ユーザー参加型ウェブ・ソーシャルウェブを考察するブログ
最近、mixiの衰退が聞かれることが多いです。もっ
とも、私の周囲では1年前から聞かれます。2007年後半は、好業績、Microsoftによるfacebookへの出資(同業のfacebookの企業価値を1兆円以上と算定)、GoogleによるOpenSocial構想への賛同表明、海外進出表明、モバイルの堅調な推移といった好材料続きで市場の期待も集まっていましたが、その後あれよあれよと株価も100万円まで戻りました。CNETには下方トレンドが鮮明になったと書かれましたが、笠原氏は「3000万人が上限」とのことです。3000万人まではいける、とまでは言っていないようですが。
現状のmixiは単なる日記通知アプリに成り下がってしまいました。私にとって意味のあるmixiの機能は、「足あと」と日記通知機能だけです。つまり、リアルでも知り合いであるマイミクに、ブログの更新を伝えるためのWebサービスでしかないのです。死ぬほど目的が限られたRSSリーダーのようなものです。そこで、mixiはなぜ私にとってこんなに陳腐なものになってしまったのか、考えてみました。
1.仮面舞踏会化
mixiでは当初から実名ユーザーが多くなかったようですが、mixiが絡んだ一連の事件もあって、もともと砂上の楼閣でしかなかった「信頼のコミュニティ」はいとも簡単に「猜疑心のコミュニティ」と化しました。化した、というより、その本来の姿を現した、と言ったほうが近い気がします。もともと日本人にオンライン・コミュニケーションにおける信頼を求めることは困難でした。
そして、友達の友達は友達、というノリは、実名性が前提です。mixiでは、ニックネームだけ見ても、もはや誰が誰だかわかりません。現実に知り合いでないユーザーの信用を確かめる術は何もないのです。ですので、ネットワークが偶発的に広がる可能性も小さいです。自分の周りの友人を一通り誘い終わったら、紹介によるユーザー増加が停滞するのは必然です。多くの人は、入学や就職と言った転機を迎えない限り、リアル世界で爆発的に知り合いを増やすことはないのです。
2.ピントのずれた機能群
mixiには一見機能が豊富ですが、どれもまるで図ったかのように、使う気をゲンナリとそいでくれます。レビューはどうでしょう?アフィリエイト収入を独り占めせず、ユーザーにも分配すればもっと活性化するでしょうね。動画?写真?友人がアップしたものより、知らない人がアップしたものが見たいです。ユーザーは既にYouTubeという広大な面白い世界を体験しているのです。マイミクとの連携に固執しすぎでしょうね。カスタムスタートページ?少しくらいAjaxJavascriptを使ってください。新着日記モジュールを最小化するためだけに、画面全体の更新なんぞ要らないですよね。こういう仕様はページビュー泥棒(=広告料の吊り上げ)と呼ばれてもしょうがないでしょう。

なんというか、せこい。なんというか、Web2.0的トレンドを追おうとして、微妙にピントがずれています。結果、どの機能もページビュー増加に寄与せず、当初からある足あとページの広告単価が一番高い、ということになるのです。これは、ユーザーの「認知欲求(他人に見られたい、存在を認められたいという欲求)」こそが、mixiを利用する上での最大の動機だということの証明にほかならないわけで、mixiはこの事実をもっと直視すべきです。例えばfacebookのように、マイミクの更新情報をマシンガンのように通知すれば、もっと活性化するでしょう。誰が誰と新しく知り合った、とか。誰がどのコミュニティに入った、とか。誰がどんなことをプロフィールに追記した、とか。そういう更新情報こそが、中毒性を生むのです。
3.コミュニティの進化停止
日記と双璧をなすmixiの機能は「コミュニティ」ですが、これも進化を停止しています。具体的には、まず第一に、所詮テキストのやりとりなので、飽きます。第二に、書いているユーザーの正体が知れません。ですので、mixiのコミュニティ機能の本質は、「交流のための機能」ではなく、「プロフィールを表現する機能」に変わってしまったのです。
時系列に沿った単なるテキストの羅列というのは、5年前、10年前でも実現できるもので、テクノロジー的に革新性がゼロです。ユーザーは興味のあることを本格的に知りたくなったら、他のサイトに行くことになります。音楽なら音楽サイト、料理ならレシピサイトやグルメサイト、有名人なら彼らのブログを訪問するわけです。つまり、正体のわかるユーザーだからこそ、単なるテキストにも信頼という「付加価値」があったのであり、匿名性に覆われてしまえば、コミュニティに漂うテキストは、極めて軽薄なのです。
以上のように、「信頼」がなく、それゆえ「共通の趣味による交流」も喚起されなくなるため、他のユーザーのページを訪問する動機を持つのはスパム業者だけ、ということになってしまうのです。そのうち業績にも影響が出るでしょう。
というわけで、個人的には、もっといろいろなサイトの面白い点を取り込んでほしいと思います。現状のmixiは面白くないですが、別に「終った」とも思いません。ただ、創り上げたものを根底から見直すことは、大変そうです。
Special
- PR -| おおた | 2008/02/13 10:34 |
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私自身は「仮面舞踏会上等。Nifty-Serveはそもそもそうだったし、シェアの上ではそれを継承した2ちゃんねるは、仮面すらかぶらず闇夜で石を投げ合ってるじゃないか」とか色々感想が浮かんではきたのですが、一点だけ。 | |
| Masaharu | 2008/02/13 21:07 |
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>おおたさん | |
| Kota | 2008/02/14 13:01 |
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こんにちは。 >現状のmixiは単なる日記通知アプリと成り下がってしまった。 同感ですね。最初はmixiで日記を書いていましたが、今はブログをホストしているだけです。 mixiはゆるさを感じます。 中には本気で議論したい人もいるはずです。そういう人にはブログを開設してほしいなと思います。オープンでみんなで共有したほうが、有益だと思います。 yahoo知恵袋のようなサービスも、ゆるい質問が多いです。それはそれでいいですが、自分としてはもっと"アツさ"がほしいです。 | |
| Masaharu | 2008/02/14 21:29 |
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>Kotaさん mixiは、メインユーザーがコアなネットユーザーから一般ユーザーに移行するに伴って、「ゆるさ」を帯びることを避けられなかったのだと思います。つまり、その「ゆるさ」は日本の世相の反映でしょうね。 | |
| Mr.YST | 2008/02/15 02:17 |
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はじめまして! タイトルの 1. 2. 3. いかがでしょうか? | |
| Masaharu | 2008/02/16 00:33 |
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>Mr.YSTさん >これはちょっと違う気がしますね。 「多い」「少ない」という表現は比較対象がないとただの印象論になりますので、私の基準を挙げますと、私が使い始めた2004年~2005年当初の他のSNS(GREEやOrkut)や、2006年当初に一般開放した頃のfacebookとの比較ですね。それらと比較すると、mixiの実名登録者は少なかったと思います。当時私の周囲の実名登録者は、mixiは2~3割、GREEは9割、Orkutは8割、facebookは100%でした。 リスクの啓蒙(免責宣言)については、成長および上場のための要件であり、実名登録者の多寡と関係なく、mixiの利益になりますので、あまり論拠になるようには思えませんでした。 >友達と一緒に行った旅行の動画はYoutubeには上がってない YouTubeもflickrも当初からコンテンツの公開/限定公開を選択できていたかと思いますので、そもそも「友達と一緒に行った旅行の動画」といった類のコンテンツがどのくらいあるのか、確認不能です。 が、mixiにおける写真や動画の共有機能が限定公開用であることは確かです。ただ、そういったコンテンツは数が少ないですので、私は不特定多数のユーザーがアップしたものがもっと見たいですね。 >現在は写真や動画、Youtubeの貼り付けが可能で、文字のみだけのコミュニケーションではなくなってきています。 そうですね。それは確かですが、現状で言いますと「オマケ」にすぎません。私もアーティストやスポーツ選手のものを含めて数十のコミュニティに入っていますが、コミュニケーションの9割以上はテキストによるものです。逆に言うとflickrやYouTubeでもテキストによるコミュニケーションは可能です。要は「核」となる機能が何かという点を私は説いており、flickrは写真、YouTubeは動画ですが、mixiはテキストである、というのが主旨です。 また、モバイルが好調な理由を一つに絞ることは難しいです。 | |

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