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簡単そうで意外と細かい手順と心配りが必要な「事務局」。ビジネスセミナー、周年パーティ、小規模勉強会からPTAイベントまで、事務局の現場から、企画からスムーズな運営、場づくりの失敗と成功を紹介します。

メール再考

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ソーシャルCRM、ゲーミフィケーションなど、デジタルマーケティングでは次々と新しいキーワードが話題になります。けれども、そのベースになるデジタルのコミュニケーションを積み上げているかどうかで、新たな取り組みの効果も変わってきます。

代表的なものがWebサイト

新たに接点を持った企業や気になるサービスを調べる場合、企業のWebサイトへアクセスすることは日常的になっています。ソーシャルメディアで企業ページやキャンペーンページを持つ場合も、詳しい情報のあるWebへの誘導をうながすケースは少なくありません。

このため、Webサイトはサービスの内容や商品情報、取引先などポータルとして整備しておくことは欠かせません。Webサイトにアクセスしてみたら「なんか一昔前の感じ」となると、少なからずがっかりします。

そして、メール

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先日、アルトビジョンの代表である椎葉宏さん(写真)から「プッシュのコミュニケーションで根強い効果を発揮し続けているんです」とメールの威力を教えていただき、改めて多くの発見がありました。

アルトビジョンは、BtoB企業・BtoC企業の「メールマーケティング」のコンサルティングからメルマガの制作、配信代行までトータルに提供する会社です。

「今さら、メルマガ?」
「メールマーケティングをコンサルティング?」
と思ったら大間違い。
「某メーカーのECのメールマガジンは、配信当日に億単位の売上げがたつんです」と椎葉さん。会社としても、メールマガジンがもてはやされた数年前のほうが大変で、今はビジネスが順調、との言葉からも、マーケティング手段として多くの企業が重視していることがうかがえます。

特にECで効果のあるメール。うっかり配信しなかったり、名前の誤植があったり、リンクが間違って他の商品に誘導したり、異なる相手に送ったり、などのミスは、大きなトラブル・損失につながります。

このため、配信数が多くなればなるほど、売上げに直結すればするほど、企業の担当者が一人で一生懸命メールを書いて配信設定するというのではなく、マーケティング戦略の一環で、効果の高いメールマガジンを設計して正しく配信するというニーズが高まっています。

ただし、種類が増えているメールマガジンは競争も激しいため、工夫は欠かせないと、椎葉さんは話します。テキストメールよりもHTMLメールが増え、デザインやライティングの質の高さが求められます。また、配信数を半分に分け、異なる内容を配信するABテストなども実施し、どちらの内容が効果があったかなどの結果をレポーティングしているとのこと。

「でも、あまり頻繁にメールを送ってもいやがられますよね?」

との心配にも。頻度は「内容とのバランス」「企業への客のロイヤリティの高さ」よるとのこと。つまり、おもしろければ毎日きてもかまわない。ECショップでも購入金額の高い人には頻度が多くメールが送られる仕掛けをするケースもあるそうです。
「個人間でも、好きな人からなら毎日メールがあってもいいでしょ(笑)」と椎葉さん。

今の季節だと、急に寒くなったら「コートの季節ですね」というメルマガを臨時でだしてECサイトへ誘導、ユーザは回遊するうちに別の商品であるブーツを購入することがあるように、メールで少しとんがった内容を示して、サイトでさらに面白い商品情報を充実させておくという手法も使われるとか。

振返ってみると、BtoB・BtoCいずれにおいても、名刺などの情報をデータ化して顧客リストを整備し、定期的なコミュニケーションをとる手段としてメールを活用する、メルマガを配信する、ということに一歩踏み出していない企業は少なくありません。

文章表現やデザインなどのクリエイティブ、配信タイミング、エリア、SNSとの連携など、メールマーケティングの奥はまだまだ深そうです。


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勉強会のご案内

opnlab では、12月6日、アルトビジョンの椎葉さんと、ハグルマ封筒 代表 杉浦正樹さんを招いて、ご飯をたべながら、小規模でゆるやかな勉強会を開催します。
企業が配信する手紙のコミュニケーション、メルマガのtipsを、改めて学んでみたい方は、ぜひご参加ください。

http://www.opnlab.com/events/tegami
日時は、12月6日(火)19時〜21時30分
会場は、キヤノンマーケティングジャパン本社(品川)の24階にあるレストラン。
会費は、5000円(前日までに振り込むと4000円)軽食・飲み物付


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