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2050年の地球の夜空を考える 「光の展覧会 Nightscape 2050 未来の街-光-人」

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家の近所でよく前を通る旭倉庫のギャラリーの大きな扉から紫の光が漏れていた。誘われるように中に入ってみると、ベルリン、シンガポール、香港で開催され、そして東京にやってきた光の巡回展「Nightscape 2050 未来の街-光-人」というものが開催中だった。

圧巻だったのは、壁3面、床1面の計4スクリーンに映し出される美しい映像。映像が美しいだけではなく、4面を効果的に利用したり、部屋の照明の明るさを替えながら進む演出も凝っていた。
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日本の四季折々の木々を照らす優しい自然光、そして世界の大都市の眩いばかりのイルミネーションの夜景が部屋一面に、光の洪水のように現れる。これは、もう単純に綺麗だなあと思う。しかし、映像は、ある疑問を投げかける。これは、地球そしてこの星に住む我々にとって「光害」なのではないかと?

次に現れる映像は、地上の照明を優しい未来の照明に替えたちょっと暗めの都市。しかし、大都市の落ち着いた照明の摩天楼の頭上に広がる星空は、人工の光より美しいと感じた。

この展覧会は、都市や家庭での光・照明を替えることで2050年の東京をはじめ都市の夜空の姿を提案する。

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展覧会チームが提案する都市の照明や子供たちの自由な発想の未来の夜、5人のマスターによるインタビュー映像と様々な視点から考察されている。
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充実した内容で入場無料。会期中、トーク・イベントも多数予定されている。6月10日まで。
2050年の地球の夜空に想いを馳せてはどうだろう?

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光の展覧会 Nightscape 2050 未来の街-光-人

・会期:2016 年5 月14 日(土) - 6月10 日(金)
・開場時間:平日 13:00 ‒ 21:00 /土日 10:00 ‒ 18:00
・会場:TEMPORARY CONTEMPORARY
・住所:東京都中央区月島1-14-7 旭倉庫2F
    東京メトロ有楽町線/都営地下鉄大江戸線 
    月島駅 7番出口徒歩2分
・入場料:無料

■トーク・イベント&懇親会
5 月20 日(金)19:00 - ゲスト:港千尋(映像人類学者)テーマ:地下空間
5 月27 日(金)19:00 - ゲスト:石山友美(映画監督)テーマ:コンビニエンス・ストア
6 月3 日(金)19:00 - ゲスト:塚本由晴(建築家)テーマ:災害
6 月9 日(木)19:00 - ゲスト:陣内秀信(建築史家)テーマ:隅田川

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