夏目房之介の「で?」

2017年12月、最近読んだマンガ

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最近読んだマンガ。灰原薬『応天の門』7(新潮社)、都留泰作『ムシヌユン』5小学館)、佐藤秀峰『特攻の島』8(芳文社)、山本おさむ『赤狩り』1(小学館)、谷口ジロー『光年の森』(小学館)。ほかに谷口『いざなうもの』(小学館)、石黒正数『Presentforme 石黒正数短編集』(少年画報社)。 『ムシヌユン』はようやく完結に向かって動き出した。期待。『特攻の島』もそう。8巻は、もう海中の潜水艦と回天内の描写だけで1巻描いていて、佐藤秀峰でないとこれだけ読ませるのは難しかろうという展開。目玉のアップを多用しえるところ、貸本戦記マンガ時代の水木しげるを思い出した。
『赤狩り』は、大戦後ハリウッドに対する反共粛清運動、社会浄化運動を描いていてむちゃくちゃ興味深い。このあとにコミックもバッシングを受ける。社会がこういうヒステリーを起こすと誰にも止められない。マンガでは今のところFBIだけが「悪者」として描かれているが、バッシングを進めるのは大衆だったりするので、そこのところがどう描かれるかで、展開が分かれるかも。 『光年の森』は、ほぼ発端で未完になっているが、全体がみえたら谷口の資質的なものに繋がったんじゃないかと想像される作品で、切ない。読みたかったな。

石黒正数のセンスは好き。

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