オルタナティブ・ブログ > 中矢徹の"Best Ambience" >

"Utility" CRMコンサルタントが贈るワーク/ライフスタイル羅針盤

インテリアショップ 夏の変はまだまだ続く

»

そろそろ世間的には夏休みのシーズンとなってきました。
ということで、サブメニュー付コンサルタントとしても、夏ネタでちょっといきたいと思います。

今年はインテリアショップの間でもとても変化が大きい年になりそうです。AOYAMA Francfrancのオープン、センプレの本店移転TIME & STYLE HOME 自由が丘閉店、などだけでなく、この夏にかけてまだまだ動きがあります。

イルムス丸の内移転~日本橋には何かある?

まず、最初は北欧系でお馴染みのイルムスです。旗艦店であった池袋店は2月にクローズ。福岡や長岡も閉めてリストラ中、というところですがその手は丸の内にもやって来ました。確かに場所的には丸の内とはいえ、丸の内MY PLAZAという東京駅からも有楽町駅の中間地点ぐらいで、必ずしも店前通行量に恵まれたところではありませんでした。また、2フロアを持っていたのですが、さほどスペースは広くないためディスプレイに限界があったのかもしれません。閉店後は日本橋に移転するそうですので、そちらに期待したいところです。それにしても日本橋は街の性質からするとあまりインテリアとは関係なさそうなのですが、大塚家具やKEYUCAなどが店を構えており、街の何がそう引き付けるのか不思議なところです。

初代IKEAのルーツのあの店も~ACTUS船橋店が6月で閉店

皆さんが知っている今のIKEAは「再上陸」後のものです。その第1号店はザウスの跡地の船橋店であることは有名ですが、初代、つまり一度日本撤退をする前の元祖第1号店は湾岸線の向かい、ららぽーと TOKYO-BAYの場所にありました。この1号店閉店後は、もともとIKEAを日本に誘致したACTUSが引継ぎ、ららぽーとの中で店を続けて来ました。しかしこの由緒正しいショップも三井不動産との契約満了を理由に6月一杯で惜しまれながら閉店してしまいました。私も色々買い物をしたことがあるショップなので、これを知ったときはショックでした。

本当の理由は良くわかりませんが、あえて言えば、商圏にある新浦安マリナイーストや幕張ベイタウンの成熟が進み、新規の大型マンション供給の余地がもうさほど望めないことが一番大きいと思います。こうなると中々浮上のきっかけをつかみ辛いところです。とはいえ、今後もそれなりに需要は見込めるエリアですので、復活を望みたいところですね。

遂にこの時が~ヤマギワリビナも8月で閉店

まさかこの時がくるとは思いませんでした。秋葉原のヤマギワリビナの閉店報道
確かに大阪、名古屋と立て続けに店舗を閉めていたこと、そしてリーマンショック後はそれまで年2回程度だった在庫処分Saleの回数が異様に増えたことから、なんとなく嫌な予感はしていました。

最近の秋葉原の街の性格としては全く浮いてしまっていましたが、私にとってこの店は「先生」みたいなものでした。あそこで、モノを見る目を養ったといっても過言ではありません。インテリアコーディネーターの勉強をしていたとき、照明はヤマギワ出身の河原武儀先生の講義でしたが、そこには教科書では学べない貴重な話がたくさんありました。

今後はオンラインショップはそのまま継続、そして業者向けのショールームを別途オープンする、ということですのでインテリアコーディネーター的にはあまり差し支えないのですが、あの空間がなくなるのは本当に残念です。それなりのフロア面積を持ち、輸入家電や上質なインテリアを自由に体験できる場は国内において中々ありませんから。。。

これ以外にもhhstyle.com原宿本店も当初の計画通り7月一杯で終了、ということで今年はインテリアショップマップを大きく作り変える必要があるようです。

↓ 2002年11月に改装した当時のActus船橋店の紹介(2003 Actus Style Bookより)
(その下に見えるのは2002年に出たActus Style Book Vol. 7です。A4厚さ1.5 cm近く、フルカラーで450円という採算度外視の恐ろしい本でした。単なるカタログではなく、そのクオリティは今見ても半端ではありません。そのせいか、これだけのボリュームとクオリティをもつのはこの号が最後になってしまいました。)

Pict0053

 

Comment(0)