夏目房之介の「で?」

高山和雅『天国の魚』(青林工藝社 2014年)

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高山和雅『天国の魚』(青林工藝社 2014年)。先日ビリケンギャラリーで買ったこの本、ようやく読めた。いやあ、いやあああああ、不明を恥じるよ。知らなかった。これは、とんでもない作品です。ダメだ、これを読んでないなんて。もうね、形而上学的な設定、現実の忠実な再現性が、同じ緻密な空間再現性によって裏切られてゆく。そして、思った。「これ、俺の大好きな映画『インセプション』じゃん!」
https://www.youtube.com/watch?v=ZfDm3s_IcqM
でも、高山さんによると、2000年にネームを書き、2010年に描いたんだそうで、『インセプション』と同じ年。う~む、どうなんだ?! 作品内には、かつて「ガロ」誌上で観たすべてが透明に見えてしまった男がみる、ビルの基礎が地面の穴となってボコボコ見える風景が使われている。さらに、極端に再現性の高い空間が不思議な歪みをみせる表現力は、進化している。いやはや、恐ろしいレベルの作品でしたよ!

『天国の魚』』ガロから.JPG『天国の魚』見開き.JPG高山『天国の魚』表紙.JPG

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