森崎修司の「どうやってはかるの?」:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 森崎修司の「どうやってはかるの?」

計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

システム開発の一部や全部を多重請負できないようにするシステムインテグレータが増えてきているそうだ。日経ITproの記事には、再々委託を禁止としている大手の社名が並ぶ。また、一律に禁止はしないものの許可なしでは再委託できないとするインテグレータも多いようだ。

一番の目的は偽装請負の防止だろう。記事にもあるように、再々委託を禁じれば即問題が解決するようなものではないが、解決にむけた第一歩にはなるだろう。

個人的には、明確な責任分解点や役割分担ができれば多重請負や分業はそれほど悪いことだとは思っていない。ただし、役割分担が明確でないために、中間搾取をするためだけの層が存在するようにみえてしまったり、責任分解点が明確でないせいで立場が弱い層だけが損をしたり、ということが起きてしまうと話は別だ。

これも個人的な感触だが、深い請負階層を作ってそれをうまく維持するためには、上位層、下位層への依存と尊敬が必要だと思う。もう少し平たく例を挙げると「あそこはよくやってくれている」、「多方面に対する配慮があり、自分たちではなかなかできそうにない」という気持ちをお互いに持てるかどうかだと思う。これらは、実際の担当者どうしのレベルで必要であり、特定の委託先の経営者、経営陣、管理職と委託元の間だけでは意味がない。

ご自身の場合、どうだろうか?その委託先は感謝してくれているだろうか?委託元には配慮があるだろうか?もし、現在、ないとしたら何か改善するための方策はあるだろうか。

森崎

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コメント
トラパパ 2009/04/06 17:08

こんにちは
主旨はわかりますけど、中抜きが横行するのが心配ですね。
請けれないから再委託先を直接紹介するかわりにコミッションをもらうというビジネスが・・・
私のやっているサービスにも当然影響ある話で、悩ましいことです・・・

森崎 2009/04/07 23:08

トラパパさん

コメントありがとうございます。月並みですが、紹介する際に何らかの付加価値をつければ中抜きということにはならないと思います。米国では、ソーシングアドバイザという業種で、委託先の紹介と得意分野や過去の実績を知らせて、発注者を助けているようです。

yohei 2009/04/10 00:14

よくIT業界はゼネコンと比較されますが、ゼネコンでジョイントベンチャーが行なわれたり、プライマリコントラクタが各技術を持った中小の施工業者を集めてオーケストラのように工事を行なったりするのに比べるとIT業界の委託のやり方は閉鎖的な気がします。この記事を読むとそれが一層強まっている傾向を感じます。
ただし小さなソフト屋さんは人間とパソコン数台と事務所だけで始められますので、簡単に始められる分、店じまいも簡単なんですよね。倒産リスクのある分、実績のある会社、ある程度大きな会社を優先的に下請け先に選ぶのは仕方ないことかな、とも思います。


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森崎修司

ソフトウェア開発に携わる方に気づきを提供することを目指し、ソフトウェア開発の定量化/効率化/高品質化の動向を国内・海外、実務・研究から多面的に紹介し、研究者の視点、自身の業務経験をふまえた視点から考察します。現在、静岡大学 助教

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