セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

人類社会を本当により素晴らしくするものは?

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今朝の日経新聞に、世界の負債額がGDPよりもはるかに早いスピードで増加しており、バブルの崩壊は近いという記事が載っていた。そして、資金が単なる収支尻を埋めるために使われ、不動産投資などに主に回っており、加えて資金の出し手が、様々な規制を通じて銀行から、より自由度の高いファンドにシフトしていると指摘している。

まさに、そのような事態が進行していると思うが、これを踏まえて、世界ではESG投資とかSDGsとか、投資についても社会や環境に配意するようにという動きも始まっている。だが、果たしてこのような流れは本当に我々を様々な意味で豊かにするのか?

銀行はダメだからファンドになりました、その行動をより適切なものにするためにルールを作りました、すべて後追いである。そして、上記のように不動産投資や、或いは企業への投資にしてもこれを解体して切り売りするなど、要は右から左の資産移動に資金は使われるだけ、つまり本当の意味での付加価値を生みだしていないように感じる。

今こそ、単に便利になるとか、手間が省けるとか、楽しいとかいうだけでなく、本当に人類の幸せにつながるような技術開発に資金が回っていくような仕組みを考える必要があるのでないか?そして、巨額な資金を持った者だけが、短期的な収益を得る構造を助長しているファンドにもっと厳しい規制をかけ、元々庶民の資金を集めて産業に投じていく仕組みだった間接金融を、今一度見直すべきではないか?更には、巨大な金融機関では出来ないことを補足するような、地に足のついた様々な手段を構築すべきではないか?

ウーバーが空飛ぶタクシー、一方で9.11が原因でガンになった方が1万人弱、もちろん科学技術の進歩は素晴らしい。だが、ただ便利になることばかりを追求するのではなく、根源的な人類の幸せである、普通に寿命を迎えられることに、もっと注力してもよいのではないか?何も不老長寿である必要はない。ただ、何らかの不幸な出来事で不自由な暮らしを強いられている方々に普通の生活を取り戻す、そして世界中の人々が、ものすごく裕福で毎日が日曜日ではなくとも、世界中に行く機会はなくても、家族と地域で精神的にも幸せに暮らせる、そんな人類社会を夢見るのはあまりに書生じみているだろうか?

そのためには、これまで人を不幸にする紛争解決の手段であった武器などの開発から出てきた様々な技術を、命・健康のためにのみ活用するという、世界全体の覚悟が必要だと考える。人類が、持続的に地球に存在し、長きにわたって小さな幸せを享受し続けるためには、成長・開発・経済拡大一辺倒だった人類の歴史の底流に流れる根本を考え直す必要がある。

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