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放射能汚染から身を守る!! ガイガーカウンターGuideBook【書評】

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 個人的にはちょっと諦めムードもあり、放射線のこと気にしたりはあまりしていない。でも友人で飲食店を経営しているような場合には、自分たちが仮に気にしていなくてもいろいろと気を使うことがあるようだ。

 そんな折に、『放射能汚染から身を守る ガイガーカウンターGuideBook』という本を入手した。今回の福島の原発事故を受けて、急ぎソフトバンク クリエイティブから出版された書籍だ。著者は日本放射線監視隊というグループ。目次は以下のような構成となっている。

第1章 放射線測定器ガイガーカウンターとは? 第2章 ガイガーカウンターの選び方 第3章 ガイガーカウンターを自作する 第4章 放射線物質を測定してみる 第5章 放射線測定に役立つアプリ

 最初に今回の事故のあらましと放射線のことに触れ、ガイガーカウンターの基礎的な構造を解説している。2章では、実際に4月上旬に手に入れることができた10機種について、その使い勝手と測定精度などを検証している。この結果を読めば、だいたい自分の用途ならこの機種あたりが良さそうだ、ということが理解できる。あとは、おサイフとの相談。とはいえ、いまだガイガーカウンターはどれも品薄の状態ではあるようだけれど。

 3章では、自作キットの紹介。日本円で1万円くらいから入手できるものがあるようだ。電子工作のスキルがあれば、比較的簡単に作れるものらしい。iPhoneなどのアプリと連携することもでき、なかなか興味深いかもしれない。私にはちょっと敷居が高いけれど。

 以降は、実際の測定の方法の解説や身の回りにある放射能を発生する物質を実際に測定した結果などが網羅されている。127ページ程度で薄い本だが、現時点でガイガーカウンターを購入しようとしている人には、この内容で十分に参考になるのではないだろうか。価格も800円と手頃。この中で評価の高かったガイガーカウンターが、Amazonで10万円くらいで売っていることを考えれば、事前にこの本で勉強しておくことは損にならないだろう。

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