ユーザー参加型ウェブ・ソーシャルウェブを考察するブログ
例えば日本からhttp://www.google.com/にアクセスしようとしてブラウザにURLを入力すると、http://www.google.co.jp/に自動的にアクセス先を変更されます。これはHTTPリダイレクトと呼ばれる技術で、ユーザーのパソコンから送信されるIPアドレス(国や地域ごとに割り振られている)や、Webブラウザで使われている標準言語を読み取って、ユーザーの所在地や使用言語に応じて最適な情報を配信できるサーバーへとアクセスを振り向けているのです(ITProの記事が詳しいです)。
この仕組みは、私にとっては時折やたらうざったいと感じます。英語の情報が欲しい場面はたまにありますし、とりわけインターネット業界だと、言語や国境によって境界を作り出すと、多くのチャンスを失うこともあります。ましてや翻訳がビミョーな日本語サイトにリダイレクトされるとかなりゲンナリします。
このリダイレクトを行っているWebサービスも多いです。Google、YouTubeをはじめ、Last.fm、Zohoなどもリダイレクトしています。これらのサービスでは、リダイレクトによって、ナビゲーションの言語が変わるだけで、表示されるコンテンツには差がないのならまだ良いかと思います。ですが、YouTubeでは表示される動画は日本語タイトルのものだけになってしまうし、Googleは検索エンジンだけに、検索結果が全て変わってしまいます(いちいち「Web全体から検索」し直さなければならないことがよくあります)。Last.fmに至っては、ただでさえ英語版と日本語版との間で機能に差があるのに、それに加えてログイン状態を受け渡すことすらできません。
例えばdel.icio.usやflickrのようなシンプルなWebサービスの場合、言語によるリダイレクトは不要かもしれません。ですが、そもそも国境や言語の差異など意味のないサービスや、言語が異なると情報の持つ意味も異なってくるようなサービスは、同一サーバーからユーザーにマッチしたデータを返信するような仕組み(この図のb)がもっと普及してもよいのではないでしょうか。Myspaceはこの方式かもしれません。いずれにしても、自分の意思や目的に全くそぐわない情報を推薦されるのはストレスフルです。
日本という世界は、国境と言語の境界が一致している上に、ネットユーザーに占める二ヶ国語以上の言語を操る人の割合も少ないから、まだ杓子定規の運用が可能なのだと思います。ですが、インド、マレーシア、カナダなどの多言語・多民族国家や、アメリカのヒスパニックが多い地域、EUの一部、あるいは外資系企業、学識研究者、技術者といった集団の中には、似たような苛立ちを抱えるユーザーがいるような気がします。この分野はもっとパーソナライズが進んでほしいです。
ブラウザの優先言語設定を変えれば良いわけですね。

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