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夏目房之介の「で?」

中国、魯迅と漱石の旅(1)

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9月10日~13日、中国側に招待されて上海~紹興~杭州に行ってきました。
日程が取れず三泊四日の強行軍で、すさまじい過密スケジュール。毎日朝8時にロビー集合みたいな感じで、八卦掌の練習をする時間はなく、おかげでこの一か月で2キロ減らした体重が、毎日昼夜の宴会で1キロ戻ってしまいました。

9/10㈰ 上海空港から車で紹興へ(約3時間) 18:00魯迅文化基金会の魯迅のお孫さん他による宴席を旧魯迅家邸内で。
9/11㈪ 9:00 紹興文理学院「魯迅と夏目漱石の時空を超えた対話」フォーラム
 昼食 魯迅記念館など観光 紹興政府との面談及び夕食
9/12㈫ 越秀外国語学院フォーラム 昼食 紹興から杭州へ車移動
 魯迅が教師を務めた杭州高級中学見学、懇談会 西湖見学、楼外楼で夕食
 夜、杭州より上海へ車移動(約3時間)
9/13㈬ 10:00 上海外国語大学「日中文学交流における夏目漱石と魯迅」学術交流活動
 上海市文物管理局にて昼食 帰国)

ざっとこんな感じですが、事前に知らされていたのは、ここに書かれている場所の訪問だけで、話をしろとか、何をしてほしいとかは、紹興文理学院で10分ほど話してほしいという以外は一切なし。で、行ってみると、各訪問場所で発言を求められ、中でも越秀外国語学院では、正面の垂れ幕に「客員教授授与」の文字。いやな予感がしたが、やっぱりいきなりその場で客員教授の授与をされ、発言を求められました。現場の学校の方は知らせたといっていたようだが、途中で情報が途切れていたんでしょう。紹興文理学院の場合も、出発直前に突然メールで講演原稿はどうしたと聞かれ、聞いてないよと返したら、じつはそういう話になってる、といので、あわてて読み上げ原稿を作成しました。まあ、よくあるといえばいえる事態だし、僕はもともとアドリブに強い(というより普通の講演もアドリブ)ので、いいんだけども。
今気づいたのだが、向こうから送ってきたスケジュールには「夏目漱石代表団」と名打ってあった。代表団だったんだ、あれは。上海では、まず大阪の日中語学センター代表の大藪さんと落ち合い、紹興で江田五月さん(日中友好会館会長、元参議院議長)、藤井省三教授(東大中国文学研究)、片山さん(上海日本総領事)などと落ち合い、同行したので、これが代表団ということなんでしょう。初対面だったけど。でも、みなさん楽しい方ばかりで、和気あいあいとした代表団でした。
写真 魯迅の孫の周さんと 客員教授授与の垂れ幕 フォーラムにて藤井教授、徐さんと フォーラム会場の様子

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