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ポスドク問題についての前向きな提言、理系の観点からの社会全体についての気づきや意見、会社、社会、国に過度に依存しない生き方について綴ります。

禁煙者と非禁煙者の共存は可能か?

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以前のブログでたばこに関することを何度か書いてきましたが、また書きたいと思います。

● 重い税負担?

たばこ税により、喫煙者の方が納税されているというのは事実ですし、優遇されてしかるべきという考えもある一方で、税収が増えてもそれ以上の経済的・社会的損失(受動喫煙・医療費の問題など)が存在するという論調もネットで調べれば色々とでてきます。

ここで、どちらが正しいとか正しくないかという議論よりも、純粋に喫煙にしろ、禁煙にしろ、本来は個々人の問題であり、全体的に整合性を取る必要は全くないのはと考えております。

一部のマナーの悪い喫煙者のために、喫煙者vs禁煙者という構図がいたずらにできあがってしまっていることこそが問題だと思います。

● 煙の拡散力

吸わない人間は、ただ純粋にきれいな空気を吸いたいだけです。都会に住んでいて、一旦外にでると残念ながら、受動喫煙を受けない日はないと言ってよいです。新宿区や千代田区のように喫煙所以外全面禁煙でない地域でも、駅の周辺に限っては、喫煙所以外全面禁煙というところも多いと思いますが、残念ながらほとんど守られていません。

煙の拡散の威力というのは絶大で、喫煙所から30mくらい離れていても煙が漂ってきます。かつて駅のホームに喫煙所があった時には、先頭車両近くのホームの場所に喫煙コーナーが設置されていましたが、先頭から3両目、4両目付近でも、煙がかなり漂ってきました。

時々、地方へ出張に行くと大変ありがたいのが、マナーの悪い喫煙者が全くいない場合も多いです。つまり、その出張の間、全く煙を吸わずに済むことがこれほどすばらしいことかと実感します。私個人としては、もし、たばこ税がなくなって、煙を吸わずに済むのであれば、そのことで減る税収分の一人分の負担程度なら、喜んで税金を納めたいと思っています。

私自身の定義では、たばこは、「局所的大気汚染を引き起こす」と考えています。たばこを吸う権利があるのと同じで、きれいな空気を吸う権利が保証されてもよさそうなものです。

● 空気は、上水と下水が一緒になった状態

水には上水、下水があるわけで、最近は、雨水等を利用した中水がトイレの水などに使われている例もあるようですが、空気にもこれと同じ考えがあってもしかるべきではと思います。上気、下気というとネーミングがイマイチですが、考え方は伝わると思います。

きれいな空気とそうでない空気が一緒になってしまうというのは、なんとも悲しいことです。上水と下水が一緒になってしまっているのと同じです。

煙を拡散させずに、集めて、フィルターを通してから外に出してもらえるのなら、一挙に問題は解決です。

● 本当の分煙は可能か?

最近は分煙の建物も増えたと思いますが、喫煙者・禁煙者が共に楽しめる居酒屋ってどうしたら可能になるでしょうか?

空間で100%仕切られていなくとも、空気の流れをうまく使って、分煙できている場所を知っています。

例えば、円状に広がる空間に、外側から内側上へ空気の流れを作って、円状の外側に禁煙者の席、円状の内側に喫煙者の席とすることで、どれくらい拡散が抑えられるかを実験してみたいものです。

現状での分煙の方法は、純粋に、喫煙席と禁煙席が分かれており、空間で仕切られています。そうではなく、両者が共存して、禁煙者が受動喫煙にならないような仕組みをつくれれば、きっと、よい居酒屋ができあがるのではないかって期待してしまいます。そんな居酒屋(飲食店)ってないものでしょうか?

● ようやう平等に?

禁煙者の立場から言えば、これだけ分煙ブームになる以前は、日本全国どこででも吸いたい放題だったわけで、喫煙者は圧倒的に優遇されてきたという歴史があり、禁煙車はずっとないがしろにされていたわけです。なので、禁煙者が優遇される時があってもいいように思いますが、それは残念ながら永遠にやってきそうにありませんね。ただ、ようやく、平等に扱われつつあるということは喜ばしいことと思います。

最後に、タイトルですが、喫煙者と禁煙者とでは、後者の方の数が多いわけで、数が多い方に、「非」という言葉を使うのには違和感があるので、そろそろ、喫煙者・非喫煙者ではなく、禁煙者・非禁煙者くらいでいいのではと思います。もしくは、他のうまい言葉があれば、ご提案をよろしくお願いいたします。

ということで、「これを買ってはいけない」・「「これを買ってはいけない」は買ってはいけない」の両方がでそろったでしょうか?(笑)

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