaf調査の65%という数値は記事内を見るとわかる通り,400万人のユーザーを抽出して最新20ツイートを分析したものだ。(つまり対象期間はユーザーによって異なる) それ以外のデータは特定アカウントを対象とした期間内全アクセスを分析対象としたものであり,それで大きく数値が異なっているのだ。いずれも重要なデータだが,今回のアクセス統計計算に適用するには65%は不適切であることがわかる。
これらの統計値から推定されるtwitter.comのアクセス比率は,2008年9月の時点で40%前後,現在は20%前後となっているのではないか。
なお,このtwitter.com経由のアクセス減少は主に次のふたつの理由によるものだろう。
- VCマネーがツイッター専用クライアントに流れ込み,機能競争が激化している
- iPhoneやAndroidなどモバイル経由のアクセス(ほとんどが専用クライアント)が急増している
結論としてtwitter.comからのアクセスはこの一年間で大きくシェアを落としており,公表されているtwitter.com経由のデータは,ツイッターの成長実態を正確に反映していない可能性が非常に高いと言えよう。
■ 実際のアクセスデータからツイッターの成長を探る
正確なデータはツイッター本社(非公開)にしかない。ただしそれに準ずるデータとしては上記専用クライアントのアクセス状況がある。ここで上記クライアント順位で5位と中堅に位置する seesmic社のCEOが11月23日に自らのブログで公表したアクセスデータがあるので,それを紹介したい。
・ Twitter.com traffic down? Seesmic Web is +30%/month (2009/11/23)
この記事の中でツイッターのアクセス状況について書かれていることを要約すると次の通りだ。
- ツイッターのアクセスが落ちているとの報道があるが,seesmic webは力強く成長している。
- 直近データに基づくと,ツイート数で月間30%増という極めて高い成長性を維持している。
- 他社に先駆けたリスト機能対応(11月6日)により,それ以降はさらに高い成長率になっている。
seesmic webは,先行するTweetDeckに追従する形の二番手集団におり,特筆して急成長しているわけではない。したがってこのデータは,我々が最も興味を持つ 全クライアント経由をあわせた全世界におけるツイッター のアクセストレンドに最も近いデータなのではないか。
また,seesmic社CEOが同ブログ内で次のように述べていることがこれを裏付けているように思う。
Twitter is not going down. It is growing like hell, but as a platform, as a motherboard for all the Twitter ecosystem and I am betting that it will continue this way.
ツイッターはスローダウンしていない。ものすごい勢いで成長している。ただしそれはツイッター・エコシステムのプラットフォームとしてであり,私はその成長が続くことを期待している。
私はツイッターの成長は現在も続いていると思う。
また確実なのは,日本では世界でも最も力強く伸びていることだ。
11月20日に発表された マイボイスコムの調査資料 では 「ツイッターは認知が45%,利用経験が3.3%」 とキャズム超え(16%)にはまだかなり隔たりがあるが,見方を変えれば既に300万人を超えるイノベータ・ユーザーが利用しているということだ。
スマートフォンの成長や競合サービス(Amebaなう,GREE)との切磋琢磨により,ツイッターが今後さらなる成長をとげることを期待している。
【参考記事】
・ Fortune100社のうち73社がツイッター運用を開始 (2009/11/18)
・ Twitterツール最新ランキング。1位はbit.ly,2位はTwitpic。クライアントではTweetDeckが7位にランクイン (2009/11/18)
・ Twitterの時間帯別,曜日別アクセスパターンは? (2009/11/14)
・ 【アンケート結果発表】Twitterの利用環境とクライアントシェア (2009/10/28)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
デジタル技術による違法コピーで悩まされている業界は多い。
例えばソフトウェア,ゲーム,映画など。最近は漫画なども被害にあい始めている。
しかし最も深刻で,業界衰退の危機とまで言われているのが音楽業界だ。それだけにレコード会社や著作権協会とインターネット事業者の溝は深く,有望なITベンチャーが撤退に追いやられるケースは多い。
違法コピーしているユーザーの方が音楽を買っているという 調査結果 もあるが,音楽CD売上の推移を見るとレコード会社の現実の苦悩が見えてくる。
1998年から2007年までの10年間で,音楽CDの生産金額はなんと44.4%と大幅に減少しているのだ。ただし一方で有料音楽配信(着メロ,着うた,ダウンロード販売等)は大幅に伸びている点に注意したい。
【音楽ソフト・音楽配信の合計売上推移 出所:Garbagenews】
有料音楽配信だけを見ると2006年は前年比56%、2007年は41%と大幅な伸びを示している。つまり,音楽業界そのものの衰退ではなくレコード会社の危機であり,ネット革命により音楽業界の産業構造が急激に変化しつつあるということだ。
昨日書評した「フリー」においても,「CDが売れない時代にいかに収益を上げるか」実に興味深い事例が数多く記されている。本記事では,本著からそのような具体例を抽出して要約するとともに,筆者がまとめたポイントを「教訓」として紹介したい。
■事例その1 レディオヘッド(ワールドワイド)
人気バンド,レディオヘッドが7枚目のアルバム「イン・レインボウズ」を発売2ヶ月前に購入者自身が好きな価格をつける形(無料もOK)でダウンロード販売した。結果は平均価格6ドルだったが,大量配信により,それだけで前作の総売上を超える収益となった。2ヶ月後に通常CDや豪華版ボックス,iTunes販売を行い,全世界で300万枚を超える過去最大のヒット作となった。ちなみに豪華版ボックスは80ドルだったが10万枚も売れた。アルバム発売後のツアーも過去最大規模となり120万枚のチケットが完売した。
→教訓 音楽をフリー配信することは見込客を最大化するための戦略的な手段となる。
■事例その2 プリンス(英国)
ロンドンのデイリーメイル誌が,プリンスのニューアルバム「プラネット・アース」(小売価格 19ドル)を日曜日版280万部の景品としてつけた。その結果,新聞の売上は20%増加した。この試み自体は赤字(▲70万ドル)だったが,ブランド価値を高めたことで経営陣は成功と考えている。一方のプリンスも,本来得るべき著作権料を大幅に下げて提供した(560万ドル=>100万ドル)が,その直後の公演「パープル・ワン」全21回がすべて売り切りとなる記録的なコンサート収入(2340万ドル)をあげたため,大幅な収支プラスとなった。
→教訓 フリー音楽配布は収益性の高いライブの集客になる。ちなみにローリング・ストーンズの収益は90%以上がライブから。
■事例その3 デレク・ウェブ(米国)
無名に近いカントリーミュージシャン,デレク・ウェブの例。販促費用がほとんどなかったため自慢の新作「モッキンバード」を無料配信した。ただしその際に個人情報(氏名,メール,郵便番号)とこのアルバムに興味を持ちそうな5人の友人のメールを入力してもらい,彼らにはダウンロードをすすめるメールを出した。3ヶ月で8万人以上集まったファン名簿をもとに,住所(郵便番号から)でフィルタリングして近場でのライブ情報を送ったら集客に役立つようになった。今ではライブチケットとグッズ販売が順調で,ついに音楽で食べていけるようになった。
→教訓 無名でも音楽性が高いミュージシャンはフリー配信を使える。ファン名簿を集め,蓄積し,積極的に交流すること。
■事例その4 マイクロムー社(中国)
中国では流通している音楽ソフトの95%が不正コピーという恐ろしい「フリーワールド」だ。そこではレコード会社は芸能プロダクションの役目もになう。コマーシャル出演,スポンサー探しなども仕事のうちだ。最も大きな売上はライブでのスポンサー収入だ。そこに目をつけた面白い商売もある。マイクロムー社は新人インディーズ・アーティストと契約する一方で,月ぎめ料金で会社の抱える全アーティストのスポンサーとなる企業(中国で商品を売ろうとしているマーケティング担当者が狙い目)を見つける。契約するとアーティストのビデオや音楽を作成し,そこにスポンサーのクレジットを入れて無料で大量に配信する。その後にライブや大学ツアーも仕掛けていく。配布回数に応じて出資金をアーティストにも還元する仕組みもとっている。
→教訓 中国では音楽に課金した瞬間に99%のリスナーを失う。360度モデル(ツアー/CM/グッズ等 全方位モデル)が当たり前だ。
■事例その5 バンダ・カリプソ(ブラジル)
ブラジルでは街角でCDを売る露天商と地元DJが音楽ビジネスにおいて重要な役割を担っている。例えば人気バンドであるバンダ・カリプソは,CD音源や写真を彼らに渡すのと交換に,地元ライブのプロモーションを依頼する。DJはラジオ局などと交渉し,露天商は海賊版CDを目立つようにして販売(カリブソにはCD収入は入らない)し,ライブの先乗りチームの役目を果たす。カリブソは国中をマイクロバスかボートで旅しながら年に数百回のライブを行い,チケットだけでなく飲食物やグッズも売る。さらにはそのライブ自体をCDやDVDに記録し,その場で2ドル程度で販売する。ちなみにブラジルでは90%のアーティストがレコード会社と契約していないし,する必要もない。
→教訓 ブラジルではレコード会社すら介在しない。ライブの地元DJや露天商と組み,音楽ビシネスのエコシステムを形成している。
------------
日本でも360度モデルの時代を予感させるかのごとく,人気ミュージシャンの出演CMが相次いでいる。ソニーの矢沢永吉、グリコの椎名林檎、サントリーとタワーレコードの坂本龍一、斎藤和義など。
ちなみに僕は椎名林檎の大ファンなので,彼女の素晴らしい初CMを最後に紹介しておきたい。なめらかな「ムーンウォーク」は必見だ!
なお,当書評では書籍から重要な内容をサマリーし紹介していますが,それはまさに当書が推奨しているものであり,遠慮なく転載させていただきました。IT 業界,音楽業界,新聞業界,出版業界などデジタルコンテンツに関係する方々には必読の名著だと思います。お奨めいたします。
【参考記事】
・ ビジネスパーソン必読の名著「フリー」に学ぶ,無料からお金を生み出す具体的な戦略とは? (2009/11/23)
・ LADY GAGAに学ぶソーシャルメディア活用の最前線 (2009/11/22)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
発売前に全編PDFを1万人限定で無料配布し,わずか48時間で完配した話題作「フリー」だが,先週金曜日の招待制イベント「Freemium Hacks」に参加した際に書籍をいただいたので,感謝とともにそのエッセンスを紹介したい。
書籍名は「フリー <無料>からお金を生み出す新戦略」。著者はあの「ロングテール - 売れない商品を宝の山に変える新戦略」 のクリス・アンダーソン氏,WIRED編集長でもある。
アトムからビットへ。1995年に出版された恐るべき慧眼の書「ビーイング・デジタル」(著:ニコラス・ネグロポンテ)で予言されていたデジタル経済が現実になりつつある。「デジタルのものは遅かれ早かれ無料になる」 というグーグル・ワールドだ。
オープンソースと無料ウェブが当たり前となったIT業界はもとより,新聞・書籍・音楽・映画などデジタル流通できる商品を扱う業界にとって,この問題は生命線ともいえる切実なテーマだ。
「フリー」は,そんな新世紀の荒波を真正面から受けている我々に,既存のビジネスモデルをいかに変革していくべきか,深い示唆と新鮮なひらめきを与えてくれる良書だ。
ゼリーやジレットなど古典的なフリー戦略からはじまり,その歴史や特徴,デジタル時代の新しいフリーモデル。さらに心理学や経済学からの考察まで,多様な事例をまじえながら緻密なタッチですすんでいく。
特に印象的なのは,コピー天国である中国やブラジルで音楽関係者等がどのようにビジネスを行なっているかを紹介している「フリーワールド」。著作権後進国に未来型のビジネスモデルを見出した実に斬新な着眼だ。
読みどころ満載の書籍だが,この記事では,特にフリー競争真っ只中の我々IT関係者にとって即戦力で役立つエッセンスをコンパクトに要約して紹介したい。
--------
■なぜフリー(無料)は強力なのか?
なぜ無料なのか。その背景にはムーアの法則と心理学(行動経済学)がある。まずウェブビジネスの背景となる三要素(情報処理能力,記憶容量,通信帯域幅)は毎年価格が半分となっており,すでに安すぎて気にならないレベルまで来ていること。そして行動経済学で言うと,タダとタダに近い料金の間には心理コスト「ペニーギャップ」が働くため,需要に数倍の差ができること。後者について興味深い事例があるので紹介しよう。
ある行動経済学者が学生に,スイスの高級チョコで知られるリンツに1粒15セント,ハーシーのチョコに1粒1セントをつけて選ばせたところ,73%がリンツを選んだ。次に両者の価格を1セントずつ下げた(つまりハーシーはタダ)ところ,突然ハーシーの人気が爆発しリンツを選んだ人は31%に激減した。価格と品質の費用対効果が変わらないのに被験者の好みが逆転したのは,タダとタダに近い料金の間にある「ペニーギャップ」が働いたのだ。(内容は筆者が要約)
このフリーのパワーを最大限に活用しているのがグーグルだ。彼らは「最大の市場にリーチして大量の顧客をつかまえる最良の方法」がフリーであることを確信している。シュミットCEOはこのフリー作戦を「最大化戦略」と呼び,今後の情報市場の特徴になるだろうと考えている。
■フリーのビジネスモデルを類型すると
1.直接的内部相互補助モデル
古くからあるビジネスモデル。携帯電話をゼロ円で配布して通話料で儲けるなど,トータルで計算すると原価が合うパターン。アマゾンの送料無料,カジノのドリンク無料などもこれに相当する。
2.三者間市場モデル
グーグルに代表されるウェブの典型的なビジネスモデル。ユーザーは無料だが,そこに参加する第三者に広告費などで負担を求めるもので,古くはラジオ,テレビが代表的。クレジットカードなどもこれに相当する。
3.フリーミアム・モデル = フリー(無料) + プレミアム(割増料金)
一部の有料顧客が他の顧客の無料分を負担する新しいビジネスモデル。スカイプやフリッカーなどのプレミアム会員が典型例。オンラインゲームのバーチャルグッズ販売,セカンドライフの不動産購入などもこれに相当する。
4.非貨幣市場モデル
純粋に対価を求めない無償の労働で支えられているビジネスモデル。ウィキペディアが典型的だが,フリーサイクル(個人物々交換サイト)やクレイグスリスト(個人売買サイト)などもこれに相当する。
■フリーミアム・モデルの戦術
この中で最も新しく,かつ我々のビジネスに適用しやすい「フリーミアム・モデル」に注目したい。その具体的なモデルや有料ユーザー比率を分析すると次のようになる。
1.フリーミアム・モデル
・時間制限タイプ(30日無料) 例) Salesforce
・機能制限タイプ(基本は無料だが拡張機能は有料) 例) Linux
・人数制限タイプ(一定人数までは無料) 例) Google apps
・顧客種類による制限タイプ(小規模企業は無料,学校は無料) 例) Microsoft Bizpark
2.有料ユーザーの比率
ユーザー全体に対して,有料ユーザー比率5%を損益分岐点,10%を最適比率として設計する。有料ユーザー比率がこれ以上となる場合,ユーザー数の「最大化戦略」を考えると,無料版をもう少し開放した方が望ましい可能性がある。(ちなみにFlickrは5-10%,一般的なオンラインゲームでも5-10%だ。ただしダウンロードゲームでは2%程度,多くのWebスタートアップ企業では3-5%のようで,シェアウェアでは有料ユーザーが0.5%以下というもの珍しくない)
ここに紹介した内容は,この含蓄深い良書のごく一部のエッセンスだ。
これ以外にも,様々な業界,様々なビジネスモデルでのフリー事例が紹介されている。
次回にもう少し掘り下げて,具体的な業界別のフリー戦略をピックアップしたい。
--------
なお,当書評では書籍から重要な内容をサマリーし紹介していますが,それはまさに当書が推奨しているものであり,遠慮なく転載させていただきました。IT業界,音楽業界,新聞業界,出版業界などデジタルコンテンツに関係する方々には必読の名著だと思います。お奨めいたします。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
米国では音楽アーティストのソーシャルメディア活用が非常にさかんだ。そもそもMySpaceが音楽ファンを母体として最大のSNSとなった経緯もあり,音楽系に特化したSNSも多く存在している。
中でもスーパーアーティストLADY GAGAのソーシャルメディア活用は非常に卓越しており,企業やブランドにも大変に参考になると思うので紹介したい。
まず最初に彼女のオフィシャル・サイト ladygaga.com を見てみよう。
いきなり最新ヒット曲 "Bad Romance" のプロモーションビデオが目に飛び込む。その下には直接感想を書けるTwitterボックスがあり,ファンが秒刻みでTweetしているのがわかる。
続くメインページには "GAGA EVERYWHERE" として,多様なソーシャルメディアのコネクト先が掲示している。
では注目すべき点をいくつかピックアップしてみよう。
まずFacebook。なんと430万人のフォロワーを持ち,全世界でもトップ10ユーザーに入っている。コミュニティでは彼女もファンも積極的に発言しており交流が活発だ。特徴的なのは2つのアプリが2つ用意されている点だ。
ひとつはギフトショップ。今流行のバーチャルギフトが販売されている。デザインによって異なるが,ひとつ100-200円程度でメッセージをそえて友人にプレゼントできる。
もうひとつは11月23日に発売される "The Fame Monster" のアルバムジャケットをモチーフとして類似デザインを自動生成する "Fame Monster"だ。とても単純なアプリで,自分の写真などに "I'm a Fame Monster 2009/11/23" とアルバムと同じタイポグラフィでかぶせるだけなのだが,これを友人とシェアすることで続々アルバムの宣伝がクチコミされていく仕掛けだ。
一方,MySpaceは音楽ファン向けに,ほぼオフィシャルサイトと同等の本格的なサイトに仕上がっている。
続いてTwitterだが,こちらもフォロワー160万人は全世界で42位のユーザーになっている。特にフォロワー増加の勢いは驚異的だ。Twitter Counterのグラフを見るとなんと1日1万人以上のペースでフォロワーを獲得しており,これは現時点で世界最速かも知れない。
またYouTubeチャンネル(公式LADY GAGAページ)も非常に充実しており,登録者16万人,コメント3万件以上と最大級の規模になっている。
さらに面白いのがiTunesの使い方だ。iTunesアイコンをクリックすると,iTunesサイトが立ち上げるとともにPCのiTunesが起動される。そこでは音楽やビデオ販売にとどまらず,LADY GAGA関連のアプリが3つ用意されている。特に注目は "Lady Gaga - Walmart Soundcheck Concert (Live)" だ。
彼女の大ヒット曲が5曲,Live版ミュージックビデオとして入っており,しかも無料ダウンロードできる!その理由は広告で,PRESENTED BY AXE としてAXE Hiarの広告画像や短いCM動画が入っている他,彼女自身のアルバムをワンクリックで購入できるバナーも挿入されているのだ。
その他,すべてを紹介できないが,音楽系ソーシャルメディアであるimeem, iLike, LastFM,写真系サイトであるBuzznet,
音楽ダウンロードサイトAmazonMP3など,それぞれのサイトの特徴を生かした充実した内容になっているのでぜひチェックしてほしい。
LADY GAGAはバイ・セクシャルであることを告白し,ゲイのコミュニティからの絶大な支援をうけている。それらが彼女をスーパースターに押し上げたという経緯もあり,ファンとの交流に積極的なのかも知れない。
いずれにせよ,LADY GAGAは米国でも最も強力なブランドの一つで,かつ実にすばらしくソーシャルメディアを活用している。彼女のソーシャル・ブランディングともいうべき完成度の高いプランディング術に企業は大いに学ぶべきだろう。
【ソーシャルメディア活用の成功事例記事】
・ コカコーラが挑む世界最大級ソーシャルメディア・キャンペーン。その全貌と狙いを探る (2009/11/20)
・ セブンプレミアム商品開発コミュニティ。1ヶ月弱で会員1万人突破! (2009/11/16)
・ 【最新事例研究】200万人を繋いだ!HONDAのソーシャルメディア・プロモーション (2009/10/26)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
今日正式にローンチしたばかりのイベントに特化したリアルタイム・ウェブ Hot Potato が凄いとブログメディアに続々と取り上げられている。TechCrunch にも,Silicon Alley Insider にも,VentureBeat にも。
最近はTwitterでイベントに参加している人たちがハッシュタグを使って生の雰囲気をtsudaったり交流したりするようになっているが,基本的に個人のタイムラインが機軸のため散漫になる印象はぬぐえない。
それに対してHot Potatoはイベントに参加した人たちが情報交換する場を提供するシンプルなアプリだ。コメントだけでなく画像も投稿できる。また単にステイタス (attending, watching, following)を送るだけでも良い。
GPS連動しているのでiPhoneで自分の近場で行なわれているイベントをチェックすることもできる。またここで入力したコメントを自動的にFacebookやTwitterに流すこともできるし,Facebookコネクトで友人に参加を通知することも可能だ。
例えば,広瀬香美さんのコンサートとか,ユニクロの60周年セール とか,フリーミアムのブロガーイベントとか。プライベート系で同窓会とか。リアルなイベントに参加するたけでなく,テレビ番組やゲームなどもありだろう。朝まで生テレビの同時中継などかなり熱くなりそうだ。またそれらと連動した新しい広告アプローチも可能で,適用範囲は広がりそうだ。
リアルタイム・ウェブが話題になっている中,汎用ソーシャルメディアであるTwitterやFacebookのシェア逆転は困難だが,このような特化型アプリはまだまだ可能性がありそうだ。
なお,WebからもHot Potatoは閲覧できるので,チェックしてみてください。
・ hot Potato http://hotpotato.com/
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
コカコーラが世界最大級のソーシャルメディア・キャンペーン 「エクスペディション206」 を来年1月1日から開始する。
・ 投票完了!前代未聞の世界27.5万マイルの旅に挑むコカ・コーラ大使3名の若者がファン投票により決定 (BusinessWire 2009/11/16)
ネットで選ばれた3人の若者が,365日かけて206ヶ国(コカコーラが販売されている国すべて)をめぐり 「人々を幸せにするもの」 を探しもとめる旅に出かけるという壮大な企画だ。
そして彼らの旅の行程はソーシャルメディアを通して,ツィート,日記,動画,写真でリアルタイムに配信されていく。さらに,彼らがどこに立ち寄り,何を食べ,誰をたずねるか,ソーシャルメディアに参加しているメンバーが推奨する仕組みになっており,ネット参加者との体験共有しながら「幸せ」を探すアドベンチャーが1年にわたって続いていく。
■ 彼ら 「ハピネス・アンバサダー」 はどのように選ばれたか?
コカコーラ社はまずソーシャルメディア上で多くのファンを持つ60名をピックアップし,そこから18名をインタビュー,最終候補として9名に絞る。それを3チーム(各チーム3名)にわけ,ネット投票で1チーム3名を選出した。
超難関をくぐり抜けた「ハピネス・アンバサダー」は,左から,トニー・マーティン(29歳、ワシントンDC出身、現在はミュンヘンの幼稚園教員)、ケリー・フェリス(23歳、南アフリカで生まれ,現在はブリュッセルの大学生)、アントニオ・サンティアゴ(24歳、プエルトリコで生まれ,現在はメキシコシティの大学生)。「ミックス」というチームで,その生い立ちから3人で8つの言語を話せるマルチ・リンガルが特徴だ。
■ 彼らはどのような行程を回るか?
2010年1月1日にマドリッドを出発。12月31日にアトランタでゴールする。下図は2月にまわる国をピックアップしたものだが,米国-カナダ-日本-韓国-台湾 というようにルートはあらかじめ決まっている。
例えばカナダに訪問するタイミングはバンクーバー冬季オリンピックにピタッとあっている。また南アフリカのFIFAワールドカップ、中国の上海万博な ど世界的イベントもキレイに網羅しているところがうまい。
彼らが行く先々で,各国コカ・コーラ社主催の「ハピネス・ホスト」が旅行する3人をバックアップし,案内する人々を最終的に決定するとのことだ。
11月16日に選出された彼等には,初日から「ハピネスアンバサダーズ・トレーニングキャンプ」が開始され,さまざまなアドベンチャーの知識や訓練がをはじまっている。年内まで準備が続き,来年の元旦に晴れてマドリードを旅立つ予定だ。なお,選ばれた翌日には本人たちが ツイート しているのが妙に生々しくて面白い。
■サイトの構成はどうなっているか?
旅の模様はメインサイトである Expedition206
に集約される。またTwitter,Facebook,YouTube,Flickr その他のソーシャルネットワーキングサイト上でも公開される予定だ。おそらく多くのメガサイトを活用しながら,コンテンツを集約することでメインサイトに集客される流れになるだろう。
またこのサイトでは旅の模様が映し出されるとともに,ファンが「バーチャル旅先案内人」として、どこへ行き、何をするか、誰を訪ねるかなどを推奨するためのアンケートも行なわれるはずだ。
■キャンペーンの狙いは何か?
コカコーラ社が狙っているキャンペーンの効果は次のようなものだろう。
- 継続的な世界旅行の体験共有によってファンを醸成すること
- リアルな場でのイベント参加や直接交流を通じてファンを醸成すること
- ファン情報をソーシャルメディアに蓄積し,いつでも繋がることのできるネットワークを確立すること
- 各国の広告代理店とのタイアップして多様な企画をすすめられること
世界中で千差万別でありながら共感しやすい「幸せ」を題材に選んでおり,旅の過程で多くの感動ドラマが生まれる可能性がある。その点はまさにコカコーラ社と広告代理店,シナリオライターの腕の見せ所だろう。
極端な例だが,仮に「英国の歌姫 スーザン・ボイル」クラスの共感ストーリーが生まれ,3人とファンの間で共有され,世界中にクチコミで広がり,しかも自分たちの国で彼らと直接会う機会もあるとなれば,相当な反響を呼ぶ可能性がある。
先日記事にしたHONDAキャンペーンでは,ごく短期間でFacebookに200万人を超えるファンを集めることに成功した。今回のキャ ンペーンは1年にわたり,しかも世界の国々ともれなく接していくわけで,最終的にどれくらいの動員効果があるか想像つかない。おそらく集客も世界最大規模になるではないか。
・ 200万人を繋いだ!HONDAのソーシャルメディア・プロモーション (2009/10/26)
それと見逃せない巧みな点は,一般人から親しみやすいスターを育て,そのスターが多くの人々と触れ合うことでファンを広げていく手法だ。スケールは異なるが,コミュニティを活用して同様の効果を狙ったすばらしい成功事例がある。
・ バナーをクリックしない68%のユーザーにリーチする秘策 【中編】
・ バナーをクリックしない68%のユーザーにリーチする秘策 【後編】
この記事中の Fiskars社のコミュニティ戦略は,多くの成功のエッセンスを含んだ教科書とも言える事例だ。今後ソーシャルメディアの活用を検討されている企業の方は,ぜひ当コカコーラ事例やHONDA事例とともに参考にしてほしい。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
不況に強いといわれた米国ビデオゲーム業界(日本で言うテレビゲーム。ディスプレイつき装置によるゲームに関連する業界)に激震が走っている。
・ 10月の米ゲーム関連売り上げは19%減 ゲーム機値下げの効果薄 (ITmedia, 2009/11/13)
この記事によると,10月の米国のビデオゲーム機器・ソフトの売り上げは19%減少して10億7000万ドルとなった。また家庭用ゲーム機の値下げにもかかわらずゲーム機売上は23%減少と全く歯止めがかからなかったと報道されている。
・ Video Game Industry Not So Recession Proof After All (ERTS, ATVI, TTWO) (Silicon Alley Insider, 2009/11/13)
こちらの記事では,エレクトロニックアーツ(ERTS),アクティビジョン(ATVI),テイク2(TTWO)の売上対前年比の推移がグラフ化されている。この3社は米国トップ3のゲームソフト・メーカーで,日本で言うとスクウェア・エニックス,コナミ,バンダイにあたる。
ゲームソフト業界は2008年前半までの急成長していたが,世界同時大不況と時を同じくして落ち込み始め,2009年はほぼ前年同期比を下回る結果となった。しかしこのチャートでは,2009年10月が前年同期比▲18%とさらに落ち込んだことで,不況の影響以外の本質的要因があるのではとSilicon Alley Insiderは問いかけている。
時を同じくして,業界最大手エレクトロニックアーツ(以下,EA社)社が11月9日に驚くべきアクションに出た。ソーシャルゲームで業界第2位のPlayfish社をオプションも含め約360億円で買収し,それとほぼ同時に社員の17%にあたる1500人を来年3月末までにリストラすると発表したのだ。
・ EA、ソーシャルゲームのPlayfishを3億ドル、プラス1億ドルのアーンアウトで買収 (TechCrunchJapan, 2009/11/10)
・ EA、従業員1500人を削減へ--ゲームタイトルも多数キャンセルに (GameSpot, 2009/11/10)
・ 米EA、ソーシャルゲームサービス3億ドル買収の衝撃 (日経IT+PLUS,2009/11/13)
もとよりEA社はM&Aで急成長し,昨年末にもリストラを断行するなど大胆な経営手法で知られる会社だ。上記日経記事からリチェルトCEOの言葉を転載しよう。
9日の買収発表と同時に発表されたEAの09年7~9月期決算は、純損失3億9100万ドルと振るわなかった。ジョン・リッチェルトCEOは、決算発表のなかで「パッケージソフトの年間販売は、北米で12%、欧州で13%減少する」と厳しく予想している。
一方で、携帯電話、アイテム課金型、月額課金型、広告型といった新たなデジタルビジネスについては、今後数年間 は年率20%かそれ以上で成長するとの予測を示し、「EAとしてのあり方を明快にしなければならない」と語った。 これらの新規市場が世界のゲーム産業に 占める割合は、「5年前には10%以下だと考えていたが、現在は35%と見積もっている」とも述べた。EAはこうした市場の変化を受け、大型タイトルを除 くゲームの開発を事実上凍結し、来年3月末までに世界で1500人のスタッフを削減するという。これにより年間1億ドルの経費を削減する。 (日経IT+PLUS記事より)
なお国内でも,スクウェア・エニックスが来年3月末までに全社員の10-15%を削減対象といるリストラを発表し,話題になっている。
・ スクウェア・エニックス、人員を1割削減--「組織を有機的に動かせるサイズに」 (CNET Japan, 2009/11/05)
EA社CEOの言葉にある通り,このゲーム業界の業績低迷は不況だけが原因ではないだろう。
ながびく不況の中で,ユーザーはゲーム機やソフトの購入を控え,そのかわりにFacebookやiPhone,GREEで無料ゲームを楽しみはじめた。確かにコンテンツの質は劣るが,そこには友人や同好人との体験共有という新鮮な楽しさがある。電車通勤や待ち時間などの苦痛も忘れさせてくれる。ツールやアバタは買うが毎月の携帯料金と比較すれば安いのであまり気にならない。そしていつの間にかそのソーシャルゲームが習慣となり,ビデオゲームのことを考える時間が少なくなってきたのだ。
・ Asian virtual goods market is seven times bigger than U.S. (VentureBeat, 2009/10/30)
この記事によると,アジアのバーチャルグッズ市場が米国の7倍約70億ドル規模になっているとのこと。リードしているのは日本のGREE,モバゲー,韓国のCyworldなど。そしてこのバーチャルグッズこそ,原価ゼロの奇跡のようなビジネスモデルとして注目されている新しいゲームの収益源だ。
ちなみに米国の2008年度ビデオゲーム・ソフト総売上は117億ドル。それに対して米国バーチャルグッスの売上はすでに10億ドルに達しており,ビデオゲーム売上2009年の落ち込みをカバーする計算になる。
・ 世界中から注目が集まる,日本携帯サイトのビジネスモデル (筆者記事,2009/10/23)
ハードウェア台数も俯瞰しておこう。下図の通り,最新のゲーム専用機統計によると,Wii 56百万台,XBOX360 33百万台,PS3 26百万台。ポータブル系では NintendoDS 113百万台,PSP 52百万台だ。それに対して携帯電話は4,000百万台レベル。絶好調のiPhone/iPod touchは発売3年で50百万台を超え,2012年にはスマートフォンだけで500百万台を超えると予想されている。またPCベース上にもFacebookとMyspaceだけで400百万人を超える巨大なゲーム・プラットフォームができあがっている。

【 出所: VGCharts :http://www.vgchartz.com/ 】
これらのデータは米国のみならず,世界的な流れとして本格的なゲーム業界再編がはじまることを示唆している。ゲーム業界の「ゲームのルール」が変わりつつあるのだ。
- ゲームの主役は,「スタンドアローン型」から「ネットワーク型」へ
- ゲームのインフラは,「家庭用専用機」から「汎用モバイル機(携帯,スマートフォン等)」へ
- ゲームの収益は,「パッケージ販売」から「バーチャルグッズ販売+広告収入」へ
- ゲームの価値は,「コンテンツ・クオリティ」から「ソーシャル・エンターテインメント」へ
最も重要な変化は,ソーシャルゲーム(複数プレイヤーが協力・競争してすすめるゲーム)を前提としているために,複数デバイスにまたがるクロス・プラットフォームが必要になってくることだ。
そのため,ハードウェア・メーカー(任天堂,ソニー,Microsoft)から,その上位層で複数ハードウェアをつなぐクロス・プラットフォーム企業(Facebook,Google,Apple,MicrosoftとIT界最強企業による競合が予想される)にゲーム業界の覇権が移る可能性が高い。またそのプラットフォーム上での中間サービス(少額課金,モバイル位置連動広告,バーチャルグッズ流通,クロス・ゲーム開発ツール,クロス・コミュニケーション・ツール等)が新たなビジネスとして創出されるはずだ。
今月に入り,独立系ソーシャルゲーム主要メーカーであるZynga,Playdom,RockYou!がそろって大規模な資金調達を実施した。各社ともクロス・プラットフォーム,そして日本を含むワールドワイドな展開を睨んでのことだろう。またFaceobookも世界初の海外法人として日本支社設立を発表しており,来年1月から本格的な日本上陸がはじまる。
Facebookを発信源とするソーシャルゲームの波は,iPhone,Androidに飛び火し,ゲーム業界,携帯業界,コンピュータ業界を巻き込む巨大なうねりとなって,国内外の産業に大きなインパクトをもたらすだろう。そして永らくガラパゴス状態だった日本のIT産業にとって良い刺激となり,特に若くて才能ある少人数のベンチャー企業がワールドワイドに展開する絶好のチャンスとなるだろう。
【追記】
XBOX360は有料サービスXBOX LiveでFacebookやTwitterなどに,PS3もFacebookにアクセスできるサービスを開始した。ただし現時点ではコミュニティ接続のみで,XBOXやPS3上でFacebookソーシャルゲームを楽しめるわけではないようだ。
・ Xbox 360 Twitter, Last.fm and Zune Video Go Live Today (GIZMODE, 2009/11/17)
・ Facebook Integration With PS3 Becomes Official (All Facebook, 2009/11/17)
【関連記事】
・ 直近決算発表に基づくmixi,モバゲー,GREEの業績比較。業績差はさらに拡大。mixi,モバゲーは独自戦略を打ち出す
・ 2009年Q3スマートフォン出荷台数は4300万台。iPhoneの順位と出荷トレンドは?
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
仕事をしていたら衝撃的なニュースがTechCrunchに流れたので思わず投稿を。
昨日からにわかに米国ブログメディアを中心に報道されはじめている Google Phone だが,いよいよそのリアリティがさらに高まってきたようだ。
・ The Google Phone May Be Data Only, VoIP Driven Device (2009/11/18)
ポイントを要約すると
1.Google Phone発売は2010年初頭か?
2.VoIPでオールデジタル。月額固定で$20程度か?
3.もちろんAndroid機だ。
4.電話番号はGoogle Voiceに準拠する。Goolge Voiceがいよいよ戦略性を帯びてきた。
5.キャリアはAT&Tだろう。(現在,米国でiPhoneを独占販売している)
Googleは公式に独自ブランドの携帯電話開発を否定しているのは事実だが,TechCrunchの見立てだと 「これはVoIP機で携帯電話ではないので,Androidを提供している電話メーカーとは競合しない」 というロジックだろうとのこと。
Google Voice自体が日本未導入のため,我々が手にできるタイミングは未定だが,非常にエキサイティングな情報だ。
いよいよGoogleのモバイル戦略が明らかになりつつあり,目が離せない状況が続いている。
なお,Apple vs Google vs Nokia の戦いについてはこちらの記事に丁寧に記しているので,ぜひをチェックしてほしい。
・ iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測 (2009/10/22)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ。 http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
Mashableから,フォーチュン100社のツイッター運用状況に関する記事が出たのでご紹介したい。
・ Most Fortune 100 Companies Don’t Get Twitter (Mashable, 2009/11/17)
・ Do Fortune 100 Companies Need a Twitter-vention? (PDF: Weber Shandwick, 2009/11/17)
サマリーすると次のようになる。
- 100社中73社がツイッターを活用
- 100社のアカウントを合計すると540。運用企業一社あたり7.4アカウント
- 41アカウントはブランドジャック(第三者によりダミー・アカウント)されているようだ
- 50%のアカウントはフォロワー500人以下
- 76%のアカウントは500ツィート以下
- 15%はアクティブではない(うち11%はブランドジャック対策でアカウント取得)
特に目につくのは,41アカウントはブランドジャックされているという報告。さらに59アカウントはそれに対抗するためにアカウントを取得しているがほとんど未使用状態である点だ。
また,アカウントのうち32%は,個人を前面に出す形態をとっている。いわゆるエバンジェリストが個人情報(名前,写真,役職,メール連絡先等)を明示しているタイプだ。表示する場所としては背景画像を使うことが多い。
また,同時にアカウントの規模,ツイートの頻度についての調査も発表された。
またツイッター運用目的についての分析もある。
ニュース配信が26%,ブランド認知が24%,セールス支援が16%,見解やリーダーシップ告知が11%,顧客サービスが9%,それ以外が14%としている。
このレポート全般を通じて,フォーチュン100社企業の多くはツイッターを開始しているが,そのツィート内容や活性化においては未だ発展途上であり,プレスリリースやブログ更新,イベント情報などの情報配信にとどまっていると懸念が表明されている。
ツイッターは顧客コミュニケーションのためのツールであり,より顧客の声に耳を傾け,顧客の対話・交流することが大切だいうこのレポートの報告に私も全く賛成したい。
なお,類似調査として,世界のトップブランド100のツイッター運用についてはループス社が独自調査し,ITmediaに記事として掲載しているので参考にしてほしい。
・ ベストブランド100が指し示す企業Twitterの現在地 (ITmedia, 2009/10/16)
・ 効果測定を怠らないTwitterこそが勝ち残る (ITmedia, 2009/11/10)
【参考記事】
・ 企業Twitterの成功事例 ~ 交流4割,宣伝3割。絶妙なミックス @DellOutlet (2009/9/14)
・ 企業Twitter成功事例 ~ オープンとクローズ,両刀使いの顧客交流 @Pepsi と @NAKEDpizza (2009/9/15)
・ 企業Twitteの成功事例 ~ お客様に感動をお届けする @JetBlue と @Teusnerwine (2009/9/17)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
Twitterツールの人気ランキングが発表されたので速報を。
・ Twitter Applications Report: who is hot and who is not! (The Next Web, 2009/11/17)
ランキングはCompete社のユニークユーザー数をもとにしており,絶好調だったTweetmemeが1位からランクダウン,逆にTwitpicは大幅にユーザーを増やしている。
ちなみにTweetmemeがランクダウンしたのは,TweetmemeのRetweetボタンによるトラフィックをcompeteが算定対象外としたためのようだ。
Twitterクライアントに限定すると,TweetDeckが7位,Hootsuiteが11位,CoTweetが14位,Powertwitter(Firefoxアドオン)が22位だ。CoTweetが思ったより高いのに少しびっくりだ。米国での企業Twitter利用がすすんでいるためだろう。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
明日11月18日,新たなTwitter関連書籍が発売されます。
Twitter創世記からのパワーユーザーであり,ITジャーナリストとして活躍されている神田敏晶さんの『Twitter革命』です。
オルタナブログの大先輩でもありますね。
発売に先立ち配本いただきましたので,感謝とともに感想を書かせていただきます。
この本では,Twitterを一過性のブームではなく,「人と人とをフラットにつなげ,行動を変えていく革命的なコミュニケーションツール」としてとらえています。
その上で,Twitter成長の軌跡や機能的特性に触れた後に,メディア革命,ビジネス革命,さらにその先にあるものと,ITに詳しくない方にもわかりやすい語り口ですすみます。
ツイッターのタイムラインに表れるのは,今,この瞬間に「自分の側から見える社会」,つまり一人一人が自分を中心とした社会を持っているという世界観だ。同じ社会に生きていても,ツイッターを通して見ると社会の姿がカレイドスコープ(万華鏡)のように違って見える。また,時間が経ち,新しいツイートが次々と追加されていき,決して同じ姿にとどまっていることはない。過去へのこだわりのない世界観だ。 (本著より抜粋。一部編集)
東洋思想にも通じるような神田さんのTwitterへの洞察はとても新鮮でした。
また内容として特徴的なのは,ご自身が2007年参議院選挙で東京都から無所属立候補された経験に基づき,政治活用におけるツイッターの有用性や具体的活用法を書かれているところ。来年度の参院選ではインターネットが解禁されるとの噂もある中,政治関係の方,必携の書ではないでしょうか?
前回書評させていただいた小林啓倫さんもそうですが,実は神田さんともツイッターでお話させていただいた間柄です。ツイッターの本質は「人と人とをつなげ,行動をかえていく」ことにあると着眼,私も全く同感です。
時間や場所の制約のあるリアル空間を超え,興味や志を同じくする多くの方とフランクに知りあえるツイッターの素晴らしさは体験しないと理解できません。
逆にツイッターの本質は対話のツールであり,それを体感・理解することなしでビジネスやマーケティングへの活用しようと考えるのはとても危険なこと。そんな神田さんの慧眼に,私はとても共感しています。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
ループス社でシステム開発運用を担当させていただいているセブン&アイ・ホールディングスの 「プレミアムライフ向上委員会」 が,10月16日のグランドオープンから順調に会員(委員会メンバー)数を伸ばし,1ヶ月たらずで1万人を突破した。大きなプロモーションなしでのこの反響に,筆者も新鮮な驚きを感じている。
いただいたコメントやご意見を読むと,日ごろセブンプレミアムの商品を購入している生活者が,自ら商品開発に参加して,セブンプレミアムをより良いものにしたいという思いが伝わってくる。

【こちらはちょうど10000人となった10月14日のプレミアムライフ向上委員会画面】
商品レビューとコミュニティが先行スタートしていたが,11月2日には第一弾の共同開発プロジェクト「おいしい冷凍コロッケを作ろう!」が,さらに11月13日には第二弾「より良いボディソープを作ろう!」が開始され,委員会メンバーから貴重な意見が多数寄せられている。
手前味噌な話で恐縮だが,この手のソーシャルウェブ構築は言うは易く行なうは難しの典型で,成功裏に立ち上げるためには多様な経験とノウハウが必要だ。
例えば米国最大手の小売業者ウォルマート社は,オンライン・コミュニティを立ち上げたにもかかわらず集客にいたらず,わずか10週間で閉鎖においこまれている。
・ コミュニティを企業が活用する方法論&べし・べからず (Web担当Forum, 2009/1/23)
この記事はフォレスターリサーチ社のオウヤン氏によるコミュニティ活用の方法論についてのインタビューだが,会話中にウォルマート社の失敗事例を紹介しているので抜粋して転載したい。
●林 コミュニティを活用する場合、自社で立ち上げるべきか、既存のコミュニティを活用すべきか迷う企業も多いと思います。選択のポイントは何ですか?
●オウヤン 自社で立ち上げるのも既存コミュニティを利用するのも、どちらも有効な手法です。また、長期的には両方を活用するという判断もありえます。どの方法を選択するかは、ターゲットをしっかり調査して、ニーズを把握してから決めるべきことです。
ウォルマートの失敗例を聞いたことはありますか? ご存知のように、ウォルマートは米国最大の小売業者です。そのウォルマートが独自のオンラインコミュニティをつくったのですが、わずか10週間で閉鎖してしまいました。
●林 たった10週間で!? なぜでしょう?
●オウヤン 理由はシンプルです。人がまったく来なかったから。それだけです。「釣りは魚がいる場所で行うべし」ということわざがありますが、コミュニティを展開する際にも、まずはターゲットユーザーを研究し、彼らがオンライン上のどこに、どんな理由でいるのかを把握しなければならないのです。ターゲットとなるユーザーがFacebookにいるのならFacebookを活用すればいいし、ほかのSNSにいるのならば、そこにコミュニティを立ち上げればいい。ターゲットを理解せずにいたずらにコミュニティをつくっても、人は来てくれないのです。
●林 費用の観点から見るとどうでしょうか? 自社で独自にコミュニティを立ち上げる場合は、構築費用がかかるわけですが。
●オウヤン コミュニティ運営の主要コストは人件費であるという事実を忘れてはいけません。コミュニティ運営コストの平均的な内訳は、技術やプログラム開発の比率が約20パーセントで、残りの80パーセントは運営に関わるさまざまなスタッフの人件費です。プログラムやソフトウェアにかかるコストは全体のごく一部にすぎないのです。したがって、初期の構築費用で戦略を判断するのは得策だとは言えません。
ちなみにコミュニティ構築におけるノウハウについては,当社ホワイトペーパの形でまとめてあるので,ご興味ある方は下記チャートを参照してほしい。
なお,このサイトを共同で企画開発した株式会社ワールドカフェの笠原氏が,サイト構築の着眼点からペルソナ・インサイト分析までサイト開発現場の裏話をコラム連載している。これからコミュニティサイト構築を検討されている企業にとっては大変参考になるはずだ。
・ あなたも「セブンプレミアム」の商品開発プロジェクトに参加しませんか? (2009/11/16)
・ 「セブンプレミアム」が顧客の声を商品開発に活用するために考えたこと (2009/11/09)
・ 早くも急成長している顧客参加型商品開発コミュニティ「プレミアムライフ向上委員会」 (2009/11/02)
・ 「セブンプレミアム」の事例~“普通の人”のマスマーケティングにペルソナは必要か? (2009/10/19)
顧客の声をマーケティングに活用するためのサイトは,P&G,DELL,Starbucks など海外の企業では本格化しているが,日本企業の成功事例は多くない。
セブン&アイ・ホールディングスという日本を代表する企業が,また急成長著しいセブンプレミアムというPBブランドが,顧客の声に真摯に耳を傾け,商品開発に取り入れはじめたことの意義はとても大きいのではないだろうか。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
Droidの推定販売台数の記事があったので速報を。
・ Droid (Sales) Blowing Up (Gizmode, 2009/11/14)
この記事によると,uLocateというデベロッパーの提供するアプリWHEREのDroidでの登録者数が25000人を超えているとのこと。このアプリはiPhone,Blackberry,Palm Pre向けにも提供されており平均で出荷台数の10%に導入されるようで,それから逆算すると(正確なDroidの販売台数を把握しているわけではないが)25万人がすでにDroidを使っていると推定できる。
・ Android 2.0携帯「DROID」発売――深夜発売店には行列も (ITmedia, 2009/11/9)
Droidの発売は11/6深夜なので11/14でちょうど一週間。この予測が正しければ初月100万台のペースで出荷されていることになる。
ちなみにPalmが起死回生を賭けて発表したPalm Preの6月出荷台数が30万台だったのと比較すると相当良いスタートなのではないかとしている。Palm Preについては次記事をご参考のこと。
・ Palm Preはマジでスゴいのか? iPhone及びAndroidとガチンコ13本勝負で徹底検証 (GizmodeJapan, 2009/1/20)
それと当然気になるのがiPhone出荷台数との比較。
Apple発表数値によると出荷台数は次の通り。
・ 2008年Q2までの約1年間 6.1百万台
・ 2008年Q3 6.9百万台
・ 2008年Q4 4.4百万台
・ 2009年Q1 3.9百万台
・ 2009年Q2 5.3百万台
・ 2009年Q3 7.4百万台
なお,iPhoneが初出荷されたのは2007年7月なので,最初の一年間の平均月出荷台数は50万台,直近2009年Q3での平均月出荷台数が全世界で250万台弱だ。
Droidの場合まだ米国のみの限定販売であり,現在のペースが仮に続くと予想値で月100万台だ。これはiPhoneの出だしを大きく上回り,相当凄い数字なのではないか?
Androidの場合,Droidのみならず年内にぞくぞくと出荷が予定されており,おそらく近日中に数十台のラインナップが出揃ってくるだろう。下記TechCrunch記事で紹介されているものだけで24機種だ。
・ 各社Android機の世界的大洪水始まる: 全機種の仕様を表にまとめました (TechCrunchJapan, 2009/10/19)
単純に数値比較すると,iPhoneとAndroidが単月出荷台数ベースで逆転するのはそう遠くない将来かも知れない。ただしiPhoneのユーザー満足度は突出しており,アプリ数でもAndroidの10倍だ。来年の両者のデットヒートは相当見ものだ。
ちなみにガートナー社は比較的早期に出荷台数ベースでAndroidがiPhoneを抜き,2012年には累積出荷台数でも逆転するとの見通しを立てている。詳しくは筆者記事 「モバイル三国志」 にて。
【追記】
DellがAndroidでスマートフォン参入。中国とブラジルで11月にも発売開始か。
中国のChinaMobile加入者は5億人超!
・ Dell、Android携帯「Mini 3」でスマートフォン市場参入 (ITmedia. 2009/11/15)
【追記その2】
正式にDroidの第一週販売台数が25万台と発表される。
・ DROID、発売後1週間で25万台販売――Flurry調査 (ITmedia 2009/11/17)
【参考資料】
・ iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測 (2009/10/22)
・ 2009年Q3スマートフォン出荷台数は4300万台。iPhoneの順位と出荷トレンドは? (2009/11/08)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
米国で1日あたりのツィートは27.3百万回との調査が発表された。
・ People Are Tweeting 27 Million Times A Day, Says Pingdom (Silicon Alley Insider, 2009/11/13)
・ Pingdom Says People Are Tweeting 27 Million Times A Day (TechCrunch, 2009/11/13)
調査は,Pingdom というサイトのアクセス状況を測定できるツールを提供している企業が実施したもので,調査期間は2009/10/21から2009/11/11の3週間としている。
時間帯別で見ると,午前4時に最も少なくなり,午前中のピークは11時,午後のピークは20時だが,特に特徴は9時から23時まで途切れずにピークが続いている点だ。
また曜日別に見ると週明けの月・火曜日が比較的多く,土曜日が一番落ち込んでいるようだ。
なお,この調査は米国のものだ。
日本の場合,その国内インターネット・アクセス状況を加味して考えたほうがいいだろう。
以下は,個人の利用実態アンケート結果をベースにした最新のアクセス動向だ。
・ 「インターネット白書2009」で見る最新動向 (Internet Watch, 2009/6/23)
個人的な感覚では,最もReTweet(クチコミ伝播)しやすい時間帯は,夜の22-24時,午前中で言うと10時前後のように感じる。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
eMarkersに掲載された最新調査結果より。
・ Younger Women Step to Social Beat (eMarketer, 2009/11/11)
この記事では,新しいブランドや商品を探す時にどのような手段を用いるかという調査結果をベースに,若い女性がソーシャルメメディアを積極的に駆使する傾向があることを紹介している。
調査対象は米国ジェネレーションY(20-34才)女性とジェネレーションX(35-49才)女性。
調査日は2009/10/29,情報ソースはPopSugar Media "Why Y Women?"調査だ。
■ ブランド/製品発掘のために利用するメディアがこちら。
■ ブランド/製品情報シェアのために利用するメディアがこちら。
特にソーシャルメディアやブログの活用において,世代間に大きな差が出てきているのがわかる。
特に若い女性(日本でいうF1層)の42%は,ソーシャルメディアを通じた友人のアクションやクチコミをブランド/商品を知る手段として活用しており,彼女たちにとってはオンライン広告より影響力が高い。
また情報を共有する手段としても,電話やeメールの比率が上の世代よりも少なくなり,ソーシャルメディアへの投稿が多くなっている。
昨日の記事 「直近決算に基づく mixi,モバゲー,GREEの業績比較」 内でも,mixiの女性比率が55%と高いことにふれ,その原因としてソーシャルメディアは成熟するにつれ女性比率が高まる傾向にあることをあげた。
米国FacebookとTwitterのユーザー属性も同様の傾向となっている。
【Facebook ユーザー属性 by Quantcast on 2009/11】

【Twitter ユーザー属性 by Quantcast on 2009/11】
ソーシャルメディアの創世記は2004年(米国SNSの草分けFriendsterが急成長しはじめた年)だが,そのころから関与していた筆者の感覚では,2006年ぐらいまではイノベータ/アーリーアダプタの多い男性が主導し,逆に一般層に浸透しはじめた2007年以降は女性のリードが増えてきたように感じる。
もちろん性年齢の傾向はコンテンツに大きく依存するが,例えば,プーぺガール,アットコスメ,クックパッドなど女性専用クチコミサイトの成功事例は多いが,逆に男性専用で活性化しているサイトはあまり聞かない。
この背景には,女性が男性よりコミュニケーションを大切にする脳特性を持っている点が大きいだろう。オフィスでの昼食風景を見れば一目瞭然。とかく 「食事」 という機能を重要視する男性に対して,女性は明らかに 「食事とともに会話を楽しむ」 傾向が強い。
したがって,ソーシャルメディアの活用を検討されている企業は,若い女性のインサイトを十分に理解する必要がある。またソーシャルメディアの企画運用チームには,若い女性,特に新卒女性(彼女たちはデジタルネイティブの先駆けだ)を入れ,その意見を尊重することをお奨めしたい。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
前回記事から早くも3ヶ月が経過し,日本の三大SNSサイトを運営する各社の2009年7-9月期の四半期決算発表が出揃った。
この3ヶ月は,GREE独走を許したmixiとモバゲータウン(以下,モバゲーと省略)が,起死回生を図るべく新たなビジョンを明示し,力強い一歩を踏み出しはじめた四半期といえるだろう。
前回調査ではゲームコンテンツの質に着目した短期的分析を行なったが,今回は特に三社の戦略にフォーカスし,中・長期的な視野も踏まえ,その業績と戦略を分析してみたい。
なお,この分析レポートは,各社が投資家向けに公表している最新の決算報告,および広告代理店・クライアント向けに発行している媒体資料を情報ソースとしている。
■ 2009年7-9月期 業績とビジネスモデル比較
まずは各運営会社から発表された2009年7-9月期の「企業としての業績」と「SNS事業単体の売上高」を比較してみたい。
GREEの一人勝ちがさらに鮮明になっている。mixiと比較すると売上で約2倍,営業利益で約4倍の規模となった。特に営業利益は前四半期比で50%増,営業利益率にいたっては前四半期比7ポイントプラスの58%と驚異的な数字となっている。
SNS事業単体で見た売上比較においても,GREEはモバゲーやmixiを遥かに上回り,その格差は拡大する一方だ。
SNS有料課金売上を見ると,mixiが8%と低迷が続くのを尻目に,GREEは78%とさらに大きく伸ばしている。この有料課金はゲームアイテム売上,アバター売上,月額会員売上で構成されており,海外でも急成長している「バーチャルグッズ収益」だ。
一方のSNS広告売上は通常広告(バナー,タイアップ,リスティング等)と成果報酬広告で構成される。モバゲーは従来,利益率の高い成果報酬広告が強みであったが,4四半期連続で売上を落とし,今四半期は広告売上の43%に留まった。なおmixiはその多くが通常広告であり,GREEは広告構成比率を開示していない。
この一年の売上推移を見るとGREEと他2社の成長力の違いがさらに鮮明となる。GREEは前年同期比423%の売上成長を遂げているのに対して,mixiは113%と横ばいに近く,モバゲーにいたっては87%と下降しており,前四半期に続き明暗がはっきりとあらわれている。モバゲーの場合,前述の通り,広告売上の落ち込みが激しい。
下表では3サービスの会員数やページビューを比較した。前四半期では会員規模,PV規模はほぼ同レベルだった三者だが,今四半期ではGREEがページビュー(以下,PVと略)で大きくリードした。これは会員あたりのPV数に起因しているもので,①「会員あたり一日平均PV数」で見ると,mixiの29.7PV,モバゲーの38.6PVと比較して,GREEは52.2PVとスティッキネスで差をつけていることがわかる。
この原因は前回記事で指摘したソーシャルゲームのクオリティ,特に巧妙なリピート・ドライバー(何度も来訪してしまう仕掛け)の演出にある。さらに多数のユーザーが協力や対戦をしながら進めるソーシャルゲームにおいては,ユーザー数自体が差別化要因となるネットワーク外部性(利用者が増えるほど利用者の利便性が増す特性)が働くため,利用者が増加するほどゲームが魅力的になる。これは他社からすると単純な後追い戦略では逆転が困難ということだ。この点に関しての詳細分析は 前回の記事 をご覧いただきたい。
さらに②「1000PVあたりの売上」でも,mixiの64円,モバゲーの77円に対して,GREEは96円と大きく上回った。これは有料課金売上の顕著な差(GREEはモバゲーの3倍以上,mixiの30倍)が原因だ。そしてこれもソーシャルゲームのクオリティ,それによるユーザーの熱中度に起因するもので,要するにゲームの得点をあげるためにユーザーがバーチャルグッズに投資しているのだ。
結果として①と②の乗算となる③「会員1人あたりの月売上高」において,mixi57円,モバゲー89円,GREE151円と大差がつき,それが売上利益に直接はねかえる結果となった。
■ 媒体特性の比較
ここで,ユーザー属性の比較による媒体特性を見てみよう。
媒体特性は前回調査と大きく変動はない。年齢では10代の多いモバゲー,20代の多いmixi,30代以上の多いGREEという傾向が明確だ。モバゲー売上低迷にこのユーザー購買力の低さは影響しているだろう。
また男女比でみると,女性が多いのがmixi,男性が多いはモバゲーだ。この理由はシンプルで,SNSは成熟すると本来コミュニケーションを大切にする女性比率が高まる傾向があるからだ。例えば米国のFacdbookやTwitterはいずれも女性比率が上回っている。この3サイトの中で最もSNS色の強いmixiに女性が多いのはある意味必然だ。一方ゲームサイトはその特性により性年齢比率が異なってくるので,女性向けゲームを集中投下すればこの均衡は変化する可能性がある。
今回の調査で唯一変化があったのはGREEの携帯キャリア比率だ。au比率が徐々に低下し,当四半期でDocomoと並んだ。これはテレビ広告を積極的に行なっている効果と言えよう。
■ 三社を取り巻く経営環境
SNSは強烈なネットワーク外部性を持つサービスだ。そのためシェア逆転には困難が伴う一方,実現するとその差が急加速する傾向がある。Friendsterを逆転したMySpaceしかり,そのMySpaceを逆転したFacebookしかりだ。前四半期に一気にSNSトップの座についたGREEは,その定石通り加速を強めて急成長している。そのためmixiとモバゲーは大胆なフォロワー戦略を選択し,現状の流れを打破する必要がある。
また世界的な視座に立つと,モバイル市場においては急成長しているスマートフォンに着目する必要がある。日本における携帯契約数は現在1.1億台,これが大きく伸びることが考えにくく,その中でスマートフォンに市場を奪われる形で日本独自携帯は減少傾向に向かうだろう。そのため現在三社の主戦場である国内携帯ウェブ市場は,一見急成長しているように見えるが,それほど遠くない将来に成熟化する可能性が高いのだ。一方,スマートフォンは2012年には全世界で契約数5.2億台(ガートナー調査より)に成長すると見込まれている。
・ Android to grab No. 2 spot by 2012, says Gartner (Gartner, 2009/10/6)
ここで注意したいのは,スマートフォン市場ではAppleやGoogleなどのリーディング企業が既に課金や広告のインフラを押さえつつあり,「バーチャルグッズ」という切り札事業でも既に多数のベンチャーが参入して激戦が始まっている点だ。そのため現在の3社のビジネスモデルをそのままスマートフォンで展開するのは困難だろう。
さらにiPhoneでは既に10万以上,Androidでも1万以上のアプリがあふれており競争ハードルは極めて高い。このため3社が単純にこの市場に参入しても,携帯同様の収益を上げられるかどうか未知数な点が多いと言わざるを得ない。
■ 三社の事業戦略と課題
1) mixi
3社のうち最も素早く動いたのは売上利益ともに国内SNS第3位の座に転落したmixiだ。OpenSocialに対応したmixiアプリは,8/24にPC版が,10/27に携帯版がスタートした。
特にアプリは開始2ヶ月で250万人近い会員を抱える「サンシャイン牧場」等,複数アプリが100万会員を超え順調なスタートを切った。その結果,先行して開始されたPCのページビューにおいて,9月は前月比11%アップの45.2億PVと大幅に伸びている。さらにネットレイティングス予測によると平均滞在時間が22%,ユニークユーザーも6%伸びたと発表された。
・ mixiアプリ効果 PC版mixi、9月のPV・滞在時間が急拡大 (ITmedia, 2009/10/19)
あわせて既にアプリ開発ベンチャー3社「コミュニティファクトリー社」「空飛ぶ株式会社」「Pikkle社」への出資を実行するなどオープンアプリ拡大に全力を注いでいる。
課題はアプリ・デベロッパーが収益を上げられる環境を提供できるかだ。Facebookは課金広告まで外部事業者に開放し,高い収益性をデベロッパーに提供しているが,それと比較すると広告CPMや還元率で見劣りすることは否めない。携帯広告の還元率改善や成果報酬広告業者の参入などに素早く対応できるかがキーとなるだろう。
2) モバゲー
モバゲーもmixiに続きオープン・プラットフォーム化を発表した。すでに30社のパートナーに開発環境を開放し,1月からアプリデベロッパーのゲームが登場する予定だ。
同時にオープン化のβテストも兼ねて内製ゲームが発表されたが,わずか4タイトルにもかかわらず10月単月で50億PVを稼ぐ結果となった。これにより長い間低迷していたページビューは10月に238億PVと前月比36%と急増しており,モバゲーにとって久しぶりの明るい話題となった。
モバゲーのオープン化施策は精緻に設計されており,mixiと同様のバナー広告や課金インフラに加え,仮想通貨,成果報酬広告,アバター,さらには投稿監視まで広げて提供するというFacebookをも上回る高度なものだ。またデベロッパーへの還元率は一律70%とmixiの80%より高く見えるが,成果報酬広告や携帯広告などトータルで考えるとmixiよりデベロッパーにメリットがある可能性が高い。
さらにDeNAは中国と米国の携帯電話市場を開拓すべく「WAPT社」「Icebreaker社」に出資した。またiPhone向けソーシャルゲーム・プラットフォームで実績のある「Aurora Feint社」にも出資を決めた。矢継ぎ早の国際展開は国内市場飽和の可能性を読んでのことだろう。
オープン化と国際展開という重大な経営施策を同時に推進できるか,そのための経営資源は十分なのか不安要素もあるように思う。いずれにせよフォロワー企業として最大限に大胆な戦略を打ち出したモバゲーの動きに今後も注目していきたい。
3) GREE
競合に大きな差をつけているGREEは,自社サービスのさらなる拡充を心がける一方,リスク対策や著作権問題などを通じて堅実な防衛に専念している。
類似ゲームである「釣りゲータウン2」を開発したDeNAとORSOに対しては著作権侵害で訴訟を起こし,子供の無断利用による高額請求トラブル報道に対しては課金上限額設定やCM表現の見直しにすばやく着手するなど,リスク管理にも長けている様が伺える。
一人勝ちの様相が続いているが,mixiとモバゲーのオープン化は当初想定を大きく上回るPVを稼ぎはじめており,国内SNS業界のゲームのルールは変わったように見える。今後,GREEユーザーが流出するような事態になれば,GREEもオープン化への対応を余儀なくされる可能性があるだろう。その場合はモバゲーと同様「内製+オープン」のいわば任天堂モデルになるだろう。
また中長期的に見ると国内携帯コンテンツ市場は成熟化に向かうため,リーダー企業の必然的な打ち手としてiPhoneをはじめとするスマートフォンへの本格的な対応,それを機軸とする海外展開をうちだす可能性が高いと予想している。
■ まとめ
mixiはネックであったコンテンツの弱さを補うため,いち早くオープン化を宣言し,今年8月から実運用がはじまった。9月単月PVは10%以上増加し,10月からは本命の携帯アプリが開始される。これが直接的な収益に結びつき,業績が回復に向かうかどうかが注目ポイントだ。またやや遅れて開始されるモバゲーとの間で,アプリ優良デベロッパーの開発パワー争奪戦がおきるだろう。
モバゲーはソーシャルゲーム化への対応遅れがユーザー流出を起こし,GREEの独断専行を許す結果となった。現状を打開するために,mixiに続きオープンプラットフォームを提供する方針を打ち出した。βテストの内製4ゲームは予想を大きく上回るペースでPVを稼ぎ,10月PVは30%以上増加した。モバゲーのオープン化モデルは精緻な設計となっており,構想通りに開始されるとmixiに集まったデベロッパーがモバゲーになびく可能性がある。また同時に国内外モバイル市場を見据え,大胆な海外進出を開始した。
GREEの好業績は,自社開発した高品質ソーシャルゲームがキラーコンテンツになっているためだ。月あたりの会員収入でモバゲーの約2倍,mixiの約3倍。ページビューの伸びも他2社を圧倒しており,現時点で死角は見みたらない。ただしmixi,モバゲーともオープン化戦略でPVを増やしはじめており,今後GREEもオープン化対応を余儀なくされる可能性がある。
また長期的な市場動向を睨み,スマートフォンや海外展開を仕掛けてくると予想する。
今後,国内携帯市場はガラパゴスから脱皮しはじめる。主戦場が変化していく中で,日本を代表するSNS3社がどのような戦略を展開するのか,引き続きウォッチしてゆきたい。
-- 【参照記事一覧】 ----------------------------------
今回の記事の前提知識として,下記記事をご参考いただけるとさらに深く理解いただけると思います。
■ 前四半期の決算比較はこちら
・ 2009年8月最新版)直近決算発表に基づくmixi,モバゲー,GREEの業績比較。明暗を分けた要因の分析 (2009/8/6)
■ mixi,モバゲー,GREEのビジネスモデル比較はこちら
・ モバゲーがオープン化戦略を発表。mixi,Facebookとの緊急比較 (2009/10/6)
・ 経常利益率57%を誇る驚異の高収益体質。GREEの複合型ビジネスモデルを探る (2009/4/24)
■ ソーシャルゲームのトレンドはこちら
・ ソーシャルゲーム業界を席巻した米国ブログメディア驚異の影響力 (2009/11/07)
・ 歴代最強のFacebookアプリ「FarmVille」,超ヒットの秘密を探る (2009/09/10)
・ Facebookアプリ最新ベスト50に学ぶ,mixiアプリ成功の秘訣 (2009/09/03)
■ モバイル業界,スマートフォン業界のトレンドはこちら
・ Googleが創業わずか3年足らずのAdMobを約670億円という巨額で買収した理由 (2009/11/10)
・ 2009年Q3スマートフォン出荷台数は4300万台。iPhoneの順位と出荷トレンドは? (2009/11/08)
・ iPhoneが出版業界を救う。電子書籍がGameに続くキラーアプリに (2009/11/04)
・ 世界中から注目が集まる,日本携帯サイトのビジネスモデル (2009/10/23)
・ iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測 (2009/10/22)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
音楽やプロモーション・ビデオをクラウドソーシングでつくれるのか?
実に興味深いクラウドソーシング・アプローチがMashableに掲載された。
・ I’ve Got Nothing: Crowdsourced Song Created by YouTubers (2009/11/9)
そもそもクラウドソーシングは不特定多数の人々のパワーを活用することで,ローコストで業務をこなしたり,多様のアイディアを集めたり,特定分野で正確な予測ができることが売りだった。
最も不得意とするのは職人芸。たばになっても一人の技術を超えられない分野,例えば米粒に文字を書くとかなどは全く不向きなのだ。何万人集まってもできないものはできないからだ。
そんな常識を覆すかも知れない面白い事例が現れたのでご紹介したい。
YouTubeで多様な技術やアイディアを持つ人たちの協力を仰ぎ,自分では声をかけるだけで素敵な音楽とプロモーションビデオを完成させた男が登場したのだ。それはCharlie McDonnellとその仲間。英国BBCのChartJackersという番組でのプロジェクトだ。
彼らがどのように作品をつくったか。Mashableの記事を追ってみよう。
ちなみにここではYouTubeユーザーをYouTuberと表現している。
- 歌詞はYouTubeコメントで集めた。それをつなぎあわせたのはYouTuberだ。
- その歌詞をもとにYouTuber達がメロディをつくり,良いものをピックアップした。
- YouTubeを通じてオーディションと行い,YouTuberからバンド,プロデューサーを選んだ。
- プロモーションビデオももちろんYouTuberが作成した。
う~ん。本当に徹底している。ここまで潔くクラウドソーシングした例は少ないだろう。
では最後に。こうしてできた曲が素敵かどうか,ご自分の耳と目でご確認あれ。
その曲名も ・・・ "I've Got Nothing !"
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
昨日,Googleがモバイル広告配信ベンチャーのAdMobを7億5千万ドルで買収したことが発表された。
・ Google Facts about Google's acquisition of AdMob (Google, 2009/11/9)
・ Google、7億5千万ドルで携帯広告ネットワークのAdMobを買収 (TechCrunchJapan, 2009/11/10)
AdMobは日本ではあまり知られていないが,2006年12月に創業された米国のベンチャー企業だ。社員数は140人だが,すでに160ヶ国,15000の携帯サイトに対して広告を配信している。顧客リストには,グーグルやヤフーをはじめ,ポルシェ、フォード、トヨタ、アディダスなど超一流どころを抱え急成長している企業だ。
例えばiPhoneアプリを使っていると上部などに出てくる広告。あれを配信している主要プレイヤーがAdMobだ。
そして驚くべきはその実績だ。この企業は創業三年にもかかわらず,なんとすでに2009年9月には広告配信件数で月間10億件を超えている。またこのうちiPhoneに対する広告配信は20%,約2億件に達しているのだ。
この急成長するモバイル広告を eMarketer (2009/9) によるチャートで俯瞰すると次のようになる。テキストメッセージングが55%,アプリやWeb広告が25%,検索エンジン広告が20%で,このうちアプリやWeb広告のトッププレイヤーがAdMobだ。
ちなみに,Googleは今回の買収にあたって,公式ブログで以下のようなコメントを発している。
(日本語訳はTechCrunchJapanより引用)
- iPhoneとAndroidユーザーは他のあらゆる機種のユーザーよりインターネットを閲覧する量が多いことが判明しています[Morgan Stanley]。これがこの2年間の間にGoogleの携帯からの検索が5倍に増加した理由の一部でしょう。
- これらiPhoneとAndroidユーザーの4分の1は毎日90分近くアプリケーションを利用しています。[AdMob]
つまり,Googleは今回の買収で,急成長が予想されるモバイル広告の急所である検索とアプリ/Webのトップ・ポジションを手中にしたことになる。
またこれはiPhone陣営からすると深刻な買収だ。少し極端な言い方をすると,YahooのOvertureがいつのまにかGoogle傘下になってしまったようなものだ。(AdMobはiPhone専属ではないがトップ広告配信企業だ) これを機に今後いよいよ iPhone vs Google の戦いが激化していくのは間違いないだろう。
なお今週木曜日に 「mixi,モバゲー,GREEの最新業績比較」 を記事化する予定だが,この三社の長期戦略に与える影響も少なからずあるだろう。ちなみにAdMobはiPhoneアプリに対して広告の相互乗り入れをする仕組みも実現している。
・ AdMobのiPhone App Exchangeでアプリケーションの広告の相互乗り入れが実現 (TechCrunchJapan, 2009/3/17)
他社にアプリ広告を開放すれば自社のアプリも他社で広告されるという互助システムだ。しかもユーザーのアプリ導入状況を把握し,すでに持っているアプリは広告されない気のきいた仕組みになっている。
ガラパゴス化していた日本携帯仕様によって守られていたとも言える国内携帯コンテンツ市場だが,スマートフォンの市場拡大とともにワールドワイドに競争の舞台が移るのは必然の流れだ。これからのモバイル/スマートフォン市場動向に引き続き注目していきたい。
【追記】
おってTechCrunchJapanから追記事がでました。
・ AdMobの推定年間収益は「まもなく1億ドル」。Googleは数十億ドルになると考えている
AdMobの買収はGoogleにとって,DoubleClick,YouTubeに続く三番目の規模のよう。またAdMobの現売上規模は90億円レベルだが,Googleはその数千億円規模を期待しているだろうとの観測です。
【関連記事】
・ 【速報】2009年Q3スマートフォン出荷台数は4300万台。iPhoneの順位と出荷トレンドは?
・ iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測
・ 【速報】世界中から注目が集まる,日本携帯サイトのビジネスモデル
・ 【速報】iPhoneが出版業界を救う。電子書籍がGameに続くキラーアプリに
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
2時間ほど前に米国ブログメディアMashableに警告記事が出たので緊急にご報告。
・ First iPhone Worm Targets Jailbroken iPhones [WARNING] (Mashable, 2009/11/8)
iPhone初のワーム型ウィルス(ネットワークを使って自己増殖する悪質なウィルス)がオーストラリアで発見されたとのこと。
この記事によると感染する条件は3つ。(1)iPhoneをジェイルブレイク(iPhoneにApple非公認,つまりApple Storeで販売している以外のアプリを導入するためにファームウェアを書き換えること)をしているユーザーで,(2)かつSSHを導入し,(3)しかもそのパスワードをディフォルトのまま変更していないユーザーのみ。
ジェイルブレイクは Wikipedia をどうぞ。
ただし今のところ感染しても背景画面を Rick Astley にした後,アドレス帳から他のiPhoneを探して増殖をはじめるとのことで実害は報告されていないようだ。
ちなみにiPhone初のウィルスが発見されたのは2008年だが,それ以来特に目立ったウィルス報道はなく,当然ワーム型は今回がはじめてのケースだ。
・ 世界初の「iPhoneウイルス」が出現 (ITpro, 2008/1/8)
取り急ぎ,ご報告でした。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
11月5日にIDCから2009年Q3(7-9月期)スマートフォン出荷台数が発表された。
今日は,その直前に発表された2009年Q3携帯電話出荷台数とあわせて紹介したい。
・ Worldwide Converged Mobile Device (Smartphone) Market Continues To Grow Despite Economic Malaise, Says IDC (IDC 2009/11/5)
・ Mobile Phone Market Turns Corner in Third Quarter, More Gains Expected in Q4, According to IDC (IDC 2009/10/29)
携帯電話の出荷台数は世界的な大不況を受け,前年同期と比較し6.0%減で287百万台となったが,そのうちスマートフォンのみピックアップすると4.2%増の43百万台となっている。
iPhoneに市場の注目が集まっているが,他のメーカー(Nokia,Research in Motion,Samsung)いずれも堅調に台数を伸ばしているのが注目される。さらにQ4ではDroidを含むAndroid機の一斉出荷が始まるため,今後の出荷動向が注目されている。
■特にiPhoneについて
最注目機種であるiPhoneについて,その出荷動向を補足しておこう。
・ 2008年Q2までの約1年間 6.1百万台
・ 2008年Q3 6.9百万台
・ 2008年Q4 4.4百万台
・ 2009年Q1 3.9百万台
・ 2009年Q2 5.3百万台
・ 2009年Q3 7.4百万台
なお,iPhoneが初出荷されたのは2007年7月。それ以降2008年7月に3G,2009年6月に3GSと約一年弱のペースで新機種を発表している。そのタイミングが売上推移に影響している。
累積台数で3000万台を突破したことを先日Appleが発表したが,iPod touchも2000万台を超えており,わずか3年間強で計5000万台を出荷する驚異のハードウェアとなっている。
・ iPhoneの出荷台数は全世界で3000万台、iPod touchは2000万台
今後,中国で販売が開始(初日の売上台数は5000台と報じられた)されたiPhoneと,多機種発売で攻勢をかけはじめたライバルAndroid機,さらにトップシェアでSymbianOSを擁するNokiaのスマートフォン三国志が,市場全体をさらに底上げしていくと予想される。
【関連記事】
・ iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測
・ 【速報】世界中から注目が集まる,日本携帯サイトのビジネスモデル
・ 【速報】iPhoneが出版業界を救う。電子書籍がGameに続くキラーアプリに
【追記】
タイトルに誤りがあり訂正しました。4.3億台となっていたのは4300万台の誤りです。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
ソーシャルゲームの驚異的な成長,またそれを支えるアフィリエイト広告に関しては,当ブログでも何度か紹介している。
・ 歴代最強のFacebookアプリ「FarmVille」,超ヒットの秘密を探る
・ Facebookアプリ最新ベスト50に学ぶ,mixiアプリ成功の秘訣
この中でも取り上げたアフィリエイト広告最大手に Offerpal Media社がある。
Zyngaなどのソーシャルゲームの雄も絶好調だが,連動するようにOfferpalの業績も急成長しており,設立して2年ほどにもかかわらずユーザー数1.6億人、7300億バーチャルポイントを発行するまでにいたっている。
・ Offerpal Media Reaches 160 Million Users (Virtual Goods News, 2009/10/29)
しかしこの急成長企業に 米国で最も影響力のあるブログメディアのひとつ,TechCrunchがその商法に強い警告を発した。米国時間で10月27日のことだ。以降,矢継ぎ早やにキャンペーンを展開する。その動きを時系列で追ってみよう。
10/27 巨大化するソーシャル・ゲーム―ただしダークサイドにご注意
10/31 詐欺まがいが蔓延―ソーシャル・ゲームの邪悪のエコシステムは放っておけない
11/01 How To Spam Facebook Like A Pro: An Insider’s Confession
11/02 Scamville: Zynga Says 1/3 Of Revenue Comes From Lead Gen And Other Offers
11/02 Two Companies That Said No To Social Media Scams
11/02 Zyngaがゲームから詐欺まがいの削除に乗り出す, 迅速な対応に拍手を!
11/02 RockYouも詐欺まがい広告を止めると宣言―Facebook自体はどう対応するのか?
11/03 MySpace Says Zero Tolerance For App Scams, Changes Terms Of Use
11/03 詐欺まがいソーシャル・ゲーム広告―インサイダーによる正常化へのロードマップ
11/04 Offerpal、詐欺商法の女王Shuklaを切る
11/05 Facebookが詐欺広告撲滅のための規制を強化
ソーシャルゲームでポイント不足になった時に登場するアフィリエイト広告の先に詐欺まがいのサイトがあること,それを広告代理店はもとより,ソーシャルゲーム企業やソーシャルネットワーキングサイトが野放しにして収益を上げているのは問題ではないかという告発キャンペーン。
TechCrunchが告発したことで,まず2社のゲームメーカーが賛同し,最大手Zyngaが,さらに業界3位のRock you!がそれに続く。
それによってプラットフォームであるMySpaceとFacebookまで素早くルール改訂という形で呼応したのだ。
そして悪の根源とされたOfferpal社CEOであるShunkla氏(上記で詐欺商法の女帝とされている)が解任されるという劇的な幕切れとなったのだ。
このブログメディアの驚異の影響力,それにソーシャルゲーム業界の極めてクイックな反応には舌を巻かざるをえない。いかにベンチャー企業とはいえ,今や絶好調で驚異的な成長を遂げている分野にいる主役たちだ。その収益性を犠牲にしてまで突き動かしたのは,背景にソーシャルメディアによってつながれたユーザーがいるからだろう。
ソーシャルメディアが告発し,ソーシャルメディアが反応する。数億人という圧倒的な数のユーザーが監視し,それを恐れたベンチャーキャピタル(主役たちの株主だ)が動いたのだ。
例えば,日本における週刊文春の告発キャンペーンでは,たいてい数ヶ月を要してはじめて主役たちが動き出す。それと比較すると,この時間感覚は限りなくクイックだ。
経済も政治も,ソーシャルメディアを活用するユーザーによって常に監視されている時代になった。企業が望む,望まないにかかわらず,リアルタイムな反応をしないとユーザーに弾劾され,ブランド価値を大きく落とすことになる。今回の一連の流れは,それをあらわす絵に描いたようなシナリオだった。
余談だが,米国ほど過激な状況ではないが,日本のメガSNSであるmixi,GREE,モバゲーとゲーム・デベロッパーにもこの余波はまもなく届くだろう。それらも含め,来週には恒例となった三社の業績比較を記事化する予定だ。
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
早くもリストをうまく活用したTwitterツールが出てきたのでご紹介。
Twitter版GoogleAlartという感じの Listiti だ。
ものすごく単純で,特定リストの中からキーワードを指定すると,Tweetがある都度メールが飛んでくるサービスのようだ。
なるほどと思わせるリストの使い方。
ちなみにlistのボックス下 slection of top lists をクリックすると,おすすめListitiリストが登場する。
ロゴやネーミングもかわいいので,ヒットの予感のするツールだ。
なお,元記事はこちら。
・Listiti: Google Alerts for Twitter Lists (Mashable 2009/11/5)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
仕事の関係で,私はわりと早くからツイッターの快進撃に興味を持っていた。
特に去年後半,TechCrunchが熱狂的にツイッター記事を流し出したころからは,何か大きなうねりのようなものさえ感じていた。
そこでツイッターをはじめた。いや実は何度かトライして失敗した。
目的志向で,何事も構えてしまう性格の私には,どうしても最初の一歩を踏み出せなかった。
いわゆる "What are you doing?" というヤツだ。
一体,なんのために,しかも誰に,どんなことを書けばいいんだ。
ツイッター最初にして最大の壁である。
今ならわかる。ツイッターは本当に自由なツールなのだ。もちろん日常のことをつぶやくのもいいし,仲間内での交流に使うのもいい。
例えるならネット上の立食パーティだ。多くの人が集まり,流れにまかせて話し相手が変わる。会話はフリーでオープンだ。興味を持てば隣の会話も聞けるし,入ってもいける。ただ全然違うのは疲れないこと。僕はパーティが苦手で心底疲れてしまうタイプだが,ツイッターなら大丈夫。家でリラックスしながらできるし,嫌なら勝手に去ればいい。ただし自由度が高すぎて,目的意識を持って参加しようとするとはぐらかされた感じになってしまうところがあるのだ。
今回は,そんなツイッターはじめの一歩でくじけている普通の方,ビジネスに使えないかと野心を持っている方,結構ツィートしてるけど何かツールを使ってもっと効率的なできないかかと考えている方々のために,私なりに考えた「おすすめツィート術」を記してみたい。
■ どんなツィートを流そうか?
ツィートにはいろいろなタイプがある。ヒトコトそのときの気持ちを書く人,さりげない日常を短く新鮮に表現できる人,身の回りの写真にコメントをそえて流す人,商用に近い情報を流している人など実にさまざまだ。
その中で私が考えたのは「ソーシャルメディア」の最新情報をネットで取り込み,自分の目で面白そうな記事だけ取り上げ,コメント入りでツィートすること。これなら特別な文才や情報源がなくても興味を持って読んでもらえるだろう。しかも近いアンテナを張った人たちとツイッターを通じて知り合いになれる。
しかし問題はいかに効率的にツィートするかだ。仕事をしながら,電車に乗りながら,ベッドで寝ぼけながら空気のようにツィートできないか?そんな気持ちを原点にいろいろ試行錯誤してまとまってきたのがこれから紹介する3つのステップだ。
■ まず最新のニュース情報を入手するために
ここから先,初心者の方には少し難しい手順となるので,図解しながらできるだけわかりやすく進めていきたい。
その前にもしGoogleアカウントとツイッターアカウントを持っていることが前提なので,お持ちでなければこの段階でつくっておこう。
まず最新の情報を入手するには,自分が興味を持っている分野のニュースやブログをかたっぱしからRSSリーダーに登録することからはじめる。特になければ,はてなブックマークで関連分野の人気記事をRSSで入手し,さらにその先のニュースないしブログも登録してしまおう。慣れてきたらそこからさらに先の海外サイトまで。そこまでいけばかなりの情報通だ。YahooやLivedoor,Googleのようにニュースを集約しているサイトも同様にチェックしたい。
で,RSSリーダーはGoolgeReaderを使う。機能やRSSフィードの登録方法はこのページを参照のこと。
・ できる情報ジャンキーの新たな味方 - Google Readerを試そう (マイコミジャーナル,2007/3/28)
この記事ではGoogle Readerの使いこなし方まで書いてあるが,ここではRSSフィードを登録するところまでで十分。それができたら次のステップへ。
■ Google Readerで「メモ付き共有」
さていろいろなページをReaderに登録すると次から次へと新着情報が届くようになる。その中で何か一つ「これは」と思ったニュースを探そう。見つかったら記事の下にある「メモで共有」をクリック。そこに独自のメモを書き込む。メモはごくシンプルなヒトコト感想が良いだろう。
「メモで共有」したら左のサイドバーの「コンテンツ」の下にある「共有アイテム」をクリックする。見あたらない人は「すべてのアイテム」の中に畳み込まれているので「+」をクリックしてバーを広げればその中に入っている。
すると今登録した「メモで共有」したニュースが閲覧できるはずだ。続いてこの画面で右側上部の次のような表示を見つけよう。
・ [共有設定] でその他の簡単な共有方法をご覧ください。
見つかったらこの「共有設定」をクリック。さてこの画面で次の図にある2点をチェックしておこう。(画像クリックで拡大)
さてここで下のカスタムurlが表示されていない方はGoogle Profileを設定する必要があるので次のステップを踏もう。2クリックするだけの簡単設定だ。
この通りクリックすると共有ファイルのページに飛び,さきほど「メモで共有」したページが出てくるはずだ。これで誰からでもアクセスできるあなたの共有ファイルページが作られた。このページのurlを見ると次のようになっているはずだ。
http://www.google.com/reader/shared/XXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
このXXXの部分の数字が大切なのでコピーしておく。
これで前準備は万端だ。
■ GoogleReaderとツイッターをつなぐ
ここでの設定の目的は「メモ付き共有」を自動的にツイッターに流すこと。そのためには Reader2Twitter というツールを使う。
詳しい方のために私がReader2Twitterを選定した理由を。同様の機能を実現できるツールはこの他にFriendfeedやTwitterfeedがある。Friendfeedの課題点はメモ(コメント)をつけられない事だ。またTwitterfeedはプリフィックス,サフィックスをTweetに付与できるのだが,配信の挙動が不安定で共有してからTweetされるタイムラグも長い。ただいずれのツールも現時点では稀に共有アイテムが流れないことがあるようだ。
まず最初に次のurlにクリックして,Reader2Twitterにアクセスしてみよう。
・ https://reader2Twitter.appspot.com/
で,このトップページの「sign in with Twitter」をクリック。まずあなたのツイッターアカウントと接続しよう。接続されると次の図のような設定画面があらわれる。
入力するのは二箇所だけ。Google Readerでチェックした数字をこの画面で入力し,ツイッターに流れる情報のフォーマットを設定する。終わったら最後にsubmitボタンをクリック。ボタンの下に "It's OK now. Wish you can share this tool in greader:)" と表示されたらすべて設定終了だ。
■ 実際に試してみよう
では,ここでGoogle Readerに戻り,もう一度興味深い記事を探して「メモで共有」してみる。今度「メモで共有」したものは実際にツイッターに自動的に流れるのでいい記事を選んでみよう。もし不本意な記事が流れてもあわてる必要はない。ツイッターに行ってそのツィートを削除すればよいだけだ。
どうですか?ちゃんとTweetされましたか?
Reader2Twitterは無料サービスであり,他のサービスのそうだが挙動が不安定なときがある。もしうまくいかないときにはすこし時間をおいてから再度トライしてみよう。きっとうまく機能するはずだ。
■ さらにアドバンスなオプションを
私は次のようなアドバンスな設定をして,iPhoneから投稿したり,Facebookとつなげたりしている。時間のある方は難しくないので自らトライしてみよう。
1.iPhoneをお持ちの方はGoogleReaderと同期する「Byline」がおすすめ。「メモつき共有」が簡単にできるので移動中にツィートできるようになる。
2.その他,FacebookやFriendfeedなども結合すると,Google Readerを基点として多様なソーシャルメディアに一斉配信することができる。
また携帯からの投稿は不要でFirefoxを利用している方。もしお時間あれば「feedly」という素晴らしいGoogleReaderアドオンを使っても同様のことができるのでお試しあれ。
■ さいごに
ベストなツィートは結局それぞれの個性にあわせたものなので,このような情報配信を核にしながら,実際には対話したり,今の気持ちをコメントしたり,オリジナルスタイルを身につけていけばよいと思う。ただツィートに柱ができると,わりと自然に"What are you doing"を流せたり,@で話しかけたり,友人や会社の仲間も誘いやすくなる。ここがまた大きなポイントだ。フォロー関係にある人が増えるとツィッターは一気に楽しくなってくるからだ。
最後にこのツィート術のメリットをいくつかまとめておこう。
- ツィートがとにかく楽。その割に興味深い内容になりやすくフォローしてくれる人が増えてくる。
- いつの間にかその分野の情報にやたらと詳しくなっている自分に気がつく。特に海外サイトから情報をとりはじめたらスペシャリストだ。
- 社内でヤツの情報感度は凄いと噂になりはじめる。そうなるとツィートしていても仕事をしているように見えてくるので都合が良い。
- ツィートはフロー情報だが,大切な情報はGoogleReaderに半永久的にストックされていつでも検索などで取り出せるのがうれしい。
- 自分と似た業種,同じ興味,同じアンテナの人々と広く知り合いになれる。実はこれが最高のメリットだ。
この仕組みは会社でも有用だ。Google Readerの情報を社内やタスクチームで共有をしながら,同時にソーシャルメディアで外部にアピールしていくという高度な技が可能になる。その詳細についてはこの記事が好評だったら続編でご紹介したい。
この記事に興味を持った方はぜひ私のツイッターアカウント toru_saito でどんな感じにツィートしているかチェックください。ついでにフォローいただけるととてもうれしいです。
では,ツイッターでお待ちしています!
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
11月1月に,iPhoneアプリに関する印象的な調査記事があったので紹介したい。
・ Flurry Smartphone Industry Pulse, October 2009 (FLURRY, 2009/11/1)
ゲームに続き,iPhoneは電子書籍に本腰を入れ始めたというニュースだ。
iPhoneでは,FacebookやMyspaceなどのソーシャルアプリ・プラットフォームと同じくゲーム・デベロッパーが大量に参入している。そのためApp Storeでは長い間ゲームが最大のカテゴリーだった。
例えば2009年7月のデータでは,19%がゲーム・カテゴリーのアプリであることがわかる。この急成長を受けて任天堂がゲーム専門機としての機能に磨きをかけた新製品の年内投入を発表するなど,ニンテンドーDSやソニーPSPの販売計画に影響を与え始めている。
iPhoneが目指しているのはデジタルメディアのモバイル・プラットフォームであり,世界中の手のひらにあらゆるデジタルコンテンツを届けることだろう。実際に,音楽コンテンツに続きゲームコンテンツがそうなりつつある。
そして次にジョブスが目をつけたのは紙媒体の減衰であえいでいる出版業界がもつコンテンツだ。これはもちろんAmazonのKindleなど電子ブックリーダーの活発な動きを睨んだ戦略といえる。
2009年6月に行なわれた開発者向けイベントでは,App Storeで多くのベストセラーを持つ米ScrollMotion社が「50のメジャー雑誌,170の新聞,そして100万冊の本をiPhoneで読める形にして販売する」と発表された。
そしてその勢いが現実のものとなってきたようだ。
このチャートは2009年7月から10月にかけて新しくリリースされたゲームと電子書籍のアプリ数の推移だ。
減少傾向にあるゲームを尻目に電子書籍が急増し,アプリの新リリース数で9月についにゲームを逆転したのだ。
ここで参考まで,アプリのカテゴリごとの特性を見ておこう。
これはやはりFLURRY記事から引用したもので,横軸にリテンション(維持・保持),縦軸にフリクエンシー(頻度)としてアプリ・カテゴリーを4分類したものだ。
エリアⅠは高頻度でしかも継続するニュース系アプリ,エリアⅡは高頻度だが一定期間で使用が終わるワンタイム・アプリ,エリアⅣは頻度は低いが継続性が高い医療やツールなどのアプリ,エリアⅢは一回使うだけといったもので質の低いエンタメ系だ。ここでリテンションの低いⅡやⅢはワンタイムチャージ,継続性の高いⅠやⅣは広告や継続的な購読料チャージが向いている。
電子書籍はエリアⅡの典型的なアプリで,このチャートでは一回読み終わるとほとんどアクセスされないタイプとして分類されている。
しかし,OSアップデートによって6月にアプリ課金が解禁されたため,電子書籍においても一冊一冊の売切りではなく継続購読サービスができるようになった。そのためエリアⅡからⅠにシフトしはじめ,広告や継続購読料というビジネスモデルが可能となってきたのだ。この流れを受けて電通がヤッパと組んで電子雑誌有料配信サービス「MAGASTORE」を発表するなど,書籍・雑誌・新聞・マンガ関連の事業者が広告業界を巻きこんで続々参入しはじめている。
プラットフォームとしてAodroidの動きも活発化し,iPhoneの進化スピードもさらに加速するだろう。無料が当たり前のインターネット文化によって苦境に陥っていた出版・新聞業界が,新たな手のひらメディアで復活する可能性が出てきたことは注目すべき流れといえるだろう。
なお,蛇足だが,Amazonは今年3月に「Kindle for iPhone」を提供開始,ハードウェアの上位に位置するミドルウェアとしてのプラットフォーム戦略を明確にしている。任天堂やソニーも今後オープン戦略をとるのか,それともハードウェアにこだわりクローズ戦略を貫くのか,今後の日本製造業のあり方を示唆する構図として筆者は注目している。
【関連記事】
・ iPhone vs Android vs SymbianOS。モバイル三国志の現状と未来予測
・ 【速報】世界中から注目が集まる,日本携帯サイトのビジネスモデル
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
最新のFacebookとMyspaceにおけるソーシャルゲームのベスト25比較を。 Inside Social Gamesより
・ Top 25 Facebook Games for November 2, 2009 (Inside Social Games, 2009/11/2)
・ Top 25 Myspace Games for November 2, 2009 (Inside Social Games, 2009/11/2)
では,まずはそれぞれのランキングをみてみよう。
世界の二大SNSであるFacebookとMyspaceだが,最新のアプリ25を見ると,なかなか特徴があって面白い。
以下に筆者の感じた感想をいくつか。
1. Facebookでは,Zyngaが6作,Playfishが3作。一方,Myspaceでは,Playdomが9作,Zyngaが8作。特にMyspaceでは少数ゲームメーカーによる寡占化がすすんでいる。
2. FacebookとMyspaceには明らかに異なるヒット傾向がある。Facebookは育成系,農場系。Myspaceはウォー系,カジノ系が強い。例えばZyngaはそれを意識して全く異なるゲームラインを投入しており,共通なのはロングセラーのMafia Warsだけだ。
3. 共通してランクインしているのは,Mafia Wars,YoVille,Texas Holdem Poker,Soronity Lifeの4ゲームのみ。それぞれの月間アクティブユーザーを比較すると,Facebookの方が2~3倍多い。そのため新しいゲームはFacebookに先行して投入されている。
比較してみると,明らかに傾向が異なるのが面白い。ちなみにMyspaceはOpenSocial対応なので,mixiアプリやモバゲーアプリと基本的に互換性を持っている。
それにしてもFarmVilleは月間アクティブユーザーが6300万人と,相変わらず強さが際だっている。
強さの秘訣は筆者ブログ 「歴代最強のFacebookアプリ「FarmVille」,超ヒットの秘密を探る」 を参照してほしい。
【関連記事】
・ 【速報】Facebook新ゲーム"Cafe World"が一週間で1000万人獲得。Zyngaパワーの秘密
・ 【2009年8月最新版】Facebookアプリ最新ベスト50に学ぶ,mixiアプリ成功の秘訣
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
Twitterのリスト機能が一般ユーザーに行き渡ったのは先週金曜日。
この週末をつかって独自のリスト作成をはじめたユーザーも多いようだ。
・ 【twitterのlist機能】効率よく使う為の分類方法を考えてみた (nanapi,2009/11/1)
リスト活用はまだ実験段階だが,例えばこのブログでは (1)見る頻度 (2)リアルなつながり (3)自分の趣味・嗜好にあわせた分類 でのリスト化を提言していてわかりやすい。
またリストされた人数は,フォロワー人数にとって変わり,Twitterにおける影響力を端的にあらわす指標となるのではないかとの観測も広まりはじめた。
・ Twitter のフォロワー数が重要ではなくなる日 (シロクマ日報,2009/10/18)
さてここからが本題だ。では現時点で世界で一番リストに入っているTwitterユーザーは誰だろうか?
その素朴な疑問に答えるべく,The Bivings Reportは10月31日時点の世界リスト・ランキングを発表した。
・ Using Twitter Lists to Judge Influence (The Bivings Report, 2009/10/31)
下記の表はこの記事から引用したランキング表だ。
| Twitter User | Followers Rank | Listed Rank | Difference |
| Barack Obama | 7 | 1 | 6 |
| Pete Cashmore | 31 | 2 | 29 |
| CNN Breaking News | 4 | 3 | 1 |
| Ellen DeGeneres | 3 | 4 | -1 |
| Taylor Swift | 33 | 5 | 28 |
| John Mayer | 9 | 6 | 3 |
| Ashton Kutcher | 1 | 7 | -6 |
| Britney Spears | 2 | 8 | -6 |
| A Googler | 23 | 9 | 14 |
| 5 | 10 | -5 | |
| Oprah Winfrey | 10 | 11 | -1 |
| The Onion | 21 | 12 | 9 |
| Perez Hilton | 40 | 13 | 27 |
| The New York Times | 18 | 14 | 4 |
| Shaq | 11 | 15 | -4 |
| Rainn Wilson | 41 | 16 | 25 |
| Jimmy Fallon | 14 | 17 | -3 |
| Ashley Tisdale | 16 | 18 | -2 |
| Ryan Seacrest | 8 | 19 | -11 |
| Felicia Day | 49 | 20 | 29 |
| Lance Armstrong | 15 | 21 | -6 |
| Lily Rose Allen | 30 | 22 | 8 |
| Coldplay | 17 | 23 | -6 |
| Al Gore | 22 | 24 | -2 |
| Demi Moore | 12 | 25 | -13 |
| Pete Wentz | 32 | 26 | 6 |
| TIME | 27 | 27 | 0 |
| Kim Kardashian | 6 | 28 | -22 |
| Sean Combs | 13 | 29 | -16 |
| Ashlee Simpson Wentz | 24 | 30 | -6 |
| Mariah Carey | 19 | 31 | -12 |
| Chelsea Lately | 29 | 32 | -3 |
| NPR Politics | 35 | 33 | 2 |
| Mandy Moore | 42 | 34 | 8 |
| Tony Hawk | 25 | 35 | -10 |
| Martha Stewart | 34 | 36 | -2 |
| People Magazine | 39 | 37 | 2 |
| E! Online | 28 | 38 | -10 |
| Dr. Drew | 36 | 39 | -3 |
| Sara Bareilles | 38 | 40 | -2 |
| NBA | 43 | 41 | 2 |
| Dre’ | 26 | 42 | -16 |
| 50cent | 20 | 43 | -23 |
| Tony Robbins | 50 | 44 | 6 |
| John McCain | 45 | 45 | 0 |
| Downing Street | 48 | 46 | 2 |
| Whole Foods Market | 44 | 47 | -3 |
| BBC Click | 47 | 48 | -1 |
| Hammer | 37 | 49 | -12 |
| Brooke Burke | 46 | 50 | -4 |
この表は,発表されているTwitterのフォロワー数トップ100位のユーザーを対象としてリスト数を調査し,即席のリスト・ランキングとして順位付けしたものだ。一番右の列は,フォロワー数とリスト数のギャップをあらわしている。
第一位はやはりオバマ大統領,世界で最も影響力の強い人物が順当にランクされた。第二位にはソーシャル系ブログメディア"Mashable"のCEOであるPeter Cashmore氏が,また第三位にはCNNがランクインした。フォロワー数においては知名度にものをいわせたセレブリティが圧倒的に強かったのに対して,リスト数ではそのTweetのコンテンツ価値が重要となっているようだ。特にMashableのように「エッジの効いた」コンテンツはリスト化されやすい傾向があるのだろう。
この記事についている多数の読者コメントを読んでみると,現時点ではフォロワー数よりリスト数の方がTwitterにおける影響力を的確にあらわしているという意見が多い。が,一方では,現在のリスト機能では無制限にリストを作成できるため,スパムによる擬似リストが出てくる日も近く,結局,リスト数もフォロワー数と同じくそれほど重要な指標にはなりえないと予測する意見も複数見受けられた。
なお,Twitterフォロワーのトップ50ユーザーは日本人には聞きなれない人物が多いが,筆者記事ではWikipediaリンクをつけているので参照してほしい。
・ 【速報】TwitterとFacebook,そのトップ50ユーザーのリスト比較 (人名索引つき)
【追記】
さっそく今日の記事で小林さんがリスト系スパムに言及しています。注意しないといけませんね。
・ Twitterのリスト機能、さっそくスパムのターゲットに (シロクマ日報,2009/11/2)
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
続々登場しているTwitter本の中で,強力な一冊が11月5日木曜日に出ます。
オルタナプログシロクマ日報やPOLAR BEAR BLOGでおなじみ,小林啓倫さんから『ツイッターでビジネスが変わる!』をいただきました。感謝とともに感想を書かせていただきます。
本書は,オンラインマーケティングの専門家であるジョエル・コム氏による Twitter Power が原著であり,小林さんが翻訳を担当されています。実は私も原著を購入していましたが,おそらく米国で最も売れたTwitter入門本のひとつだと思います。
Twitter本は今まさに旬ですが,「Twitterのビジネス活用に興味があるんだけれど,実はあまりTwitterを使ったことがなくて・・・」 という方に最適の内容になっています。
前半は,とても丁寧なTwitter入門書です。「ツイッターで何ができるのか」からはじまって「ツイッターの正しい始め方」「フォロワーを増やす秘訣」「よいつぶやきを書くための基本ルール」など,ややもすると敷居の高いところがあるTwitterの始め方やノウハウが懇切丁寧に書かれています。
後半は「ツイッターをビジネスで活用する」「ツイッターでブランドを構築する」といった具体的なTwitterのビジネス活用がテーマになりますが,こちらも名コーチからレッスンを受けている感覚で自然に会得していけるのが魅力です。
また最後に小林さんによる「日本におけるツイッター最新事情」が挿入されており,原著が発刊されて以降に追加された機能や日本におけるTwitter普及などがプラスフルファされていてとても親切です。
印象的だったのは,この本ができたきっかけです。
小林さんがシロクマ日報で書かれたこちらの記事 「【書評】"Twitter Power"」(ですよね?小林さん)に読者の方からTwitterで日本語で読みたいとのリプライがあり,そのやり取りを見られた出版社が名乗りをあげられて,それ以降もTwitterを通じてフォロワーの方から意見をいただき ・・・
まさに,Twitter Powerが生んだ,Twitter Powerの本ですね。
よく考えたら,小林さんと私もTwitterを通じてお話させていただいたことがきっかけでこの書評を書いているわけで。
なお,「ツイッター」でビジネスが変わる! は今週木曜日が発売日ですが,すでに増刷決定のようです!
・ 【宣伝】『「ツイッター」でビジネスが変わる!』増刷決定!
筆者Twitterです。 ご意見,コンタクトなどお気軽にどうぞ http://twitter.com/toru_saito
こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』
| « 2009年10月 | 2009年11月の投稿 |
2009年12月 » |





















































ストレス社会との付き合い方
「思いやり経営」のススメ
テレワークが労働者のマインドを変える
求む、クックパッド男子
37歳の常識――我々は一生学び続ける