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マンションでの内装復旧・今後のインテリア選びの注意点

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私は都内マンション暮らしですが、帰宅難民に巻き込まれただけでなく、本棚が倒れたりと影響は受けました。今回の地震においては、躯体上は問題がなくても、色々と内部的には被害があったご家庭が多かったと思います。

私の知っている範囲でも、家に帰ると電子レンジが揺れで飛んで台から落ちていた、ペンダントライトが揺れの激しさで天井に当たって、割れてしまった、など、色々あるようです。タワーマンションの高層階に行けば行くほど、それなりに影響があったと思われます。もちろん現地で被災された方に比べれば微々たるレベルですし、ここに書くのもある意味心苦しいですが、インテリアコーディネーターとして、特にマンションに暮らしている方への注意点をいくつか書きたいと思います。

戸境壁の修理は管理組合に相談を

我が家もそうですが、壁紙が揺れで裂けてしまったケースもあると思います。裂けてしまった壁紙自体は張りなおせばよい、ということになりますが、その下地がどうなっているのか、というのは一旦確認することをお勧めします。壁紙は一般的に壁(石膏ボードが多い)の継ぎ目をパテで平滑にしてからを張りますので、もしヒビが入っていた場合、新しく張りなおしても跡が消えないケースも考えられます。

また、住居内での仕切り壁であれば、好きなように修復してくださってもある意味個人の勝手なので問題はありませんが、もし戸境の壁にヒビがあった場合は下手に修理をせずまず管理組合に相談をしてください。タワーマンションでは特殊な素材が使われている場合も多いだけでなく、戸境の壁は玄関やベランダと同様、「共有部分」に該当するからです。

廃番との戦い~あきらめないで灯台下を探すのも手

次に悩むのは、修理に用いる部材です。使用されている壁紙や床材によってはもう廃番となってしまい、同一のものを調達することができないこともあります。この場合は極力似ているものを探して我慢するか、全てをやり直すかのどちらかを選択することとなります。特にフローリングの張替えは究極を求めると一部屋では済まず、ほとんど全部張替えとなりますので、頭が痛いところです。ただし、ひとつだけ望みがあります。私の住むマンションの事例で書きますと、施工業者が余った壁紙など材料を倉庫に残していました。

あまり古いと劣化してさすがに使い物にならなくなってしまうのですが、大規模の築浅物件の方はこのような「残りもの」がないかチェックしない手はないと思います。

これからのインテリア選び~やはり低重心が基本

関東のIKEA(港北、新三郷、船橋)はまだ閉店中です。新生活を控え、本格的な活動ができない方もいらっしゃると思いますが、今後気をつけたいのは、やはり地震を想定したインテリア選びです。たとえば、こんなところです。

  • リビング照明であれば、揺れの影響が少ないシーリングライトを選ぶ(デザイン製の高いものも豊富にありますので家電量販店・ホームセンターの店頭だけで選ばないように)。ペンダント型がどうしても欲しいというのであれば、LE KLINTのようなプラスティックのセードのものも検討する。
  • 4本の足でしっかり踏ん張れない、突っ張り棒的な収納は避ける。
  • 重心が高くなりがちな背の高い本棚は避ける。必要な場合は作りつけも検討する(最近のインテリアショップは作りつけの書棚もイージーオーダーで請負ってくれます)。賃貸の場合は極力本棚と天井の隙間が出ないよう、本をキッチリ詰める。

今回はレスキュー的なものですが、次回はもっと前向きなインテリア紹介にしたいと思います。

↓なんとか腰高兄弟は倒れずに踏ん張ってくれました。

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↓余震の危険性を考慮し、一旦倒れてしまった突っ張りタイプの書棚は復旧せずに解体しました。。。

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