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「脳内ビジネス」の話はまたにします!

「技術者は家で勉強しなきゃダメだ」と言うこと。

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昔から、サービス残業とか大嫌いで、創業以来一度もやってもらった試しがないです。

、、、と、思います。忘れてるだけかも知れませんが。

で、その延長線上で、よく私は社員の技術者に「家でなんて勉強する必要ないよ。会社でできることだけやってれば、そこそこできるようになるんだからさ。」と言ってました。

かつて。3年くらい前まで。

でも、最近はそういうことを言わないようにしました。

というか逆に、壁にぶち当たってる人間には積極的に「家でやろうよ」と言うようになりました。

これは結構ブラックすれすれの発言で、勇気がいりますが、もうちゃんと言うことにしました。

言ってあげることにしました。

なぜなら、本当にやらなきゃ、その壁は越えられなそうだからです。


▼実案件は最高の勉強材料ではあるけども

会社でももちろん勉強にはなります。会社の実案件でぶち当たった問題は、とてもよい勉強材料であり、苦労して得た知識というのはかなりしっかりと定着します。

また、未経験者には、座学もやってます。

実務に必要な最低限の知識+αくらいを、先輩エンジニアが懇切丁寧、手取り足取りキーボード取りディスプレー取り、あれ?なんで動かないんだろ?お前はもう触らなくていいからあっち行ってろ、みたいに教えてます。

ただ、どうしてもそういう勉強ではカバーできない部分というのは出てくるものです。

会社は学校ではないので、会話の中とかで(あ、ここ分かってないな)と思っても、(ま、とりあえずそんな感じでいいか。いつか必要な案件が出てきたら教えよう。)みたいにスルーしてしまうことがあります。ありますというか、そんなことばかりですね。先輩もみな実案件を抱えていて忙しいので。

といって、新人が自分の判断でそのあたりの細かい詰めの勉強をやっていたら「おい、そんなことより、さっき頼んだ仕事を終わらせてくれよ。後がつかえてるんだからさ。」と言われてしまいます。


家でやる勉強は自由

結局エンジニアが自分のやりたい勉強をしようと思ったら家でやるしかないのです。

家なら、自由な発想で、自由な方法で、思う存分トライをし、いくらでもググって、失敗をすることができます。

だいたい、エンジニアの勉強は、実際にアプリケーションを作ってみなきゃ無理でしょう。ちょこちょことサンプルのプログラムを作ってわかった気になるのではなく、ちゃんと一連の意味のあるアプリケーションを作ってみないといけません。

うちでも出来るエンジニアは自分で欲しいと思うアプリをどんどん作ってます。

今日も、ベテランのエンジニアの一人が、yammerで自分にメンションをつけられたコメントと、BackLogで自分に関係するチケットやコメントをダッシュボードで一覧でき、それぞれ同一の画面で返信できるアプリを作ったと言うので、見せてもらいました。

「なにこれ欲しい!」と思いましたが、そういうこと言い出すと「めんどくせーな」ということになって見せてもらえなくなってしまうので、言葉を飲み込みました。

自分で自分のために作るアプリと、多少でも他人に使わせようと思うアプリでは気の使い方が10倍違いますからね。いろいろ質問を受けたり、回収要望をされたりするのもめんどくさいですし。。


家でやって得た技術は紛れもない財産

で、そうやって日々コードを書いて知識をつけていっている人と、会社でしかやっていない人とでは、日を追うごとにどんどん差が付いてしまいます。

エンジニアにとっての技術とは、運動選手にとっての筋肉と同じです。

運動選手は試合や練習時間だけではなく、家でも筋トレとかメンタルトレーニングとかするでしょう。

むしろ、家でやる部分こそが他人との差が出る部分です。練習時間に練習は誰でもやりますから、レギュラーの座を得たいと思ったら家でカゲレンやるしかないです。

私も20代中盤から30代前半まではコードを書きまくってました。今でもSEとして必要とされているのはその頃の勉強があってのことです。

もう40代も半ばになってきましたし、早く社長業だけにシフトしたいのですが、それは厳しい経営状況が許してくれません。

ただ、その頃の努力が最低限のインカムを保証してくれるのは正直とてもありがたいことです。


家でやる勉強は、サビ残とは違う

ちなみに、言い訳がましくなりますが、この「家でやる技術の勉強」は、「サビ残」とはまったく違います。

確かにうちの会社でしか通用しないようなローカルな業務の勉強をしてたら、それはただの残業です。

しかし、どこの会社に行っても通用する技術の勉強は、残業ではなく、自分への投資です。腕一本で生きていこうというエンジニアは日々の鍛錬を怠ったらいけないと思います。

私は、短期的に嫌われることを覚悟で、それをちゃんと言うことにしました。

自分の会社の社員だけでなく、ほかの会社の社員だろうと、学生だろうと甥っ子だろうとおじいちゃんおばあちゃん、自分が大切だと思う人であれば誰にだって言います。

逆に、家でやらなきゃ、技術知識は今いる会社で得られる範囲に限定されてしまい、将来転職するという選択肢がなくなっちゃいますよ。


 

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