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チーム力を最大限に引き出す7人のサムライ

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多くのイノベーションを生み出しているシリコンバレーではビジネスを始める時に「小さなチーム」作りを理想としている。また、チームのメンバーは仕事ベースで最適な人材を集めるという方法を取っているので、個々が自分の得意とする分野で最大の力を発揮しながらビジネスを成長させていくということが可能となります。

日本の大企業(外資も含めて)ではどうしても今居る人たちでどのような事ができるか?という発想で動くということが当たり前となっており、異なった経験や能力を持った人が一つの目標の元に集まるタスクチーム的な動きができないというフラストレーションがいつも存在するように思えます。

何かをやろうとしても大きな企業では「このように動かなければいけないのが当たり前」みたいな考えが充満しています。いわゆる「大企業病」と言うものだと思いますが、これは簡単に払拭できるものではなく、変化に時間がかかるのは理解していますが、小さなチーム単位(部署)でも良いので早く変わっていかないとめまぐるしく変わる市場状況やテクノロジーの時代に乗り遅れてしまう可能性もあります。逆を言えば、大企業も部門を超えてタスクベースでスペシャリストを集めるような仕事ができるようになれば、スピーディーで変化に対応できる仕事ができるでしょう。自分の部門や業務範囲を超える仕事をすることを「良し」とする企業文化をマネージャたちが気づき上げ、その活動を認め、成績としてカウントしてあげることができるようになれば、大企業は市場をひっくり返すぐらいの競争力をつける事ができると思いますが、現実は縦割りでしか成績がつかないので自分の成績にならない仕事以外のことをしないのが「正であり会社のためである」という考え方の集団になってしまっているのではないかと考えています。

前置きが長くなってしまいましたが、「理想のチーム」について語っている偉大な二人のアントレプリナーの言葉を紹介しましょう。

The story of the Valley is still the same. It's about small teams doing amazing things with limited resources, often with venture capitalists, creating greate companies. - Eric Schmidt -

シリコンバレーの物語は、昔から変わらない。小さなチームが、限られた資源で、驚くようなことを成し遂げるんだ。時にベンチャーキャピタリストの支援を得て、すごい会社を作り上げるんだ。

エリック・シュミットはいわずと知れたグーグルの創設者です。彼はグーグルが今日のように大きな企業になっても常に「質で勝負」することを掲げて、社員にも「今後のお金の使い道」を質問し、イノベーションを喚起しています。

次に、サン・マイクロシステムズの共同創業者の一人、ビル・ジョイの言葉を紹介します。

World-Changing things always start small. The ideal project is one where people don't have meetings, they have lunch. The size of the team should be the size of the lunch table. - Billy Joy -

世界を変えるものも、常に小さく始まる。理想のプロジェクトチームは、会議もせず、ランチを取るだけで進んでいく。チームの人数は、ランチテーブルを囲めるだけに限るべきだ。

ビルの言っている「ランチテーブルを囲める人数」6人から8人だと聞いています。昔、黒澤明監督の作品で「7人のサムライ」がありましたが、彼らの活躍をみていると個々の最大限の能力を引き出してくれるためのチームがその人数であることは偶然ではないのかもしれません。

参照書籍:ウェブ時代 5つの定義(梅田望夫)


岡のMy Web ページ (市場の動向や最新情報などを掲載): http://ibm.biz/ryosuke

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