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技術で勝って、商売で負けていませんか?

アパレルは難しい業界の代表格

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vietnam_apparel.jpg再び、アパレル業界にアゲンストの風が吹いてきました。デフレはもちろんですが、ECマーケットプレイスの影響も大です。

アパレル業界には、常に難しさがつきまとい、歴史がそれを物語っています。夢があり綺麗な仕事だからこの業界が好きな人が非常に多いのにも関わらず。

昭和60年代以降は、中国からの安い衣料品の輸入で国内の織物工場が打撃を受け、それ以降は少しずつ閉鎖に追い込まれていきました。

デパートの高級品はすでに業界での固定された地位を築いていましたが、以降のダイエーや近年のユニクロの台頭で、デフレの向かい風も立ち塞がり徐々に苦戦を強いられていったのです。

来日訪日観光客の爆買いで好影響を受けたデパートですが、昨年から落ち着きが戻ってきてしまい、勢いは無くなりつつあります。

そこに追い打ちを掛けるように、デフレマインドの復活が再びデパート離れを起こしてきています。
衣類は生活必需品で、人々が衣料品を買わなくなった訳ではありません。
買う場所がデパートから安い専門店に急速に取って代わられようとしているのです。
オンワードやワールドは、あの手この手でこの逆風を止めようとしています。デパートと商品開発で提携したりネットの活用がそうです。

ユニクロが再び値下げをして息を吹き返したくらいのデフレ基調復活ですが、百貨店は沈んでいくのでしょうか?若年層が百貨店で服を買わなくなっています。選択肢から除外されてしまっているのです。
イオンやイトーヨーカドー、アピタでさえ衣料販売部門が苦戦している時代です。

処方箋は無いのでしょうか?
海外市場に目を向けて手を打つことの有効性を筆者は説いています。
さらに当然のことながらネットの利活用が大事です。
マーケティングを綿密に実行しないといけないことが、コトを難しくしています。
国内企業は総じて、マーケティングが苦手だからです。

最後は企業の持っているポテンシャル、人的物的リソースを総動員して勝ちにいかないといけないのです。


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