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技術で勝って、商売で負けていませんか?

インドとの付き合いを大切にしたい

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india.jpg日本とインドの両政府はインドの高速鉄道計画について、日本の新幹線方式を採用する方向で最終調整に入りました。今日インドで行われる安倍・モディ両首相の首脳会談で最終合意に至る可能性が高まってきました。

インドで新幹線方式が採用されれば、西部の最大都市ムンバイと工業都市アーメダバード間(約500km)に及び、総事業費は約9800億ルピー(約1兆8千億円)とも言われているのです。

折しも、少し前には我が国はインドネシアでの高速鉄道の入札で、中国に競り負けたという苦い思い出がありますので、巻き返す絶好のチャンスがすぐに訪れた訳です。

インドの経済規模(名目ドル建てGDP)は2015年には2兆1825億ドル(約268兆円)にまで伸び、失速してきたブラジルとイタリアを追い抜いて、世界でも第7位の経済大国に急浮上(2014年は9位)する見通しとなっています。

インドの15年7〜9月のGDP(実質国内総生産)の成長率は、前年同期比で7.4%となり、中国の成長率を上回ってきています。

そんな眠れる巨像とはいえ、新興国であるインドから、高額な日本の新幹線への発注が獲得できれば、信頼性で勝ち取った勝利とも言え、高い評価をしてくれた同国に対しては非常に恩恵を感じて今後ともより親密に付き合っていきたいと考えるのです。




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