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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

ソフトウェア品質シンポジウム2009のセッションで会場から挙がったレビューの課題と解決に向けた議論のまとめ

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このセッションやってよかったなぁとしみじみ思っている。シンポジウムのWebサイト(このページの「企画セッション」の2つめ)で議論の結果を公開している。ここ(当ブログの過去エントリ)で参加募集を書いている。

当初、本当に課題や解決策に向け積極的に意見が出てくるのか心配だったが、非常にたくさんの課題が挙がった。「顧客レビューのスケジューリングがなかなかできない」「原因分析をすると『レビューをがんばる』という話になるが、具体的にどうがんばるか明確にならないことが多い」等、非常に具体的な課題が挙がった。

詳細は上のURLのスライドにあるとおりだが、一部を抜粋した。

  • ざるレビュー(レビューを実施しても、欠陥が指摘されていない)になっている。
  • よく起こる問題が横展開されない。
  • レビュー指摘されても、その後修正されていないことがある。
  • 形骸化している。
  • プロセス、技法が不明確
  • レビュー対象の作成者がセルフチェックを十分に実施していない。
  • 欠陥もそうだが、そもそも必要な機能なのか、抜けているものは存在しないのか?といった議論ができていない。

このスライドにもあるが、ソフトウェアレビュー・インスペクションに関する議論のためのメーリングリストを作った。今回の課題を含め、引き続き有志で語り合いたい、という方はこちらの参加方法を参照いただきたい。

また、セッションでご発言いただいた皆様方、参加いただいた皆様方、安達 賢二氏、竹下 千晶氏、永田 敦氏、野中 誠氏、平野 誠太郎氏、細川 宣啓氏に感謝する。

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