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iPad卒業証書

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この記事を見て仰天しました。
「iPad卒業証書」、多摩市立愛和小が卒業生に 12年後まで開けないタイムカプセルメッセージなど収録
機能的には卒業証書より、卒業アルバムですね。一見おもしろいし、子供たちも喜びそうですが、すぐにわかる課題があります。
第一に、ケースの刻印は残りますが、iPadが12年後に動作する保証がありませんし、アルバムはもっと先まで見たいはず。
第二に、iPadを他の用途に使わずに、まさにタイムカプセルとして保管しておくのかもしれませんが、他の用途に使うならば、iOSの更新は必須。タイムカプセルのソフトが追従できる保証がありません。

プロデュースしたカヤックWebを見ましたが、上記の疑問については何もありませんでした。ムービーでは「世界にひとつ」とありましたが、卒業証書として当然で、アピールするポイントではありません。

アルミケースだけではなく、中のハードウェア、ソフトウェアも12年後に動作しなくてはならないのが、今回の卒業証書。どうも、大人の一方的な思いが突っ走っている印象です。iPadという、たかが道具に縛られすぎていないでしょうか。
提供側は、初めに書いた課題は当然わかっているでしょうから、ぜひどう対応したのか教えてほしいです。技術的におもしろいですから。

(2015/3/31追記)
追加の記事が出ました。
「iPad卒業証書」に込められた狙いと思い 自由に使えるタブレットが「未来につながれば」
詳しくは記事を参照いただきたいですが、アプリはWebであり、他機器からも参照できるそうです。上記であげたような課題はやはりわかっていたそうですが、対処は人。やったこと自体はすごいですが、おそらく今回の規模が限度で、幅広く適用できるような方法ではありませんでした。

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