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ブルース・ウィリスに日本刀を持たせたい

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最近、そろそろ半袖も必要かなと思うほどの気候になってきましたね。

先日、夏物の洋服を買いました。

私は、たいていはいつも同じ店で洋服を買います。
なぜかというと、めんどくさがりやで、探しまわるのが億劫だからです。
同じ店で買うと何が良いかというと、まず、探しまわらなくてすむので、時間の節約になります。店員さんが似合うものを分かっているので、行くと「コレとコレでしょう?」と言って、合いそうなものを出してきてくださいます。「この前お買い上げいただいたものに合わせると良いですよ」とか、以前買ったものまで覚えていてくださるので、無駄な買い物がありません。店員さんご本人もセンスがよく、センスの悪い私が選ぶより確実なのです。また、シーズン始まる前などに、「良さそうなものが入ったので」とお電話をくださることもあります。

今回も電話があってうかがうと、わりと明るいオレンジ色の服が置いてありました。

「こういう色はキツくなるからあまり着ないかも」と思いましたので、色違いで白いものを選ぼうとしました。白は無難ですし、自分に合う色です。しかし、「せっかく用意してくれたのだから試しに着てみよう」と思い、オレンジの服を試着してみたところ、思ったより柔らかい雰囲気で、悪くない感じです。

「着てみると違いますね」

と言いますと、

「はい。白だといつもの雰囲気で確実ですが、これが入荷したとき、ぜひ永井さんに着てもらいたいと思っていました」

とおっしゃいます。

そういうわけで、白ではなく、オレンジを選びました。

洋服もそうですが、「この人にコレをやってもらいたい」と思うことがあります。

その「コレやってほしい」満載なのが、映画「パルプフィクション」です。

「パルプフィクション」は、クエンティン・タランティーノ監督の作品。
タランティーノでは、「ジャンゴ 繋がれざるもの」「キル・ビル2」が個人的に気に入っています。しかし、この「パルプフィクション」も、時系列が逆転していたり、センスとリズム感にあふれる会話、どこか狂っている解釈など、何度見ても面白い。ただ、一度ではその面白さは分かりません。何回か見て、初めて「ああ、ここはそういうことだったのね」と新しい発見がある映画です。

この映画、映画ファンにとっての一つの見所は、「名の知れた俳優に、彼らが実際出演した映画にある名場面のパロディをやらせている」というところではないでしょうか?

たとえば、ジョン・トラボルタにお立ち台で踊らせる。
これは、トラボルタを一躍有名にした映画「サタデー・ナイト・フィーバー」です。

また、ブルース・ウィリスをアクションシーンで傷だらけにさせ、アドレナリン全開で闘わせる。
これぞ「ダイ・ハード」のブルース・ウィリス。
ブルース・ウィリスは、自分を殺そうとしているマフィアのボスを助ける場面で、なぜか闘う道具として日本刀を選びます。
高倉健と日本の任侠映画の大ファンであるタランティーノは、ブルース・ウィリスに日本刀を持たせたかったんだろうなあ、深くうなずいてしまいました。
このアイデアが、次回の「キル・ビル」でユマ・サーマンに日本刀を持たせるシーンにつながると思うと、見ていてわくわくしてしまうのです。

あの三谷幸喜監督も、脚本を書く時点で、最初から俳優さんをイメージしながら書いているとか。「この俳優さんにここでこうしてああして・・・」と思うと、さぞかしイメージが膨らむのではないかと思います。

「この人物にこれをやらせたい」で始まるものがあって良いのではないでしょうか?

最近、洋服を買って、なぜか「パルプフィクション」を見たくなってしまった経験でした。

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