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パソコンスクール開校!パソコンスクール業界ってどうなの?について

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パソコンスクールを開校しました。
場所は、横浜の鶴ヶ峰。最寄り駅は相鉄線の鶴ヶ峰駅です。
わたしにとっては開校ですが、実はこの教室は、3年前からあります。既存の教室を引き継ぐ形でのスタートとなりました。

以前から「教育」については、興味がありました。
新人や若手が、今まで出来なかったことが出来るようになっていく様子を見て、「やりがい」や「喜び」を感じることが多かったのです。
また、初心者向けの書籍を6冊、執筆する機会があり、今までITとは縁のなかったような主婦やシニアの方から感想をいただき、もっと広く、一般の方々にITの楽しさ、素晴らしさを伝えたい、という想いもありました。

いざ、パソコンスクールを開校するための準備を始めると、何人かの方に、パソコンスクール業界について聞かれました。
・学校でも授業の中でパソコンを教える時代
・パソコンを使えるのは当たり前
・今どきパソコンを習いたい人なんているの?
という感じです。
パソコンスクール業界ってどうなの?ってことですね。

そこで、今回は、パソコンスクール業界について書きたいと思います。

パソコンスクールの登場は、1990年代の半ば、Windowsの登場により、パソコンが一気に普及した頃だったと思います。
ITを使って経営の効率化を進めていくことが企業にとって最重要課題になり、手書きの文書・書類は、WordやExcelに置き換わっていきました。
そんな中、登場したパソコンスクールは、都市を中心に全国展開していったA社など、駅前の一等地で急成長していきました。
この都市型のパソコンスクールのターゲットは、20代~40代のビジネスユーザ。Word、Excelの習得から、資格の取得、スキルアップを目的としている方々です。
学習スタイルは、講師が講義を行いながら進める 「スクール型」が中心。生徒が卒業までにかかる費用は30万円~70万円程度ではないかと思います。

2000年の後半、「ITバブル」が崩壊し、景気が後退し始めると、都市型のパソコンスクールに代わって、住宅街の一角に、「比較的低料金でパソコンの基礎が習得できる教室」という位置づけのパソコンスクールが増え始めます。
この地域型のパソコンスクールは、初心者向け基礎から、資格取得を目指す人向けの講座まで用意し、幅広い客層、年齢層をターゲットとしました。
学習スタイルは、ビデオ映像による指導等の「セルフラーニング型」。講師の人件費を抑え、1時間当たり1500円程度の受講料金を実現しました。基礎(Word等)の習得に120時間(週3回通って約10ヶ月)程度かかるとすると、費用は、18万円くらいなので、確かに、都市型パソコンスクールに比べると低料金です。

でも、長期的なデフレの下、さらなる低料金化が求められます。
2005年頃から、「低料金で習い放題」というスタイルのパソコンスクールが現れます。この新たな地域型の低料金パソコンスクールの特徴は、従来の1回いくら、というチケット制ではなく、月々の会費制である、ということです。
従来の地域型では、学習についていけなかったり、期間や回数をオーバーして料金が高くなってしまったり、続けることが出来ないような顧客も取り込み、台頭します。
低料金パソコンスクールの主なターゲットは、パソコン普及途上で取り残された主婦やシニアの方々です。
学習スタイルは、従来の地域型と同じく「セルフラーニング型」ですが、ビデオではなく、分かりやすく教えるマンパワーによる指導を取り入れています。
受講期限や回数制限はなく、基礎(Word等)の習得に半年(月20日通って120時間)かかったとしても、コース料金と会費で、費用は、5万円程度と激安です。

現在、このような、財布にやさしく、習得できるまで通える会費制の低料金パソコンスクールが躍進しています。
わたしが、始めたパソコンスクールもこのスタイルです。
メディアックという会費制パソコンスクールのフランチャイズです。
(フランチャイズへの加盟についても、「なぜフランチャイズ?」という質問も、いろんな方から頂いたので、それについては、次回、書きたいと思います。)

事業の収益の面から考えると、会費制の強みを活かすには、生徒さんに少しでも長く続けてもらうことが必要になってきます。
単に使い方を教える、資格を取らせる、というのではなく、ここにくれば、楽しいことがある、と思えるような場、知的な感動を共有できるようなコミュニティの場を提供していきたいと考えています。

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