セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

社会の仕組みは良くなってきているのか?

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沖縄での「土人」発言が、話題になっている。私自身、映像を見て目と耳を疑った。そのくらい、土人という言葉は死語だと思っていたから。今の家庭ではこのような用語を使う人はいないと推察されるので、恐らく機動隊などの組織での用語なのだろうと、どうしても想像してしまう。

我が国で「土人」と使う場合は、恐らく東南アジアや太平洋島しょ国に進出した大戦前の時代であろうと思われるし、或いは欧米の情報の中で現地の人々とさす言葉を、このように翻訳したのかもしれない。いずれにしても我々との対立用語であり、更に言えば言葉のニュアンスから、どう見ても差別用語と言わざるを得ないだろう。

世界中に宗教、人種、肌の色など様々な差別が存在する中で、20世紀はこれを一つずつ解消してくる歴史だった、とはこの間も指摘した。まだ、差別を標榜する組織は存在するがアメリカにおいては黒人差別は法的にはなくなっているし、アメリカインディアンも居留区を持つ形でそれなりに処遇されている。

我が国においても、在日外国人や部落差別問題などがあったが、様々な対策や経済成長の流れの中で、差別が完全になくなったとは言えないとは思うが、相応に歩を進めてきている。だが、ここに来て、沖縄差別が公然と言い放たれた。もちろん一部の方が指摘するように、かなりひどい言葉をかけられた状態での応酬であったのかもしれない。それでも、私が愕然とする言葉の使い方であるには変わりはない。

益々混迷を深める世界の情勢の中で、少しでも世界人類が豊かに幸福になるように我が国が貢献したいとすれば、まずは我が国からこのような人権を踏みにじる行為はなくしていくべきだと考える。発言した機動隊員個人を責めるのではなく、警察組織を含めた我が国全体の意識の中から、このような差別的な用語をなくしていきたい。

アメリカ大統領選が近づいている。日に日にクリントン氏が優勢との認識が報道されているし、恐らくそうなのだろう。だが、私は、トランプ氏の「結果を受け入れない」発言には着目している。確かに、どんな対立があっても敗北を認めるというのが、ブッシュ・ゴアの戦いの際にも示されたアメリカの民主主義の形だ。従って、仮にトランプ氏が結果を認めなければ、これはアメリカ民主主義の原理原則を否定するものだ。

だが、そもそもトランプ氏は何故に支持されてきたのか?アメリカの政治システムが、国民の意思を実現するように機能せず、一部の特権階級だけが幸福になる仕組みに見えたから、既存のシステムに対するアンチテーゼとしてのトランプ氏を支持する人がいたと仮定すれば、旧体制を表す大統領選の仕組み自体を否定することすら、支持者にはマイナスではない。そして、そのような既存の民主主義の在り方そのものに対して、世界中の先進国で疑問が投げかけられているということは、改めて認識すべきだと考える。

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