Fv_logo_header_bar  昨日、Zyngaの看板ソーシャル農場ゲーム・FarmVilleに、Hot Rod Tractorという新アイテムがリリースされました。このアイテムはこれまでのアイテムと一線を画す特徴を持っており、ソーシャルゲームの現状について、いくつかの示唆を与えてくれるので、ここに考えを少し書いてみたいと思います。

 このトラクターを購入するには、「(Zyngaが運営する別のゲームである)Mafia Warsにおいてレベル10以上であること」という条件を満たす必要があります。これまでも販売期間や在庫数などの点で条件を設定することがありましたが、今回のように別ゲームでのパラメータ(変数)を条件とした点はとても新鮮です。

FarmVilleの新しいトラクター(ちょっと痛車風?)

Hotrodtractor

 この条件つきアイテムの公開により、ZyngaはFarmVilleの利用を促進するだけでなく、むしろFarmVilleに集まった7400万人のアクティブユーザーをMafia Warsに送ることを狙っています。インセンティブがあるという意味で、ゲームのラインナップを単に表示するバナーよりも確実に送客効果がありそうです。

 FarmVilleは、先行した競合ゲームのFarm Townから要所を学習し、爆発的にヒットしたと言われます。いわばMySpaceを追って成功したfacebookのポジションです。そしてトップに立ったZyngaが採用した戦略は、Cafe World→FishVille→PetVilleという風に、FarmVilleの基本的なゲームモデルを踏襲したまま、ゲームテーマを水平展開させるというものでした。

 今日のトラクターというアイテムは、水平的なゲーム間送客にこそ寄与すれど、戦略自体を進化させるものではありません。それどころか、Zyngaは第二、第三のFarmVilleを生み出し続けることにも苦戦しています。

 一つの理由は、どんなにおもしろいゲームもユーザーはいつか「飽きる」という事実です。ユーザーは「FarmVille型」ゲームに飽き始めています。友人の畑を耕し合ったり、友人と成績を競い合ったり、といった「原始的なソーシャル要素」はすでにコモディティ化しており、これからは細かなプロフィール情報やストリーム情報などを利用したゲームの開発も求められるかもしれません。

 ただ、陳腐化という避けられない流れの中で、Zyngaは最良の打ち手を取り続けていることも事実です。現状では、facebookがプラットフォームを提供する→Zyngaがユーザーに「滞在する動機」と「友達を呼ぶ動機」を植えつける、というフィードバックループはうまく回っていますし、パイが増えている今のうちは、ゲームの水平展開が十分に機能するのだと思います。立ち上がったばかりの日本のSNSゲームでは、当然この戦略がしばらく奏功すると考えられます。

 巨額の資金を調達したZyngaが、新しいステージをユーザーに披露してくれることを期待しています。。。

 ちなみにFarmVilleは農場がテーマなのに、サーカスのアイテムを出し始めたときはネタ切れだと思いましたが、その後もしぶとくいろいろなアイテムを投入していますね。あの徹底ぶりは大きな強みだなと感じます。

Masaharu

Twitterlogolarge  Twitterというサービスは、140字という字数制限のために、時間を割いて情報を「編集する」必要がありません。そのため、頭に浮かんだことをすぐに発信でき、リアルタイムな情報が集まるようになりました。そこで、集まったリアルタイム情報を役立てようと、いろいろな角度からするサービスがいくつか現れています。

 例えば、Twitter内に現れるURLを、言及された回数を基準にして序列化し、リアルタイムなトレンドとして見せるTweetmemeや、キーワードの盛り上がり具合をウォッチして、グラフやタグクラウドの形で可視化するTwitscoopなどがあります。また、Twitter以外のWebサービス(diggのようなニュース投稿サイトなど)も横断的に検索するものとして、OneRiotScooplerというサービスがあります。ちなみにTwitter自身もSummizeという企業を買収し、Twitter Searchとして検索機能を提供しています。

Captweetmeme

 これらのサービスは、Tweetmemeを除いて苦戦しています。その理由は一つではないと思いますが、例えば、Twitter内を流れるリアルタイムな情報は

  1. 構造化されていない
  2. 編集されていない

という特性を持っています。

 1の特性に対して、Twitscoopの戦略は、Twitter内の文中に頻出するキーワードをトレンドと見なし、グラフやタグクラウドなどの形で表示するというものでした。しかし、キーワードだけが表示されても、そのキーワードがなぜ盛り上がっているのか、一見したところでは理由がわかりづらいという問題があります。また、これは解決しうる問題ですが、あるキーワードが他のキーワードに比べて相対的にどのくらい盛り上がっているのかが不明です(そもそも数値指標もありません)。

 一方、TweetmemeやOneRiotは、1の特性に対して、Twitter内のテキストを解析するという挑戦を避け、Twitter外にある構造化されたデータ、つまりリンク先記事のタイトル文を表示するという手段をとりました。これによって、URLの登場回数という明確な指標で順位付けした、リンク先記事タイトルの集合ができあがっています。ただ、diggの再発明のようにも思えます。

 また、上記2の「編集されていない」という特性は、「不正確、断片的、または無意味」な情報(ノイズ)を生む可能性があります。Twitterをリアルタイムに検索するScooplerは、時折ノイズを表示する結果となっています。「いや、それはノイズじゃなくて、新しい価値を持った情報なんだ」、という意見もありそうですが。

Captwitscoop

 情報に人々がアプローチする方法は検索だけではなく、むしろキーワード検索というアプローチは、明確な目的と、キーワードと、能動的な姿勢があるときにしか生まれないアプローチです。つまり、それ以外のアプローチ方法が役立つ場合も少なからずあります。例えば、偶発的な「発見」を促したり、「推薦」をしたり、言語以外の方法で「可視化」したりという方法です。そして、こうしたアプローチを実現するためには、データに対して何らかの統計的処理をすることが不可欠です。

 しかし、前述したように、Twitterのリアルタイム情報は、それ単体では処理が難しいもののように見えます。URLとセットにしない限り処理しづらく、かといってURLつきの発言を解析したとしても、ソーシャルブックマークサービスの亜種にとどまります。これはTwitterというデファクトスタンダードの、仕様上の特徴であり、悲観的に言えば限界でもあります。

 また、URL+コメントという形式以外のリアルタイム情報は、その多くが直感的・感情的な発言だと思いますが、そもそもそうした発言を解析して、ユーザー全体としての傾向をつかんだところで、果たして役に立つのか、という疑問が私にはあります。「たった今」発信された感情を、「すぐに」把握しなければならないようなシチュエーションがあるのかどうか。

 Twitterをビジネスユース向けにアレンジしたり、旅行や位置情報や実況中継など、特定の分野でのTwitterの活用を深めようとしたりする動きは、言ってみれば「Twitterの相対化」です。リアルタイム情報を扱うWebサービスは、Twitterひとつだけである必要はありません。

Competerealtimesearch

Masaharu

Openid  Webサービス間でアカウント情報を共有したり、OpenIDFacebook Connectなどによって単一ログインシステムを提供したりすることで、バラバラだったウェブ上の個人のアイデンティティが徐々に一つに統合されています。特に「実名SNS」を強調するfacebookでは、ウェブ上のアイデンティティが現実世界の人間ともリンクすることになります。

 このようなアカウント統合が進むということは、情報漏洩時のリスクも大きくなるということを意味しています。例えば一つのOpenIDの認証URLが流出すると、OpenIDを通じてGoogleのIDやYahoo!のIDやAOLインスタントメッセンジャーのID、Friend Connect対応の各サイトのIDなどをまるごと乗っ取られることにもなりかねません。

 また、MintPatientsLikeMeなど、個人の財務情報、健康情報などを取り扱うWebサービスも成長しており、オンラインのアカウント管理、ID管理は益々デリケートなものが求められそうです。このあたりについては、Read Write Web"Top 10 Real World Web Apps of 2008"という記事で、現実世界のIDとリンクし始める10種のWebサービスが紹介されています。

個人の財務情報をオンラインで管理するMint

Mint

 一方、何らかの方法で悪意ある第三者によってアカウントが詐取された場合、ブラックマーケットで売買されるのですが、クレジットカード情報は$37程度で取引されるのに対し、facebookアカウントはたったの$1程度のようです(関連記事)。facebookのアカウントでは送金もECもオークションもできないので換金性は確かに低いと思いますが、Facebook Connectの普及とともに、この相場も上がると思われます。

 アカウント売買と言うとオンラインゲームアカウントが昔から標的にされています。なぜかと言うと、ゲーム内アイテムやゲーム内通貨といった仮想財産は実際のお金に換金できるからです。Viruslistの分析によると、オンラインゲームのパスワードを盗むために作られた新種のワームが世界中で連日8、9種類、ゲームを狙うトロイの木馬は1時間に5、6種類が登場しています。この点、facebookやMySpaceなどSNS内でも仮想ギフト市場が成長の兆しを見せており(関連記事)、付随してアカウントの金銭価値や流出リスクも上がると思います。

オンラインゲームのパスワードを盗む悪意あるプログラムの年間発生数(Viruslist)

Ksb_golovanov_1s

 検索エンジン、各種Webサービス、オンラインゲーム、仮想世界、オンライン決済など、様々なサービスのアカウントが長期的には統合されていくでしょう。虹彩や声紋といった生体の一部による認証を行わない限り安心できない日が来るのかもしれません。

Masaharu

Facebookconnect  facebookやMySpaceなど、友人とのコミュニケーションがメインの目的である「ピュア」なSNSにとって、その膨大なトラフィックの収益化は長年の課題と言われています。やや楽観的と言われるeMarketerの調査では、アメリカ国内だけで2008年にMySpaceは$585M(約514億円)、facebookは$210M(約185億円)の広告売上があると見積もられています。

100082

 ちなみにAlexaによると、MySpaceのトラフィックの70%がアメリカから、一方facebookは30%がアメリカからのようです。facebookはユーザー参加型(クラウドソーシング型)翻訳で国際化しましたが、海外オフィスはいまだにダブリン、ロンドン、パリだけですし、世界的な規模で見ると広告売上高の増加率はアメリカ国内ほどではないと思います。

 また、2008年11月24日に発表されたオンライン広告に関するIDCの興味深い調査によると、ウェブ全体では79%のユーザーが過去1年以内にオンライン広告をクリックしたことがあると回答したのに対し、SNSユーザーの場合は57%に留まったとあります。さらに、クリックしたとしても、コンバージョン(購買や申込)に至った確率がウェブ全体では23%だったのに対し、SNSユーザーの場合は11%だったということです。この調査結果は、端的に言えば、SNSのユーザーは単に友人とコミュニケーションがしたいだけで、広告にはあまり関心がない、という事実が再確認されたものでしょう。

 2008年12月14日のNew York Timesには、facebookへの広告出稿で試行錯誤を繰り返した挙句、いよいよアホらしくなってきたP&Gの記事が載っています。インタラクティブマーケティング担当のTed McConnell氏は「もうこれ以上facebookのバナー広告は買いたくない」そうです。

 こうした広告効果の不振がある一方で、リリースされたばかりのFacebook ConnectFriend Connectといったデータ・ポータビリティ技術は、新しい収益チャンスをもたらす可能性があるかもしれません。例えば、ピュアなSNSよりも購買行動により近い、AmazoniTunes Storeといった外部のパートナーサイトにおいて、「匿名の他人」のレビューが「実名の友人」のレビューに置き換わるとすれば、購買意欲が今まで以上に刺激される可能性は十分にあります。

 具体的には、facebookの場合は、「友人のレビューを経由した売上からはN%の手数料を取る」と言ったこともできなくはないでしょう。あくまで一企業で完結したプラットフォームなので、どんなビジネスモデルを設けるかはfacebookの自由かと思います。facebookは過去にもBeacon広告で試行錯誤を繰り返したように、外部サイトを巻き込んだビジネスモデルの創造に積極的ですので、今後も何が生まれるのか楽しみです。

 一方Friend Connectの場合は、外部のソーシャルグラフを利用するとしても、orkutplaxotwitterなど複数のSNSのデータを利用することもあるので、利益配分がありうるのか、あるとしてどのような仕組みなのかについては、あまり判然としません。どのような可能性があるのでしょう。

 ただ、不況、不況とマスコミが煽り立てる金融業や製造業のネガティブなニュースで、不況の影響が本来のもの以上に拡大プロモーションされている現在、ハイテク業界ではそうした流れに囚われず、新しい価値を生み出していってほしいところです。不況下でも、VCがファンドを組成したり数$10M規模の投資が行われたりするニュースを見かけると、なんだかホッとします。

Masaharu

Facebookad  2008年11月24日に発表されたオンライン広告に関するIDCの調査にあるように、SNS内の広告はクリック率、コンバージョン率ともにウェブ全体の平均よりも低いということが指摘されています。Web1.0と呼ばれたポータルサイト全盛の時代では、ユーザーはウェブサイト運営者に情報を求めていたのですが、Web2.0と呼ばれるユーザー参加型のサイトでは、運営者は文字通り場所を提供するだけで、ユーザーの求める情報は他のユーザーから発信されるものとなっています。

 そのため、単純にページビューの多さを売り出し、インプレッション(表示回数)に応じて課金する広告枠(CPM広告)を販売しても、そのページビューはほとんど「足あとのチェック」、「日記の書き込みによる画面遷移」、「プロフィールの更新」、「ログイン・ログアウト」といったユーザーの消費欲求とはおおよそ関係のない行動の産物でしかない、という状況が生まれています。

 ただ、同じユーザー参加型のサービスと言っても、料理や化粧品や旅行など分野に特化していたり、ITエンジニアが多数、あるいはF1層が過半数というようにユーザー層が絞り込まれている場合は効果的な(クリックされ、コンバージョンに結びつく)広告も多いでしょう。

 果たしてmixiGREEのような純粋なSNS、つまり友人とのコミュニケーションが主眼にあり、「話題」も「友人」もセグメンテーションの難しいSNSでは、インプレッション課金の広告は実効性のあるものなのでしょうか(実際、SNSの広告のインプレッション単価は安い気がします)。

 こうした状況の中、GREEはモバゲータウンと同じく「アバターの衣服」、「ペットゲームのエサ」、「釣りゲームの釣竿」といったデジタルアイテムに課金することで収益化を図る方針に大きくシフトしています。facebookは、ソーシャルグラフを活用したFacebook Connectを始めとして、ブランディングのためのPages、サイト内解析のLexicon(無料?)、かつてプライバシーの問題になったBeaconなど、アグレッシブに様々な広告形態の開発に挑んでいます。

 そんな中、mixiはCPM広告に徹しており、しかも低俗なダイエット広告、拝金主義的な転職広告、その他若干キモチ悪い広告など、かなり残念な路線でクリック率の引き上げを試みています(キモチ悪い広告の意図は不明ですが・・・)。mixiモバイルに至ってはエロ漫画広告があふれ、ウェブ上で嫌悪の声をよく聞くようになりました。mixiには「より健全なSNSを目指して」といういかにも爽やかなページ「健全化に資する運用方針」などが用意されていますが、広告の健全性はチェック対象外のようです。

 残念すぎるあまり、Firefoxの人気ナンバー1アドオン「AdBlockPlus」でmixiの広告を画面から完全にシャットアウトしてしまいました。このアドオンはかなり便利ですが、こういうツールが普及すると、広告主に提示されるインプレッション数値の信頼性にも疑問符がつきそうです。とは言え、現状ではこうしたアドオンを使うようなユーザーは、そもそも広告をクリックするようなユーザーではないのですが。

広告が消えました

Mixi

 いずれにせよ、こうした現状を見ると、GREE、facebook、mixiのそれぞれが、異なる方法で低い広告クリック率への対策を講じているように思います。

 日本のユーザー参加型サイトではマイクロアド社が行動ターゲティングをベースにブログ内でクリック課金型の広告(CPC広告)を展開しており、RSS広告社もRSS広告でのクリック課金をしていると思いますが、検索連動広告以外でのCPC広告はなかなかチャレンジングではないかと思います。

Masaharu

Starbucks  韓国に260店以上あるスターバックスで、Googleが無料ネット環境を提供したとGoogle Korea Blogに記載がありました。韓国のKorean Telecom(KT)と提携して提供するサービスのようですが、Web 2.0 Asiaの記事のコメント欄から察するに、KTのアカウントを持つ(=韓国の住民登録IDを持つ)必要があるようで、現時点では外国人には無縁の話かもしれません。

 アメリカのスターバックスではT-Mobileが月額固定料金制のWi-fiアクセスを提供し、その後AT&Tと組んで無料サービスに移行したという経緯があります(関連記事)。東京でもスターバックスでノートPCを開いていると、外国人旅行者に「Wi-fiが使えるのか?」と聞かれることがありますが、アメリカでは「スタバ=アクセススポット」という認識が広まりつつあるのでしょうか。

 余談ですがアメリカ版の無料接続サービスは、MyStarbucksIdeaというユーザー参加型サイトでの投稿アイデアがきっかけになっているようです。このサイトは、ユーザーがスタバに対して新メニューやサービス改善の意見を投稿し、diggのように他のユーザーが投票してランキング形式にするというもので、似たようなサービスとしてDellIdeastormというサイトもあります。IT業界ではこういったユーザーの貢献を「クラウドソーシング」と呼ぶこともあります。

MyStarbucksIdeaでアイデアを投稿できる

Mystarbucksidea

 さらに余談ですが、どちらのサービスもSalesforceForce.comというクラウド型(クラウドとか使いたくないワードですが・・・)のWebアプリケーション構築・運用サービスの上で提供されています。ちなみにクラウドソーシングのクラウドはcrowd(群集)ですが、Salesforceが叫びまくっているクラウドはcloud(雲)の意で、「形は良く見えないけども、たぶん世の中のどこかにあるであろうサーバー群&ネットワークインフラ」のことです。これは最近流行っているIT業界の自己満足ワードです。

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Masaharu

Npost  nPostというスタートアップ企業の創業者インタビュー集を掲載したサイトがあります。Webサービスの調査などをしているとき、このインタビュー集が役立つので紹介します。現在約230のインタビューが掲載されており、どれも創業者が自社サービスの戦略、ゴール、収益源、ターゲットユーザー、組織論、マーケティング方法などについてQ&A形式で語るというもので、以前私がkaboodletruliaについてブログに書いた時もこのサイトを参考にしました。

Geniの創業者David Sacksのインタビュー

Npostinterview

 スタートアップ企業というのは(当然ですが)公開企業ではないので、オンラインでの情報収集源は限られます。多くはニュースサイトやブログの記事だったりするので、nPostのように中の人(しかも創業者やCEO)が事業について語る場というのは貴重です。

 立志伝中の人物に関する物語というのは、読者にとって色々なポジティブな効果があると思います。著名人では、CraigslistのCraig Newmark、LinkedinのReid Hoffman、MeeboのSeth Sternberg、NetflixのReed Hastings、WikipediaのJimmy Walesなどのインタビューがあります。

 nPostには求人情報も載っていますが、こちらは競合サイトに比べてあまり掲載件数が多くないようです。

Masaharu

Friendconnectlogo 最近のFriend Connectfacebook Connectによるプラットフォーム争いについては、複数のWebサービスが関係していることもあり、一体どういうことなのか少しわかりにくいところがあるように思います。私の理解している範囲で図にまとめてみました。下の右から二つ目の「Full Screen」ボタンを押すと拡大できます。(英語と日本語があります)

 少し上の図を補足しますと、GoogleのFriend Connectは、その要素技術として、ログインにOpenID、ソーシャルアプリ構築にOpenSocial、セキュアなアクセスにOAuthを採用するなど、基本的にオープンソース路線です。一方Facebookは、Facebook Markup Language(FBML)と呼ばれる言語が実装に必要であるなど、このあたりの技術を独自に開発しており、Friend Connectだけでなく、OpenIDやOpenSocialとも袂を分かっています。

 また、Friend Connectについて誤解があるように思うのは、「TwitterPlaxoのIDでログインができる」と思われていることですが、厳密に言えば、ログインに用いるのはOpenIDを採用しているYahoo!、Google、AIMなどのIDであり、TwitterやPlaxoのデータは、ログインした後に使えるようになります。TwitterやPlaxoといったSNSには、それぞれ異なる自分のプロフィール情報や、友人リストの情報が保存されていますが、こうした情報をTwitterやPlaxoの外に持ち出し、Friend Connect対応サイトで表示するなどして使えるようになる、というものです。

 MySpaceやFacebookのように、独自のデベロッパー用の開発プラットフォームを整える資金もない多くの後続SNSは、OpenSocialをどんどん採用していったわけですが(OpenSocial Foundationのリストをご覧下さい)、今後ひとつ、またひとつと、これらのSNSがFriend Connectにも対応していくのかな、と思います。

 ただ、Facebook Connectにも次のような優位性があります。

  • アクティブで「ソーシャルになろうとする意識の強い」ユーザーが多い
  • プライバシー設定が外部サイトでも有効である
  • 外部サイトはFacebookをマーケティングチャネルとして使える
  • Facebook自身が驚異的に成長している

 以前の記事では、両プラットフォームの比較をしてみました。また、このプラットフォーム戦争の経緯についても簡単に調べています

 CompeteGoogle Trendsの両者によると、Facebookは訪問者数も話題性もどちらも急上昇しています。このマクロ経済状況の中、どの人もリアルな交際費を削ってバーチャルコミュニケーションにシフトしているのでしょうか?

Facebooktrend

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Masaharu

Friendconnectlogo ここ数週間、GoogleのFriend ConnectFacebook Connectの登場を受けて、SNSのプラットフォームをめぐる争いが新しい局面に入っています。SNSのプラットフォーム戦争とは、単に登録ユーザー数の多さを競う戦いではありません。SNS以外のサイトでもSNS内のデータ(プロフィール、友人リストなど)を扱えるようにしたり、外部サイトからSNS内に情報を送ったりするための技術をめぐって、業界標準の座を勝ち取るための戦いです。

 この争いの勝者は、インターネットユーザーのプロフィールとその友人リストを管理する権利を得ることになり、さらに将来には現実世界での実名とリンクした、オンラインでの信用情報を管理してゆく可能性もあります。この争いのメインプレイヤーは、SNSのパイオニア・MySpaceと、第二勢力のfacebook、そしてGoogleです。以下では、この争いの歴史を振り返ってみました。振り返ってみると、MySpaceが自社サイト内に他社のアプリを自由に貼り付けさせたりしていた2007年初頭にまで、発端はさかのぼります。

 おおざっぱにまとめてみると、当初はサイト内にPhotobucketのスライドショーのような原始的なアプリを貼り付けさせていました。そこにFacebookが体系的なアプリ開発の仕組みを発明し、これを標準化しようとしたGoogleがOpenSocialによって複数のサイトで同一アプリを使えるようにしました。その後、MySpaceがサイト外にもプロフィールデータを持ち出せるようにし、Googleはまたしても標準化して複数のサイトからのデータ持ち出しを可能にしました。

 このようにして改めて振り返ってみると、SNSのプラットフォームをめぐる歴史は、先駆者ながら試行錯誤するMySpaceと、その失敗を踏まえてベターな解決策を探るFacebook、そしてオトナの視点から一次元上の業界スタンダードを提案し、漁夫の利を得ようとするGoogle、という構造が当てはまります。オレオレ主義のMySpaceとFacebookに対し、「みんなでやろうぜ」の姿勢を一貫させるGoogleの存在を見ていると、なんだか「正-反-合」のヘーゲル弁証法のようです。

 12月15日にはFriend Connectでtwitterの情報も使えるようになりました。これまではorkutplaxoGoogle Talkしかなかったので、twitterの加入により、日本からのユーザーの参加も少しずつ促されるかと思います。MySpaceもFriend Connect対応を進める予定ですし、さらにFriendSterLinkedinhi5などが加わってくるといよいよFriend Connectが優位になってくるかと思います。

Masaharu

Friendconnectlogo  Googleが発表したFriend Connectfacebookが発表したfacebook Connectがどちらも一般公開され、SNSのプラットフォーム戦争が激化しています。簡単に説明しますと、facebook Connectを使えば、facebookのIDを使って外部の(facebook以外の)サイトにログインでき、外部のサイトでfacebookのプロフィール情報や、友人リスト(ソーシャルグラフ)を利用できるようになります。

 一方GoogleのFriend Connectは、複数のSNS(現時点ではorkutplaxoGoogle Talktwitterのみ)から好きなペルソナ(人格)を選んで、Friend Connect対応サイトにてプロフィール情報として利用できるというものです。ログインはOpenID対応のGoogle, Yahoo, AIMなどを利用できます。また、各サイトでは異なる友人関係を構築することができます。facebook Connectよりも高次元の話ではあります。ユーザーからすると、どちらも次のようなメリットがあります。

  • ID/パスワードを複数管理する手間が省け、ログインが簡単になる
  • facebookやorkutといったSNS以外のサイトでも友人関係を利用/構築できる

 Friend Connectに限って言えば、これまでSNSごとに「閉じた空間」として存在していた友人のネットワークが、Friend Connect対応サイトを媒介として、次々と連結していくという面白さがあります。これまでorkutはインドやブラジルのユーザーが多く、Beboはイギリス、hi5はタイやメキシコ、facebookはアメリカといった具合に、SNSによって地域の偏りがありましたが、対応するSNSが増えるにつれて、その垣根がゆっくりと融解していきます。本格的に対応するSNSが増えてくれば、文字通り全てのウェブがソーシャル化してゆきます。

 実際に利用してみた印象では、facebook Connectは仕組みも目的も分かりやすいですが、Friend Connectは複数のサイトで異なる設定ができる一方で、サイトを横断してデータを持ち運ぶこともできるので、これまでのWebの利用イメージと異なり、理解しづらい部分があるように思います。いくつかの観点から両者の比較をしてみました。表はGoogleドキュメントよりも高機能なEditGridを使ってみました。

Masaharu


プロフィール

大迫 正治

大迫 正治

株式会社Parmy取締役として、会話型ミニブログ「Serend」の運営を行っています。このブログでは、ユーザーが参加する新しいウェブの世界についての考察を綴ります。著書に『Webコミュニティでいちばん大切なこと。』(インプレス)

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