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セマンティックの波と情報セーフティネット

要サマライズ!の時代に知性を拡大するソフトウェアを提供してまいります

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明けましておめでとうございます。

 年末に日経ビジネスさんが取材に来られ、見事なインタビューで、メタデータ社や私の技術開発哲学を引き出されました。日経ビジネスdigital 2013年1月7日号キーパーソンに聞くです:
やる気が出て仕事が楽しくなり、出世の手伝いもしてくれるソフトとは? 野村直之・メタデータ社長に聞くPhoto1
ヒトを、創造的な部分で考えずに済むようにスポイルしたり、不毛な雑用(例えばアポ取りの事務)を増やすようなことに荷担するソフトを作ってはいけない。

 逆に、これらの雑用を代行したり、ノリノリで創造的な仕事ができるよう、発想を刺激する。こんな、ヒトの知的能力を 拡大するソフトウェアを提供すべく、過去四半世紀に引き続き、今年も邁進してまいります。人間の事務作業、コミュニケーションの負担軽減ですので、どうしても、日本語や英語、中国語などの "自然言語" をある程度ソフトウェアが "理解" する必要があります。
 
 その1つの局面は、要約(サマライズ)です。あるテーマ、作業の流れを取り巻く、どんな最新の事実や意見が語られているか、レポートされているか、その全体像を迅速にサマライズする機能へのニーズ、潜在ニーズは、どんどん高まっている。これを否定するヒトはいないでしょう。
 
 ちなみに、ここで要約とは、単純に文字量を減らすことではありません。文字量増やしても、全体の把握、理解に要する時間が短縮できるように構造化、再編成して「見える化」すれば、それこそサマライズである! と15年前、Justsytems社でCB Summarizerという文書要約製品を研究開発した際に、はたと思い当たりました。※この際に得た知見は、要約の評価尺度から、具体的に、「意見優先 vs 事実優先」で要約する手がかりに至るまで、膨大なものがありました。
 
  15年前、と比べたら、Web上の情報量は恐らく1万倍以上になっていたりして、検索エンジンがいくら発達しようが、大事な記事、必要な情報の絶対量が増えているでしょう。しかし、それを理解、把握する、ヒトの能力は急に100倍、1000倍にはなりません。速度も容量も。そこで、サマライズはますます、加速度的に重要になっている。
 
 この状況を「要サマライズ!の時代」と呼びたいと思います。
 
解決方法ですが、サマライズ結果は何も、テキストだけではありません。
15年前の時点で、[目次]-[サマリ]-[強調表示付き全文(複数記事の結合結果)]の3paneの形に構造化した私の試みが次図です。CB Summarizerの簡易版を搭載した、「インターネットブーメラン」を先ほど久々に動かしてみたものです。(Windows7Pro のXPモードで動きました)
Cb_summarizer_3pane
もちろん、もっとビジュアルなサマリーもあります。その一例として、次回以降、上記日経ビジネスのインタビューでも触れた、「コトバノモリ」を紹介したいと思います。
 
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