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TEDと動画〜バイラルビデオが生まれるメカニズム〜

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先日からNHKのEテレで、TEDの動画を紹介する「スーパープレゼンテーション」という番組がスタートしました。ナビゲーターはブログやツイッター、Linkedinを日本に持ってきた現在はMITメディアラボ所長の伊藤穰一氏。

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ここ最近TEDの特集や紹介を様々な雑誌やテレビでも紹介されるようになってきています。

TEDは最近始まったわけではなく、1984年に

Technology
Entertainment
Design

の頭文字を取って、"Ideas worth spreading"という世界中のアイデアを集めて広げるために始まりました。ただ、実際に世界中に広がり始めたのは、2006年にTEDの動画をインターネット上で無料公開してからです。その裏には、クリス・アンダーソンという人物がTEDの管理者として、就任し、情熱を掛けて広げてきたからです。

クリス・アンダーソン氏はご存知、「フリー」の著者であり、今のフリーミアムのビジネスモデルを世界に広めた人物です。
※同一人物ではありませんでした。失礼しました。

クリス・アンダーソン氏はTEDでこう約束しています。

TEDは、真実・好奇心・多様性を追求する。商売や企業は禁止。流行の後追いや政治的な演説も許可しません。ただ興味を追求します。

最近友人たちと社外でイベントに参加したり、イベントを企画した際に一番の参加動機となる報酬は何か?という話します。その時にいつも出てくるキーワードは、「知的好奇心」でした。

クリス・アンダーソン氏の言う通り、今時代は純粋に真実や好奇心を求め、多様性による気づきや新しい発見を探し、より豊かで自分らしい人生を送りたいという人が増えているのではないでしょうか?それがソーシャルメディアを通じて、世界的に広がって行く。動画は最もパワフルでイメージや音声、動きとして記憶に残ります。また情報量が多い中で、短時間で質の高い動画は本当に広がりやすいのだと思います。


■ケヴィン・アロッカ 「バイラルビデオが生まれるメカニズム」

そこで、YouTubeのトレンドマネージャのケヴィン・アロッカ氏のTEDで「バイラルビデオが生まれる」というプレゼンをされており、3つのポイントを7分20秒で非常に面白おかしく紹介されているのでこちらをご覧下さい。


さて、ケヴィン・アロッカ氏はバイラルする動画について3つのポイントを紹介されています。

1.Tastemakers(流行仕掛け人)

Youtubeには大量の動画、毎分48時間もの動画がアップされています。そんな中で、動画を作ってアップしたからと言って当然何でもバイラルするわけではありません。そこにはバイラルする”きっかけ”が存在しています。特に大きな役割を果たすのは、Tastemakersと呼んでいる言わばソーシャルネットワーク上で影響力のある人たち、ブロガーの存在です。実際1ヶ月以上も全く見られなかった動画が、バイラルするくらい面白い・質の高い動画であれば、著名ブロガーやフォロワーの多い人がピックアップして上手く紹介をすれば、瞬く間に広がります。

今後日本でもTastemakersと呼ばれるソーシャルネットワーク上で影響力のある人たちの存在が非常に注目される時代が来ると僕は確信しています。それはテレビ以上の力を持つようになり、テレビで有名になる以上に誰にでもチャンスがあり、誰かに編集されることもなく自分の意思で影響力を駆使できる存在です。


2.コミュニティ

ケヴィン・アロッカ氏が紹介する動画に”Friday"というのがあります。この動画が面白いのはもちろんのこと、この動画から始まる現象が面白い。一つの動画が流行を作り、それを真似してまた違う動画が次々にアップロードされていく。前回のエントリー「ニッポンのジレンマ」に見る弱い絆と選挙以外の政治参加で紹介した、ニッポンのジレンマという番組から、自主企画で「ニッポンのジレンマのジレンマ」が生まれてソーシャルメディアでアップされた現象にも近いと思います。

これを彼はコミュニティと呼んでいます。昔テレビで話題になったドラマやスポーツ、お笑いなどを翌日学校でみんなで盛り上がったり、真似したりした経験はありませんか?今はそれがソーシャルネットワーク上に場所を移しているのです。それも一人一人がクリエイターとなって動画を作成してアップし、さらにそのコミュニティの輪がソーシャルネットワークを通して広がるという変化も伴いながら。

このコミュニティの仕組みを理解しているネット世代と、テレビや新聞のようなマスメディアの世代では、感覚的に全く違いますし、マスメディアの世代がネットを活用して何か仕掛けようとしてもうまくいかないのはコミュニティを理解していないからです。ネットを本当に活用したいと思うなら、2−30代の若いネット世代にプロデューサーを任せるべきだと思います。


3.予想外さ

最後のポイントとして挙げているのが予想外さ。これはソーシャルネットワークの特徴の一つでもあり、伊藤穰一氏の言うセレンディピティともつながっています。計画的でこの先の予想ができるようなドラマやロジックの上にあるものよりも、想像を越えたものに人は感動しますし、感動することで人に伝えたいと思います。感情が動かないようなものはその場で終了です。


■ソーシャルで広がる

最近日本でも伊藤穰一氏もそうですが、津田大介氏やニッポンのジレンマで登場したメンバーなど、ソーシャルメディア上で影響力のある人たちがテレビに出るようにもなってきています。この現象はますます広まると思います。ソーシャルメディアで影響力を持った人たちがテレビ番組自体を面白くすることがあるかもしれないし、彼らがTastemakerとしてソーシャルネットワーク上で発言することでテレビを見てない人たちが見ようとするかもしれない。またテレビを見た後もソーシャルネットワークでバイラルしたり、コミュニティができるかもしれない。

最近、僕も新しいApple TVを購入しました。

iPhone、iPadを持っている人ならAir Playといって、iPhone、iPadをリモコンとしてYoutubeの動画を設定をしなくても簡単にテレビに移すことができるようになります。今海外ではYoutubeで話題になった人がテレビCMに出たり、歌手デビューをするようになっています。それもそのはず、Youtube上で世界中に何千万回や何億回という閲覧がある人に商業的価値がないはずがありません。

ケヴィン・アロッカ氏は言います。誰もがスターになる時代だと。まさにそう思います。


■参考書籍





 



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