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悩める中小企業経営者に向けて、ITと経営をいっしょに食べてやさしく噛みくだく試み

はじめまして。サイボウズの野水と申します。

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こんにちは。今日からオルタナティブ・ブログを書くことになりました野水です。
ブログや記事は普段も書くのですが、ここに初投稿ってなんとなく緊張しますね。

私は、学校を卒業してから、テレビ制作プロダクション、零細建設業を経た後、35歳近くになってIT業界へ転職しました。
2000年にサイボウズに入社するまでは、ずっと地方にいたもので、IT業界とか都会の仕事のスピードとかに最初は驚いたものです。
まず、入社した日にPCの設定を終えて受け取ったメールが300件。今では驚くほどの話ではないですが、当時の私は一年間で受け取るメールが一日で来ちゃった的な感覚です。
そして、終電まで働いて電車に乗ると、大手町あたりで乗り込んできた仕事帰りのビジネスマンが、24時を過ぎた電車内で英語教材を開いて、イヤホンして口パクで英語を学んでいるのを見て、自分は3日と持たないんじゃなかろうかと思ったものです。

「時間が許せば、日本全国を回ってサイボウズを広げたい!」と当時30歳にもなっていなかった青野(現社長)の言葉に共感して入社して、代わりというわけではないですが、年間50回を越えるセミナーや数々の企業のIT事例を取材してきました。

しかし残念ながら、メールこそ一般的になったものの、11年前と中小企業のIT化の状況はそれほど変わっていないように思います。

昨年くらいより「クラウドコンピューティング」が流行になりました。
3月の震災以降、その有用性はますますクローズアップされ、大企業を中心にクラウド化が進んできていますが、中小企業においては相変わらず遅れています。
原因としては、中小企業の特に経営者にとってITへの関心が低いことが考えられますが、興味をもたれないようなマーケティングをしてしまっているベンダー側の私たちももっと工夫をしなくてはいけません。

クラウドといえば、「サーバーが雲の上にあること」で「管理者を専任で置く必要がない」という一本調子なセールストークは、クラウドの本質のほんの一部しか表していません。
クラウドとはネットワークであり、インフラであり、本質的には世界中のサーバーをシームレスにつなぐことで、事業経営やコミュニケーションを全く違う次元に引き上げてゆく変革の第一歩なのです。

このブログでは、大企業向けのマーケティングでは、ついこぼれてしまう中小企業の特に経営者に向けて、先端層や技術者に的を絞った専門の記事からでは読み取れず、ITを知らない人向けの記事ではそもそも書ききれないITが今後の中小企業にもたらすインパクトについて、優しく紐解いてゆければと思っています。

もちろんサイボウズの社員ですから、グループウェアやチームワークについては自然と比重が高まるとは思いますが、ここではそれにはあまりこだわらず書いてゆきたいと思っています。
みなさま、どうぞよろしくお願いします。

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