オルタナティブ・ブログ > 大塚秀樹の“マーケティングマインド”の醸成 >

技術で勝って、商売で負けていませんか?

イノベーションとは?

»

economy.jpg様々な学者がイノベーションの意義や重要性について述べています。

例えば、ドラッカーは「マーケティングとイノベーションが企業において重要であり、それ以外は企業にとってコストでしかない」と言っています。

今回は、経済学者の池田信夫氏の言葉を引用したいと思います。

「かつて日本は、政府が経済に大きな役割を果たす『国家資本主義』の成功例とされ、株主資本主義なしで経済成長を実現した。」

「『東アジアの奇跡』のモデルだったが、これが通用するのは『より良い品質で安い車を作る』というように目指す目標が明確で、かつ必要な技術が存在する場合に限られる。だが今やこの土俵には中国や韓国がいる。」

「日本はいま、中国や韓国にできない新しい分野のイノベーションを探るという困難な課題に直面している。これは国家資本主義では実現できない。」

「イノベーションには、優勝劣敗の資本主義が最適だ。終身雇用・企業系列などかつて日本の製造業の強さを支えた長期的関係を今も守りたがる力は強い。」

「だが今は、まさにこうした濃密な『空気』の共有と協調性の高さがイノベーションを阻んでいる。」

以上のような池田氏の意見を聞いてどう思いましたか?
この発言は何も最近になされたものではありません。
数年前の言葉です。

それにも関わらず、今この言葉を聞いても図星だと思ってしまうのは、今だに日本の企業は何も変わっていない、ということを表す何よりの証拠だと思うのです。



Comment(0)