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ライフワークとしての学びを考えます。

能力を発揮する「フロー状態」を実現するために

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声楽のレッスンを開始したとき、一番最初に先生からいただいた言葉が印象に残っています。

私は、「頑張ります」と言いました。
すると、先生は「頑張らなくていいから」とあっさりとおっしゃったのです。

今になってみれば、この「頑張らなくていい」は、理解できるような気がしています。

声は「体そのものが楽器」です。
声を出すときに「頑張る」ことや「欲」という人間本来もっているエゴが強く働くと繊細に影響し、楽器が上手く機能しなくなるのです。

2014年7月22日日本経済新聞「経営書を読む」でダニエル・ゴールドマン著「EQこころの知能指数」について紹介されていました。

この「EQこころの知能指数」、話題にはなっていますが、かなり専門的で、必ずしも読みやすい本ではないと思います。
しかし、この本の中にある「フロー状態」は、能力を最高に発揮する上で必要な状態です。

    ・・・・(以下引用)・・・・

この状態(フロー状態)にあるときは感情が才能の発揮を妨げないよううまく制御されているだけでなく、感情により自身が高く動機づけられています。不安や緊張から解き放たれている状態ともいえるでしょう。
(中略)
目の前の目標や課題に熱中し、自意識やエゴ、不安から開放されるだけでなく、歓喜や自らを完全に制御できているという確信する”効力感”まで感じているのです。
(中略)
目の前の課題への高度な意識の集中が必要になります。課題に取りかかる前に心を静め、意識を集中させるのです。
自分の強み、得意なスタイルに集中することもフロー状態に入るコツと言われています。

    ・・・・(以上引用)・・・・

練習や準備が整っているということが大前提ですが、その上で実力を発揮するためには自分が「空」の状態になるのが良いということのようです。

ただ、空というのは、やろうとして出来るものではありません。
「起こるもの」ではないでしょうか?

「EQこころの知能指数」で一番良いところは、『課題に取りかかる前に心を静め、意識を集中させる』というところです。

基本はまずこの段階に自分を置く事。

私は、大事な場面の前では、一人になって目をつぶるようにしています。
どうしても出来ない状況なら、トイレの個室に入ってでも行います。
そこまでして、良い結果が得られるかどうかは、もうお任せするしかありません。

エゴは消し去ろうとすればするほど、余計に強く起こってきます。

だから「頑張らない」。
「お任せ」する。

難しいですが、日々心をクリーンにして続けて行こうと思います。

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