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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

固いチーズよりも柔らかいチーズのほうが地球にやさしいという話

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 COP15は、なんだかなぁという内容に終わってしまった。とはいえ、世の中はCO2、CO2で、ある意味かなり盛り上がっている。削減義務が具体化してもしなくても、CO2排出量の削減は必然の方向性だろう。

 とはいえ、CO2(というか温暖化ガス)の排出量ばかりに拘るのはいかがなものかと思っている。省エネはいい。これは、おおいに実施すべきことだと思う。ところがCO2削減だけに目を向けてしまうと、廃棄物の処理方法が確立していない原子力発電を推し進めることになり、なんだか気持ち悪い。あるいは、CO2を仮に発生させても回収できればいいんじゃないみたいな話も出てくる。もちろん、出したものを回収できるに越したことはないのだけれど。

 そんなことを考えつつ、身近なことから省エネを考えていくしかないなぁと思っている。たとえば、これは極端な例かもしれないけど、先日ラジオで「固いチーズより柔らかいチーズのほうがエコだ」という話があった。柔らかければ調理に必要な熱も少なくて済むし、そもそもの作る工程で必要となるエネルギーの量も少ないというのだ。さらに、柔らかいチーズは概ねすぐに食べてしまうので、冷蔵庫などで保存する期間も短くて済む。

 そこまで考えてエメンタールじゃなくてモッツァレラチーズを選ぼうというのはなんだけれど、そういう違いがあるという認識くらいはあってもいいのかなぁと思う。実際のところ、地球温暖化を防ぐためにベジタリアンになりましょうという主張をしている団体もあるくらい。これはある意味で、至極正論だったりもするなぁと思ってはいる。だからと言って、自分がすぐにベジタリアンになれるかと言うと。。。地球温暖化はじつは食料問題だなんて話もあるくらいなので、食の面から温暖化を考えるというのはじつは重要だなとは思っている。

 個人的には、今回のCOP15、来年のCOP16よりも、来年名古屋で開催されるCOP10に注目している。そう、生物多様性の確保のほうだ。政府は、COP10に向けて、2050年までに生物多様性を現状より豊かにするという方針を打ち出した。これは現状を維持するよりも、かなり踏み込んだものだと思う。じゃあ具体的にどうしたらいいのか。これは、CO2を削減するよりも難しい。自然の豊かな棚田を守ろうなんて動きもあるし、もちろん世界自然遺産の白神山地のような原生林を守りましょうという話もある。これらのために、自分には具体的に何ができるかなぁと最近は考えてはいる。そんなわけで、来年の自分にとってのキーワードの1つは、生物多様性にしようと思う年の瀬だったりもする。

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