これからの時代を言葉でつむぐビジョナリ―ブロガー

ネット選挙運動について僕が考え抜いた結論。

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One Voiceというネット選挙運動解禁の動きが盛り上がっています。「あなたはネット選挙運動の解禁に賛成ですか?反対ですか?」そう聞かれてすぐに応えられる人は少ないのではないでしょうか。僕も同じです。この運動に興味関心はあったのですが、果たして自分が賛成なのか反対なのか、判断できずにいました。なぜでしょうか。

賛成と反対の間で。

ネット選挙運動の解禁とは、選挙前の選挙期間中の立候補者のインターネット利用を認めることです。

メリットとしては、ネット選挙運動解禁によって、ネット上で、立候補者の意見や政策を簡単に知ることができるようになります。SNSを通じて、有権者は立候補者に意見を届けることも容易になります。つまり、ネット選挙運動解禁は、立候補者と有権者をつなぐ情報のインフラを強くするのです。

一方、反対意見として、インターネットは政治を変えることはできないという論調があります。ネット選挙運動解禁はあくまで手段であって、その先に理念や社会的ビジョンがなければ意味はない。この改革は表面的に過ぎなくて、根本的な課題は解決されないという意見です。

ちょうど昨日、こんな記事もアップされていました。
■インターネットが政治的関心を高めない理由(TechCrunch:2012年5月17日)
http://jp.techcrunch.com/archives/20120516why-the-internet-doesnt-make-us-care-more-about-politics/

いろんな人がネット上で主張をする中で、それをしばらく傍観していました。賛成意見も、反対意見も、どちらの言い分もわかる。どうしたらいいのか。

考え抜いてみた。

ああでもない、こうでもないと考えた結果、結論としてこう考えるに至りました。

「ネット選挙運動の解禁は、理念がなくとも、いったんゴールとして設定していいのではないか」

その心は?

ネット選挙運動の解禁とは、選挙におけるコミュニケーションのインフラ基盤の強化でしかなく、その公益性は認められるべき、ということです。選挙期間中のネット利用とは、候補者と有権者のコミュニケーションをつなぐパイプのような役割です。ですが、反対意見としては、そのパイプの中身がない、という話になっています。One Voiceには、ネット選挙運動解禁の先のビジョンや政治的信念がない、という訳です。

ですが、それは今の時点でなくても構わないのではないかというのが僕の意見です。

これから家を建てようとしましょう。家を建てるにはまず土台が必要です。選挙におけるインターネット活用は、政治活動のインフラの部分、家の基盤となる土台にあたるイメージです。今の日本の政治状況としては、どの方向に政府が舵を取るのか判断しかねている状態です。国づくりの方向性に関してコンセンサスがとれていない状況です。あるいは、もっとひどいことに、そのビジョンすらない状態かもしれません。では、まず、家の土台はみんなで作ったらいい。いろいろな利害を持つプレイヤーがいますが、それはいったん置いておきましょう。まず土台を建てる。つまり、みなが政治に参与しやすい地盤を作る。その上に、どういう建物を建てようとするのかはまた別の問題です。土台ができあがってから、考えてもよいのではないでしょうか。

最後に若者としての本音。

「投票率を高めても意味がない。市民の社会参画がより重要だ。」これもわかります。「ネットを軸とした政治活動は表面的だ。」これもわかります。でも、それでも、ネット選挙運動解禁。いいじゃないか!と言いたい。(日本の市民の政治離れは、今に始まったことではないですが)僕たちの世代には、「自分たちが動けば法律が変わる、国が変わる」という感覚はありません。この感覚があるかないかは、市民の政治参与のモチベーションを大きく左右します。これはネット選挙運動解禁以上の話です。市民が手を挙げれば何かが動く!という感覚を持つことが、僕たちにとって本当に必要なのです。ネット選挙解禁そのものは、日本の政治を変えはしないでしょう。ですが、それが実現したときには、それ以上の意味を持ちます。「自分たちが行動すれば法律が変わる」という感覚を持てる。それこそ、日本社会の政治に対する態度や雰囲気を変えると思うのです。今、自分たちの世代って悲しくなるほど政治に感心がないんです。今の日本社会のあり方に不満がない訳ではないと思います。でも、多くの人が、小さな単位の私的な生活圏の中で生きることに甘んじて生きています。政治から逃れ続けているのです。ネット選挙運動解禁は、ネット選挙運動うんぬん以上の話なのです。そう思うと、僕はネット選挙運動はぜひ実現してほしい。そう思うに至ったのです。

以上が、僕が数週間ネット選挙運動解禁の一連のムーブメントを見守り続ける中で、黙って考え続けた結果です。一人でも多くの方が日本の政治について真剣に考えてもらえる機会となれば幸いです。

【参考記事】
■ソーシャルメディアで政治が動くか? 〜No VoiceからOne Voiceへ〜
http://blogs.itmedia.co.jp/sabe0524/2012/05/no-voiceone-voi-a148.html

■「ネット選挙運動」の季節がやってくる
http://blogs.itmedia.co.jp/yasuyasu1976/2012/05/post-48ad.html

■ネット選挙解禁のためには、ネットで声をあげて政治家の自発的な行動に期待するだけではダメではないか、という話。
http://blog.tokuriki.com/2012/05/post_702.html

■One Voice HP
http://onevoice-campaign.jp/about.html


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