短編集『河井克夫と女神たち』（エンターブレイン）

http://natalie.mu/comic/news/154853
『河井克夫と女神たち』（エンターブレイン）という短編集を読みました。そこに近藤ようこ＋河井克夫「蛍の僧都のこと」上下が入っていて、これが面白いです。近藤サンの中世伝奇モノが好物のあたしとしては、まさにそのテイストの原作（実際は河井の創作）で、近藤サンものって描いている。何ともすっとぼけたキャラの僧都、ふつうと非常が同居する少年、ふんわりと落ちのない作りといい、とてもいいです。
あと、横浜聡子原作、河井克夫画「片岡一郎の一日」も淡々としていて、でも意外とニュアンスのある時間の輻輳が感じられて面白かったです。
じつは雑誌でも読んでいるんですが、あらためて単行本で読むと作品のエッジが効いて感じられます。