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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

国際社会で名誉ある地位を!

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以前から話題になっていることだが、我が国が核兵器禁止条約を批准しないことについて、広島・長崎の原爆投下の日にまた議論が再燃している。安全保障条約を米国と締結していることなど、我が国の環境が微妙なところがあるのは理解できないわけでもないが、戦闘要員以外を殺戮するという暴挙を受け、世界で唯一核兵器の直接の被害にあった我が国が、核兵器保有国に配慮してこれを批准しないということは、やはり理解に苦しむところだ。

中国など、我が国に対して批判的な諸国は、そもそも我が国が原爆投下による被害を受けたという表現自体を否定するが、仮に第二次大戦中に侵略戦争を行ったという点の非難を受けるとしても、それと核兵器の問題は別であり、加えて我が国が憲法上も紛争解決の手段として武器を使用しないと謳っている以上、核兵器禁止に賛同することこそが我が国の平和国家としての存立を明確にするものであり、米国を含めた同盟国がこれに反対できるとは思えない。

ましてや、経済大国として国連に対する金銭的影響力を行使してきた地位が揺らぎ始めている今こそ、我が国の金銭以外での国際平和への貢献を明確にするためにも、我が国が先頭に立ってこの条約を国際社会において推進し、世界から核兵器を廃絶する、更には戦争を廃絶するための人類の努力を推し進めるべきではないのか?

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