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悩める中小企業経営者に向けて、ITと経営をいっしょに食べてやさしく噛みくだく試み

う◯ちを燃料にするお風呂

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一昨日のUSTREAM放送「革新!中小企業TV」をご覧頂いた方、どうもありがとうございました。
東北の復興でITでできること、それも東京にいる私たちができることはホントに限られていて無力感を感じる次第ですが、ひとりひとりのできることはほんの少しでも1億人が集まればすごい力になります。
また、継続的に情報発信をしていければいいなと思います。

先日の放送の録画はこちらです。

1時間では2日間見てきたことを全部言い尽くすのはやはり無理で、こぼれる内容もたくさんあります。
その中で、ITに関係ないけど純粋に面白いと思った取り組みを紹介します。

南三陸町の歌津地区では、復興支援のために東京の企業経営者が組織した「ビジョン東日本サポートネットワーク」という団体が支援活動を行っています。
震災以来拠点となっているのが、市街地に近い高台にある歌津中学校なのですが、面白かったのが、ここで地元住民に向けて無料で提供しているお風呂。

運営費は寄付とボランティアによって賄われているのですが、ボイラーと燃料を寄付しているのが、バイオリゾットエナジーというバイオマス燃料を作っている会社です。
このバイオマス燃料というやつが下水汚泥なんですね。つまりう◯ち。
下水汚泥を燃料に使う話は前から知っていますが、下水処理場の上の温水プールとか「まあ余っちゃったから利用するところ作らなきゃ」的な施設で使われるような大規模なものと思い込んでました。

歌津中学校のお風呂は、なんと自転車置き場にあります。
自転車置き場の柱と屋根を利用して、周囲をベニヤ版で覆って、その中にバイオマスボイラと脱衣室、浴場を配置して、住民に開放しているのです。
屋根と柱は自転車置き場、壁はベニヤ版、仕切りはカーテン、浴槽は漁港などで使われる魚を入れるような箱、燃料はう◯ちと、まあ、仮設も仮設の超省エネな施設なんですが、入ってみるとこれでも充分安らげるような感じです。

詳しくは、取材したビデオをどうぞ。(2分もない短い動画です、う◯ちはでません!)




YouTube: 911東北3魚竜の湯編.mpg


下水汚泥はすでに無くなって、今は代わりにヤシガラを使っていますが、いずれにせよ捨てられるだけの運命にあるものを活用したバイオマス燃料。これが意外にコンパクト(とはいっても家庭用になるほど小さくはないですが)なボイラーで活用され、さらに工数と材料費を極限まで減らすように工夫を凝らした浴室や脱衣室でお風呂が提供されているのを見ると、こうあらねばみたいな思い込みを排除すれば、エコな暮らしも新しい街づくりもなんとかなるんじゃないかと感じました。

経済規模も人口も、この国は小さくなってゆくことが予想されますが、そんな中でもうまく暮らしてゆける工夫を見つけてゆきたいですね。

ITもクラウドも関係ない話ですみません。自分の中ではここにもヒントがあったのですが、書くほどの咀嚼はしていないのでまた別の機会に。

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