ユーザー参加型ウェブ・ソーシャルウェブを考察するブログ
最近つくづく感じることは、誰でも無料のレンタルブログを開設し、個人の資格で様々な主張を投げかけることができるになったことは、人類の歴史において極めて画期的な出来事だったということです。
ますます大衆化する社会の中で、現代のメディアというメディア、権威という権威は、ステレオタイプ化した情報によって、私達の意識と行動を支配するべく、常に攻勢をかけています。この状況で、ブログ上で明瞭な言語によってこれを丁寧にとらえ、着実に粉砕してゆくことは、少なくとも私にとって、「主張する個人」あるいは「覚醒した個人」としてのアイデンティティを保つための重要な営みだからです。
パレスチナ人の文学批評家であるエドワード・W・サイードの著書に『知識人とは何か』という本があります。サイードはこの書の中で、現代の知識人がいかに体制に飲み込まれ、褒章におびき寄せられて本来の役目を忘れているかを説きます。そして、「知識人とは亡命者にして周辺的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である。」という一節に表されるように、サイードは知識人の本質を「アマチュアリズム」に見出しています。
私はブロガーの本質は、同様に「アマチュアリズム」にあると考えます。ブログとは本来、プロのマーケッターがマーケティングプロセスの一環として伝播させるような宣伝文句でもなければ、プロの学者が厳密で因習的なルールに従って書くような学術論文でもありません。まして「少数のプロ」によってアレンジされた新聞記事とは全く性格の異なるものです。
私はサイードについて『知識人とは何か』と『オリエンタリズム』に書かれたこと以上のことは知りませんし、Web2.0についても少しばかりの周辺的なことしか知りません。ですが、専門性を持つことは同時に、象牙の塔にこもるリスクや、生々しいディスカッションを巧みにかわして、テクニカル・ターム(専門用語)で煙に巻くずるさをも、抱え込むことをも意味しています。
言語別のブログ数で世界で最も多いのは日本語のブログだという報告もありましたが、そこには膨大なスパムブログや業者ブログが含まれているはずです。もっとブログを書く個人が増えてほしいと思いますし、リンク・ベイティングに魂を売った一部のアルファブログ群には、その影響力をもっと建設的な方向に利用してほしいです。
アマチュアの個人として、多様な視点から縦横無尽な議論を展開し、紋切り型のビジョンにアンチテーゼを提示することが、ブロガーの醍醐味です。
![]() |
知識人とは何か (平凡社ライブラリー) エドワード・W. サイード Edward W. Said 大橋 洋一 平凡社 1998-03 売り上げランキング : 4229 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る |
Special
- PR -| えびはら | 2008/01/15 01:57 |
|
ブログといえば個人的な日記や大手メディアの受け売り >紋切り型のビジョンにアンチテーゼを提示する アンチテーゼを持たぬよう指導されてきた国民ですから(w 当方の業界はマスメディアがミスリードしまくりで業界全体の沈降が発生してますけども。思考停止の現場ですからミスリード記事でも浸透するする・・。 | |
| Masaharu | 2008/01/15 08:04 |
|
>えびはらさん | |



富士通元社長の山本卓眞氏が残した次代へのメッセージ
Facebook就活はもう古い?
東北をコットンの生産地としてブランディングしたい──リー・ジャパン・細川取締役
東北から始まるイノベーション
貧困国の雇用を創出する印刷屋、丸吉日新堂印刷の挑戦