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スマートフォンの契約を27カ月目から31カ月目に解除するかもしれないために300円の割増料金を払う人はどれくらいいるのか

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携帯/スマートフォンの「2年縛り」契約について、契約満了した1カ月以外は約1万円の契約解除料がかかることへの不満に対応するための新しいプランが報道されています。

毎月の基本料金は、「2年縛り」のプランと比べて数百円程度高くする方針
※「NTTドコモ 「2年縛り」改善へ 新料金体系」(NHK)より

新料金は、国内通話がかけ放題の「スマ放題」、5分以内の国内通話がかけ放題の「スマ放題ライト」をもとに、月額料金を300円高く設定した。加入から最初の2年以内に解約すると9500円(税別、以下同)の契約解除料がかかるが、3年目(25カ月目)以降はいつ解約しても解除料が発生しない。

......

25カ月目以降の解約料無しプランをKDDI(au)も検討していることが分かった。auも既存の通話定額プランに300円をプラスした料金設定で、6月から開始するという。契約更新後に解約できる期間も、5月から2社と同じ2カ月に延長する。近く正式に発表する。
※「ソフトバンク、「25カ月目以降」なら解約料無しの新プラン 解約猶予期間も2カ月に延長」(ITmedia)より

どのキャリアも2年縛りプランに比べていくらかの割増料金を払うことで、2年後以降の解約料金を無料にするというもののようです。そこで、正式に発表されているソフトバンクのプランについて、契約月数ごとに割増料金と解約にかかる合計費用がどれくらいかかるのか見てみましょう。

経過月数新プラン現行プラン
月額割増解約費用総費用解約費用
1 300 円 9,500 円 9,800 円 9,500 円
2 600 円 9,500 円 10,100 円 9,500 円
3 900 円 9,500 円 10,400 円 9,500 円
... ... ... ... ...
22 6,600 円 9,500 円 16,100 円 9,500 円
23 6,900 円 9,500 円 16,400 円 9,500 円
24 7,200 円 9,500 円 16,700 円 9,500 円
25 7,500 円 0 円 7,500 円 0 円
26 7,800 円 0 円 7,800 円 0 円
27 8,100 円 0 円 8,100 円 9,500 円
28 8,400 円 0 円 8,400 円 9,500 円
29 8,700 円 0 円 8,700 円 9,500 円
30 9,000 円 0 円 9,000 円 9,500 円
31 9,300 円 0 円 9,300 円 9,500 円
32 9,600 円 0 円 9,600 円 9,500 円
33 9,900 円 0 円 9,900 円 9,500 円
33 10,200 円 0 円 10,200 円 9,500 円
... ... ... ... ...

新プランは毎月余分に料金を払うわけですから、契約解除の費用がかかる最初の2年間は300円の割増料金を払うことになります。2年間の期限満了までに7200円を余分に払っていますから、その時点で"お得"なのは高々2300円です。しかも、この後も300円の割増料金を払い続けないといけないので、このお得な分は8カ月後には消滅してかえって損な状態が続くことになります。各社ともに解約無料期間を2カ月に延ばしているので、新プランが有利なのは27カ月目から31カ月目の5カ月間しかありません。つまり、この5カ月間に解除するのでなければ新プランは損、ということです。

そもそもキャリアの料金はキャリアが決めるべきもので、政治(あるいは行政)の役割とは、企業間に公正な競争が働くようにすることで人気取りのために値下げを指導するようなことではありません(この意味では電波を割り当ててもらったばかりのe-mobile買収を認めるべきではなかったと思っています)。だいたい「デフレ脱却」を標榜する安倍政権が携帯・スマホの料金値下げを目指すというのはこっけいでしかないなのですが、実は値下げに見せかけた値上げに誘導してインフレを実現しようとしているなら、朝三暮四どころか壺算を思い出すような狡猾なたくらみとしか言いようがありません(そうでなければ、タダのアホですね)。

賢い消費者の皆さんは、こういうたくらみに乗っからないようにしましょう。もちろん、27カ月目から31カ月目にキャリアを移すかもしれないな、とお考えの方は別ですよ。念のため。

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