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 企業がビジネスを行っていく上で必要な、「ビジネスプロセスの3大機能」を思い起してみたい。そして、コミュニケーションがその一つであることを思い出していただき、その意味をご一緒に確認してみたい。

一つ目は、言わずもがな「オペレーション機能」。
小売業であれば「仕入→展示→販売→配送」というような一連の工程。製造メーカーであれば、「研究開発→商品企画→設計→製造→販売→アフターサービス」などと理解できる。ビジネスの実態そのものだといえる。100年以上前からそうだったし、ITネットワーク時代の現在でも変わりなく続いている。

 二番目は、やはり「情報システム機能」だろう。
1960年代になって日本経済が発展拡大するとともに事務計算業務が大規模化し、人手(そろ盤は指?)で処理することが困難になりコンピューターの商用化が始まった。こうやって、情報システムが産業界に浸透していくことになり、今や発注、生産、配送、設計、デザイン、情報共有、ネットワークなどへ拡大し、情報システム抜きではビジネスは不可能になっている。企業内では事業本部だとか営業本部がビジネス責任を担っているが、情報システム部隊が表裏一体となってビジネスを行っているというのが本当の姿だ。情報システム部隊がいなければ今や何もできない。すべての企業の事業本部や営業本部がそう思ってくれているかはちょっと疑問だが。

 そして、ビジネスプロセス最後の機能は、お約束の「コミュニケーション機能」だ。この機能が今回再確認すべき「機能」である。
 かつて、事業計画が一旦確定したら大きく変更することなく年間を通じてビジネスが進められた時代には、コミュニケーションは独立した機能だと意識されることはなかった。決められたことを、黙々とこなせばよかったからである。そんな大昔ではなく、10数年前までそうであった。
しかし、現代は事業計画通りに仕事を進めることがビジネスではなく、マーケットや顧客などの外部環境の変化に適応変化(進化)させていくことがビジネスの本質に変貌を遂げている。パラダイムシフトと言っていいと思う。
 企業にしてその実態である組織やビジネスパーソンがどうやってこの変化へ適応していくかは、誰かが気づき そして誰かに伝えて 行動を変えていく以外に方法はないのは自明の理だろう。つまり、「コミュニケーション機能」は他の二つの機能が満点だとしても、競争にさらされた企業が生き残るか消滅していくかのカギを握る機能だということだ。

ここで三つの機能を整理すると、オペレーション機能は「付加価値」を生み出す機能。情報システム機能はオペレーションの「スピードと精度」を維持向上する機能だということ。そして、コミュニケーション機能は、企業の変化への「適応(進化)」を担保する機能だということができる。また、それぞれ三つの機能は、他の二つとの連携がないとその機能を発揮できないという相互補完関係にあることも忘れていはいけない。

Photo

 ここで日本の組織が抱える最大の問題を提起させてほしい。

コミュニケーションがこんなにも重要な機能であるにもかかわらず、オペレーション機能の一部つまり部長、課長、社員それぞれの間の意思疎通の問題としてしか長年考えられてこなかったためか、意識してのマネジメントの必要も要請もなかった。つまり、意識してのコミュニケーションはなかったということに等しい。困った事に、いまだにそう考えているビジネスマンも実は多い(口では何と言おうと本音では!)。
従って、社内や組織間で情報がうまく共有されないと、それは個人の問題か職場のマネージャーとそのメンバーの責任とされているのが通例となっている。これはどういうことかというと、ビジネスプロセスの3大機能の一つが「コミュニケーション機能」だと自覚、認識しているビジネスマンはおろか経営幹部すらこの日本には少ないというか、実はほとんどいないのではないかということである。
 いまだに独立した別個の経営機能だと認知されず、研究もされず、責任の所在も仕組化もない。そしてこれらが、IT/Webコミュニケーションツールをうまく使いこなせない、日本発のコミュニケーションツールが開発され普及しない主たる理由となっていることに通じている。

 では、これからどうすればいいのだろうか?
私たちが直面する企業内のコミュニケーション行動や工程(プロセス)やマネジメントスタイルを丹念に拾い、つぶさに見て自分たちの長所や短所(欠点)も確認し、最も合理的なコミュニケーションウェイを再構築することが本来の考え方ではないだろうか。
自社のコミュニケーション機能が自社の組織パフォーマンスにいかに影響を与え、どのように構築していけばコミュニケーションの生産性を高めることができるのか真剣に考えるいい時期ではないだろうか。
 ライフハックの仕事の生産性を高める工夫やアイデア活用は日本人の好むところでだ。日本人が不得意だという組織の本質的な機能向上にも目を向ければ、Web2.0のコラボレーション技術やツールを使いこなし、組織のコミュニケーション生産性をずいぶんと向上させることができるのではないかと考えている。

Patina

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奥田隆介

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