ミッキー・グレースの頑張れニッポン!:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) ミッキー・グレースの頑張れニッポン!

世界から憧憬される骨太なニッポンになろう。カリフォルニア発日本応援歌

毎朝の日課となっているコーヒー片手の数独。
ながら族で聞いているNPR(米国公共放送)だけれど、時々おもしろい表現に出会うことがあります。

なかなか解けない数独に夢中になっていたので詳細は聞き逃してしまったけれど、何かの番組でオバマ大統領を誹謗中傷するような発言をしたコメンテータ(?)が番組を降ろされ、放送業界出入り禁止となったというような内容のコメントが、BGMとして流れていたその時。

"Even with the 7-second delay, you cannot remove all profanities and bloopers."

7-second delay?  7秒遅延?

この表現は初耳でした。ニュースの同時通訳はその正確性を担保するために、実は厳密に言うところの同時通訳ではなく「時差」があるという話は聞いたことがあったけれど、生のラジオ放送における遅延については全く知らなかったのです。

さっそくWikipediaで調べてみました。

In radio and television, broadcast delay refers to the practice of intentionally delaying broadcast of live material. A short delay is often used to prevent profanity, bloopers, violence, or other undesirable material from making it to air, including more mundane problems such as technical malfunctions or coughing. In this instance, it is often referred to as a seven-second delay or profanity delay. (http://en.wikipedia.org/wiki/Broadcast_delay)

どうやら放送遅延というのが一般的な専門用語で、7秒遅延というのはそのニックネームのようです。

このWikiページの日本語版は引用した箇所の対訳がないので、一応、要約しておきますね。
「ラジオやテレビにおける放送遅延とは、生の放送素材を意図的に遅らせる操作を指す。短い遅延を使って、放送禁止語やいい間違い(トチリ)、暴力、その他の望ましくない素材が放送されてしまうことを防ぐために使われることもあるが、多くは技術的な不具合・故障や咳など普通の問題に対処するために使われている。このような用法においては、7秒遅延や放送禁止語遅延とも言われる。

放送の技術的なことはよくわかりませんが、ビーという音をかぶせて「Sh**」や「F**k」が放送されないようにするための時間なのかも知れません。

たかが7秒、されど7秒。 実際にストップウォッチで図ってみると7秒はかなり長い時間ですよ。普通に喋っても50から70文字分くらいは話せるような気がします。
同時通訳している時の7秒バッファーはかなり大きな容量で、かなり熟練してこないとこれだけのバッファーを維持することはできないです。

というのは脱線ですが、、、、。

7-second delay を他の場面に転用している例はあまり聞いたことがないです。そもそも7-second delay という表現を知ったのが今朝のことでしたから。なのでこの表現を掘り下げていくつもりはないのですが、profanity についてちょっと考えてみました。

BGMとして聞いていたニュース解説なので、私の記憶にはPresident Obama profanity という単語のみがインプットされ、「オバマ大統領を誹謗中傷した」ように思考回路が働いたのです。Profanity に「誹謗中傷」という意味があったかしら?

Profanity: 不敬、口汚い罵り、淫らな言葉、冒涜する言葉 (英辞郎オンライン版より)
誹謗、中傷:obloquy、libel (英辞郎オンライン版より)

Obloquy(オブロクィ): Public shame or reproach, abuse, discredit (オックスフォード英英辞典)
Libel(ライベル): Written or printed statement that damages subject's reputation (オックスフォード英英辞典)

どうやら同じ誹謗中傷でも、Obloquyは公に誰かのことを避難したり信用を傷つけたりすることで、libelのほうは書面でそうすることという違いがありそうです。いずれにしても profanity とは意味が異なりますね。

そうなると、どういう文脈で「オバマ大統領」、「放送禁止語」、「番組降板」、「ペナルティーボックスから出てきた今は、、、」という表現を耳にしたのかわからないのが悔やまれます。

それでもまあ、7-second delay, obloquy, libel という新しい単語を3つも覚えることができたので、週末の収穫としてはまずまずとしておきたいと思います。




ミッキー・グレース

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プロフィール

ミッキー・グレース

ミッキー・グレース

シリコンバレーの屈指のカリスマ通訳。通訳歴20年のベテラン。
ここ数年は、名古屋大、東北大COE特別講義や企業ワークショップを通じて、国際人育成・地力英語教育にも尽力。
カリフォルニア大学サンフランシスコ(UCSF)小児精神科修士、千葉大学看護学部卒。実は白衣の天使だった!?

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