色は日常に当たり前のように存在しています。そして、意識するしないにかかわらず、私たちは色の影響を受けているのです。カラーマーケティングといっても、色の使われ方は多様で、パッケージや商品の色だけに限らず、販売促進、そして企業や人のイメージ戦略、また、商業施設や病院、美容院など様々な環境での色彩計画、そしてセラピーなど、様々な分野に及びます。ここでは様々な角度から事例を紹介し、色を付加価値として取り入れていく方法をお話ししたいと思います。

色は3原色?4原色?ツッコミをいれたくなるシャープのクアトロン

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皆様こんにちは。
カラーコンサルタントRosaの山田美帆です。

今月下旬に吉永小百合さんのCMでもおなじみ、
シャープの液晶テレビAQUOSから、
3D対応テレビ「クアトロン 3D LV3シリーズ」が発売されます。

このテレビの大きな特徴は、

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「4原色技術による鮮やかさと消費電力削減」
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従来の色の3原色である「赤・緑・青(R・G・B)」に
「黄色(Y)」を加えて、4原色技術を採用することで、
従来の3原色では難しかった色を再現できるようにしたことです。

 

これだけを見ると、
「あれ?色って3原色じゃなかったっけ?」
と思われる方もいらっしゃると思うので、
今回は色の3原色とこの商品についてお話ししたいと思います。


本来、色の3原色とは2種類あり、
光の3原色と色材の3原色の2つに分けられます。

光の3原色は、赤(Red)・緑(Green)・青(Blue)を指し、
それぞれの色を重ね合わせるほど色が明るくなります。
そして3原色が全て重なると白になるのです。
この技術は、テレビや、コンピュータのディスプレイに使われています。


色材の3原色は、赤紫(Magenta)・青緑(Cyan)・黄(Yellow)を指し、
それぞれの色を重ね合わせるほど色が暗くなります。
そして3原色が全て重なると黒になるのです。
この技術は、プリンターや写真などの印刷物に使われています。


原色とは全ての色の元になる色で、
この3色でどんな色も作ることはできます。
逆に、混色では絶対にできない色が、この3原色なのです。

 

今回はテレビの話題なので、光の3原色で考えます。
本来、黄色は赤と緑の光を混ぜれば作れる色。
それなのになぜわざわざ黄色を加えたのでしょう?


シャープによれば

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1.黄色は人の目に明るく見える性質があるということ
2.白色LEDバックライトの光の波長には、
  黄色領域の光エネルギーが高いという特性がある。
  その結果、3原色表示に比べ、少ない電力でも映像を明るく
  表示できるようになる
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と言うことです。

確かに、黄色は色の中では白の次に明度が高い(明るい)色。
その黄色を別に使用することで、輝度が増すでしょう。

また、従来の3D表示は通常表示に比べ、
画面の輝度が低下して見えていたそうですが、
この4原色液晶パネルは、3原色液晶パネルに比べて約1.8倍の明るさ!
だから、液晶シャッターメガネを使用しても暗さを感じさせない
明るさでもあるそうです。

おまけに、黄色を加えることによって、
小判や金貨の「金の色」、楽器の金属色、
ヒマワリの黄色といった鮮やかな黄色系の色、
そして、エメラルドグリーンの海、鮮やかな空の色など、
放送信号規格の色域に制限されていた、
黄色領域に存在するほぼ全ての自然の色が、再現できるそうです。


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ただ、この4原色と言う考え方は、
あくまでも液晶ディスプレイ上の考え方であって、
本来の「色の3原色」とは異なるのです。
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シャープのカタログには下に小さく表示されてますが、実に紛らわしい!!

 

しか色材の3原色には黄色が入っているので
勘違いされる方も多いのではないかと思います。
色に関する資格を取りたい方や、学生さんはお気をつけくださいね。


 

P.S.本来なら色の三原色と書くところを
シャープのカタログに合わせて3原色にしています。

 

Comment(2)

コメント

永松

こんにちは。
なるほど、赤と緑で、表現できる元々の
明るさの範囲を、赤と緑のダイナミックレンジを
広げることなしに(赤と緑の輝度の最大値は変えずに)、
黄色を使って、より明るく、黄色を表現できるようになったという
ことなのですね。

赤と緑の輝度を大きくするより、
黄色自身を使った方が、省エネにはなるでしょうけど、
黄色を原色として使わなかったときから比べると、
一応は、エネルギーを多く使うことにはなっているんだと
思います。

わけのわからない コメントでごめんなさい。
自己満足です(笑)。

山田美帆

書き込みありがとうございます。
返事遅くなりましてすみません。

おっしゃる通り、黄色を使うことによって、明るさが倍増して、青緑(シアン)もきれいに出るようになったそうです。
省エネの理論も、永松さまのご意見が正しいと思います。

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