「脳内ビジネス」の話はまたにします!

なぜうちの社長はシステムが嫌いなのか?(1/2)

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「社長、今、商品企画部の佐藤部長とお昼が一緒になって聞いたんですけど、今度「お茶だしロボット麦子ちゃん」「水出し麦茶1L用100パック」のセット商品を売り出すことになったって本当でしょうか?」

「ああ、本当だ。「お茶だしロボット麦子ちゃん」「水出し麦茶1L用100パック」を一緒に買っていく顧客は多いからな。来月からセットで売ることにした。」

「そ、それ、現場は大変なことになりますよ!?「お茶だしロボット麦子ちゃん」は昔からあるAccessのシステムで管理してて、「水出し麦茶1L用100パック」は「虫にもできる在庫管理プロシリーズ」で管理してます。だから今セットで売っていい在庫が何個あるのか、簡単にはわからないんですよ!」

「ん?ああ、そうか。そしたらお前がExcelとかで管理シートを作ればいいじゃないか。Excel得意なんだし。」

「両方の在庫を調べてリアルタイムに更新かけてたらそれだけで1日終わりますよ。。社長、前から申し上げてるんですが、いい加減に統合の在庫管理システムを作りましょうよ。」

「ああ、、、それなぁ。税理士からも作った方がいいとは言われてるんだけどな。もうちょっと我慢してくれ。来年には真剣に検討しよう。」


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なんとなく従業員規模40~50人くらいの中小企業のイメージで書いてみましたが、このようにのらりくらりと「絶対やった方がいい」と思われるシステムの開発を先延ばしにする社長さんは多いです。

「社長は、昔から頭が堅いからなぁ」

と言って片付けるのは簡単ですが、実はそこにはもっと深い理由が隠されているのではないでしょうか?

そしてそこを解決しない限り、このような社長の思いつきで現場が大混乱になるという事態は続いていくことでしょう。


(理由1)【スピード、柔軟性が削がれる】

 先の例のように中小企業の意思決定というのは、社長や役員数人の間で瞬時に行われます。「商品がセットで売れるならセット商品を作って売ろう」などというのは役員会という名の飲み会で焼酎お湯割りに梅干しを入れてガシガシかき混ぜている間に決まるかもしれません。

「そんな大事なことを現場に確認もせず、少人数の飲み会で決めるな」というのももっともではありますが、そのスピード感こそが中小企業の強みだったりします。

しかしそこで仰々しいシステムが構築されていると結構な足枷になるかもしれません。そんな不安があるので、なるべく社長としては「マンオペレーションでなんとかできる余地」を多く残しておこうというのでしょう。

(理由2)【会社のまとまりがなくなる】

ある程度大きなシステム投資を行うと、どうしてもシステム担当者というのを置く必要が出てきます。しかしシステム担当者というのは中小企業の社長にとっては厄介な存在になりがちです。なぜなら社長の旗振る目標とまったく違うところに意識を置いていたりするからです。

社長が

顧客第一主義!売上前年度比10%アップ!

という目標を掲げている中、システム担当者は「これはSQLの基礎から勉強しなきゃダメだな」とか「CSVはカンマ区切りじゃなくてタブ区切りにしないと」などということを考えていたりします。それは本当に苦々しい状態で、一度でもそのようなことを経験してしまうと、「こんなことになるなら、昔ながらの方法の方がいい」と思ってしまうことでしょう。

(理由3)【費用対効果が見通せない】

紙の台帳からExcelの台帳に変えるようなアクションでは、その費用対効果が体感的にわかります。

しかし、ある程度規模の大きなシステムになると、システム自体への投資額も巨額になりますし、商品マスターを整備したり、価格の整合性を詰めたり、業務フローを変更したり、とにかく初期コストがかかります。

それだけでなく、システムというのは突然サーバーが停止して業務が完全にストップしてしまうとか、システムを開発したベンダーが倒産してしまってにっちもさっちもいかなくなるとか、不確実な潜在リスクが考えられます。

そんなコストとリスクを背負って、どれだけの利益に貢献するのか、という話です。


と、私も数百人の会社経営者とお話してきましたが、システム嫌いの社長さんというのはだいたいそんなところに理由がある気がします。

それらは、ある意味で非常に合理的であり、一方でリスクを恐れる余り保守的になっているだけであったりします。

弊社のような受託開発会社のコンサルフェーズの目標は、社長さんの考えのどこまでが合理性から来ているもので、どこから先が単なる杞憂であり不合理な判断になってしまっているのかを気づいていただくことにあると言って過言ではありません。

次回は、見方を変えて、このようなシステム嫌いの社長さんがいる会社では、システム担当者はどのように振る舞うべきなのかをお話しします。





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