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リノベーション・スペースの最高峰

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先日の「「ひとり家電メーカー」の森宮さん」のポストで、リノベーションアートスペース「2K540」のことを書きました。このように古い建物や他の用途で使われていた場所を、アートスペースとして活用している場所が好きで、そのような場所があるとつい訪れてしまいます。

台北にある「台北當代藝術館」。1921年に建てられた小学校を活用した現代美術館です。 Moca_2

上海の「上海外灘美術館」。公式ページによると、1933年に建てられた建物のようです。ここは、用途としてはもともと美術館だった模様。
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まだまだ他にもありますが、私が今まで行った中で最高だと思っているのが、今はもう存在しない「佐賀町エキジビット・スペース」。江東区の食糧ビルディング というビルの中にありました。もとは、1927年に米商人たちによって、廻米問屋市場として建てられたビル。1983年に、佐賀町エキジビット・スペース というアートスペースが同ビルに誕生し、以降様々な企画画廊が集まったそうです。2002年に、老朽化により維持が困難になったことと、不況の影響で、解体が決まりました。最後に、建物全てを使って、「エモーショナル・サイト展」と題された大規模な現代美術展が開催されました。その時の写真が下記です。もうこの建物には二度と訪れる事ができないので、それによって自分の中でのNo.1の地位がなかなか揺らがないのかもしれません。

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リノベーションアートスペースは、現代美術の展示に利用されていることが多いです。やはりその魅力は、今の作品を見る事ができるだけではなく、古い建物の存在感を感じたり、建築物の細かな装飾をみたりすることができて、一石二鳥なところだと思います。まだまだ、色々な場所に同様のスペースがありますので、皆さんどこかおすすめがあったら是非教えてください。


関連リンク

佐賀町アーカイブ公式ページ
佐賀町エキジビット・スペースの活動を保存・展示しているギャラリー
http://www.sagacho.jp/ja/about/

「故宮博物館がデジタルで」(本ブログのポストで、台北にあるアートスペース「華山1914創意文化区」について紹介しています。)
http://blogs.itmedia.co.jp/naoko/2011/04/post-b3d9.html

「歴史的建造物の中で現代アートに出会うー台北當代藝術館」(インリンの台北案内、SPACE ALC中国語より)
http://www.alc.co.jp/china/study/yinling4/06.html

「上海外灘美術館 『蔡國強 Peasant Da Vinci』」(これ誰がデザインしたの?より)
私は、実際この記事をみて、上海旅行を思い立ってこの美術館に行きました。
http://dezagen.exblog.jp/13336212/

参考資料
「エモーショナル・サイト」
発行 エモーショナル・サイト実行委員会、2003年3月