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新たに登場した gTLD たち

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.com、.net、.org のような古くからある gTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)では、登録したい名前が空いていなかったり、さらに TLD を増やしてもよいだろうということで、今世紀に入った頃から .info、.biz、.name のような新しい gTLD が使えるようになりました。ある程度は使われるようになった TLD はありましたが、多数のドメイン名を登録されないものがほとんどでした。また、特定の業界に向けた専用のsTLD(スポンサードトップレベルドメイン)も追加されました。こうしたものには、.museum(博物館)、.aero(航空)、.post(郵便)などがあります。

こうした TLD が存在することをどれくらいの方がご存知でしょうか。このように増やされた TLD は、ほとんどが広く知られることもなく、ひっそりと運営が続いています。そもそも“ドットコム”ブームというのは .com ドメインを中心に巻き起こったもので、.com 以外の需要は低いものでした。「.com や .net では取れないから、マイナーな国の ccTLD を使う」という動きも、日本以外ではほとんど見向きもされていませんでした。近年、ccTLD が注目されてきたのは URL 短縮サービスのおかげだと言ってもよいでしょう。とはいえ、TLD が増えたから取りたい名前が取れるとも限らず、「AeroTurbine, Inc.」社と「Aero Turbine, Inc.」社の間では aeroturbine.aero ドメインを巡った紛争もありました。

こういう状況ですから、ICANN は TLD を増やす戦略に懲りたのではないかと思っていましたが、そんなことはありませんでした。ICANN は、大幅に TLD を増やす方針に転換し、幅広く TLD を募集しました。申請するだけで185,000ドルの審査料、運用がはじまったら年間25,000ドル、およびドメインあたり0.25ドルという費用が必要になるにもかかわらず、ICANNには1930件もの申請があったようです。ICANN には単純計算で3.5億ドル以上の収入があってうらやましい、という話はどうでもいいのですが、多くの新gTLDがルートゾーンに追加されています。これには、Google がはじめた「.みんな」や、他の地域名TLDに先駆けて先行登録を開始した「.nagoya」などが含まれます。

実際、どんなものが追加されたのか見てみましょう。

.academy
.actor
.agency
.bar
.bargains
.berlin
.best
.bid
.bike
.blue
.boutique
.build
.builders
.buzz
.cab
.camera
.camp
.cards
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.catering
.center
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.kitchen
.kiwi
.koeln
.kred
.land
.lighting
.limo
.link
.luxury
.maison
.management
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.moda
.monash
.nagoya
.neustar
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.okinawa
.onl
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.photos
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.voting
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.wed
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.дети
.онлайн
.орг
.сайт
.みんな
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.संगठन
.移动
.我爱你
.机构
.公益
.公司
.在线
.集团
.世界
.政务
.中信
.中文网
.삼성
.游戏
.网络
.组织机构

Twitter の Web 版が、ちゃんと新gTLDを判断して URL のハイパーリンクを自動設定している(入力ボックスは一部のみの対応)のは、ちょっと驚きましたが、本気でビジネス利用を考えている場合、「.com で登録できなかったから、他の TLD でいい」とは思わないものです(日本では、珍しくないのですが)。

はたして、いつまで維持されるのでしょうね。

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