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ソフトウェアは私たちに幸福をもたらすことができるのか

 今日2月10日(正確には米国時間)は、XMLの誕生日。XMLがW3C(World Wide Web Consortium)で勧告になった日です。そして、私にとっても特別な日のひとつです。XMLが勧告になった1998年2月10日、私はまだ某外資系ソフトウェア企業に勤めていました。勧告が出た翌朝にXMLが勧告になったことを知った私はちょっとした身震いを感じたのを覚えています。

 「いよいよ勧告になったか」。A4で33ページ。当時はまだXMLをインターネットに対応できるシンプルな文書記述言語と見る向きが多かったのですが、私は異なるベンダーで作られたアプリケーション同士で会話ができる共通言語として使えるかどうかの観点でXMLをみていました。Working Draftから読んでいたので、読むこと自体は苦にはならなかったのですが、私が夢見ていたさまざまなデータフォーマットの基本技術としていけるのかどうか、何回もスペックを読みました。

 これが9年前の今日。インフォテリアの原点です。

 10年ひと昔と言いますから、ほぼひと昔前のことですが、実感としてはまだそんなに昔だという感じはありません。しかし、9年経ったのは事実。勤めていた会社も吸収されて無くなり、そのときは存在しなかったGoogleが世界有数の会社になり、世の中は様変わりしています。

 XMLに賭けてインフォテリアを起業したのが1998年9月1日。国内では初となるXML専業のソフトウェア会社でした。会社の説明をするために「XML専業」と言っても、業界内でも「XML???」と語尾が上がる人がほとんどだったのが9年前の状況です。

Xml  では、9年を経てXMLは、どのくらい普及したのか?業界内では「XML」と言って「何ですか?」と聞かれることは皆無になりました。また、「Web 2.0」のおかげでエンターテイメント誌にまで「XML」が現れるようになりました。客観的な「普及度」の数値を持っていませんが、少しは客観に近い数値としてXMLコンソーシアムのアンケートを見てみると、2001年度にはIT業界内でも3%しかなかった「普及した」とする意見が2006年度には48%に達しています(右図)

 この数値も「普及度についてのアンケート」で「普及度」そのものではありませんから、実際に普及度はわかりません。しかしいずれにしても、現在多くのシステムでXMLが活用され、また様々な形で応用されているのは事実です。また、XMLは、初期の典型的な応用例であった、システム間の電文としての活用など揮発性の高いデータとしての用例から、最近では、オフィスのデータやブログのデータなど永続性の高いデータとしての用例が増加しており、ストアデータとしてのポジションも確固たるものになってきました。さらに、XQueryも勧告になったことで、XMLを永続データとして扱う環境も整ってきたと言えましょう。

 そして、来年はいよいよXML勧告から10年。どのような誕生祝をできるのか楽しみです。

平野洋一郎

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平野 洋一郎

インフォテリア代表取締役社長/CEO。主力製品ASTERIAでシステム開発の新たな形を提案するとともに、OnSheetやHandbookなど新たな分野のソフトウェアに挑戦する。

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