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「悪い知らせを伝えた部下を"斬る"上司」 強い批判を受け入れる準備はできているか?

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連載は終わってしまいましたが、bpspecial ITマネジメントで連載されていた、百年コンサルティング代表取締役、鈴木貴博さんのコラム「ビジネスを考える目」。キレのよい文体と物事の本質を見抜く力強さを備えた内容でした。
 
その中でも2007年12月の「悪い知らせの使者を"斬る"上司」がとくに印象に残っています。
 
鈴木さんが、外資系コンサルティングファームに勤めていたときのこと。上司の行動に対して強い反対が起きていることを知った鈴木さんは、上司に直接会って正直に伝える。しかし鈴木さんは、伝えた上司によって感謝されるどころか斬られてしまう、という話でした。
 
悪い情報はまだ伝えやすいのですが、上司に「あなたが良くない」という知らせは伝えにくいものだと思います。
 
だから言い方としては、「あなたの意見に反対です」は「その意見には反対です」、また「あなたの行動に対して強い反対が起きています」は「その行動に対して強い反対が起きています」と、言い換えたほうが良いのではないか、とありました。

     ・・・・・(以下引用)・・・・・
 
所詮は「強い批判に心から感謝する上司」など数えるほどしか存在しない。それでも恨まれるのを承知で行動するならば、いつかはその場所を去る方が、お互いに良い結果を生むことになると思うからである。
 
「それでも上司に悪い知らせを伝える」と決めた人は、いざというときのために、同時に転職エージェントに電話しておくというのが、意外といい解決策かもしれない。
 
     ・・・・・(以上引用)・・・・・

もし、自分の批判を聞かされたとき、それが間接的であったとしても、しんどいものだと思います。
冷静に考えれば、結果的に自分を救ってくれることになるとしても、です。
 
そこから先は、上司の器ではないでしょうか。
 
組織のことを真剣に考えるならば、そういう情報はありがたいことなのですよね。伝えるほうも言いにくいことですから、普段から言いやすい空気感にしておくことも大事ではないかと考えます。
 
私は「良い話は後にしてもいいから、悪い情報は一刻でも早く伝えてください」と常にお願いしています。
 
難しいことかもしれませんが、「自分自身が否定されることを受け入れることができる体勢でいる」という心の準備が出来ているか?常に自分に問い続けています。

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