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自分の1年を振り返るフレームワーク「BSPLバランス」

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こんにちは。今回もお読みいただき有難うございます。

流行語大賞が発表され、有線大賞も発表され、年の瀬の雰囲気がどんどん色濃くなっていますね。


皆さんにとって、2013年はどんな1年だったでしょうか?
そして、2014年をどんな1年にしたいでしょうか?

 

 

1年の計は元旦にあり、といいますが、実際には元旦に1年間の計画を立てる人はほとんどいないでしょう。多くのビジネスパーソンは、すでに新しい手帳を買って、年明けのスケジュールが埋まり始めている人だっていますよね。次の年は、ある意味もう始まっていると言っていい。

 

でも、スケジュールが埋まっていくのをただただ眺めていたら、それは今年の延長でしかありません。来年こそは今までと違う自分を作りたい!と思っているのであれば、まずはこの1年間を分析して、次の1年に役立てるということが必要になります。

そして、そんな作業に適しているのは、実は今この時期、「12月の月ナカ」だったりします。
 

手帳を買い換える時期ということもあります。また、忘年会などがの1年を振り返りたくなるシチュエーションが多いこともあります。何より、本当に年末が来てしまえば大掃除やら何やらで、とてもそんな気分にはなれないものです。つまり、来年上手にスタートを切るためには、まさに今、1年間の総括をすることが大事になってきます。
 

というわけで、今日は自分の1年を振り返るためのフレームワークとして「BSPLバランス」というものを紹介したいと思います。

 

 

BSPLは「ワークライフ」の改良版?

実はこのフレームワークは、私が自分自身の自己管理を目的に考えたものなんです。自分用のフレームワークをこういう形で公にするのは初めてなので、おそらく誰も知らない概念のはず。ですので、まずは概要を紹介します。

 

BSPLというのは、これらの4つの英単語の頭文字をつなげて作ったものです。

  • Business・・・仕事。
  • Social・・・友人、恋人やご近所など、仕事外の人間関係。
  • Private・・・家庭。
  • Learning・・・自分自身の学び。仕事のための学びでも良いし、趣味への取り組みでも良い。

ちなみに、会計士の私が「BSPL」と謳うと、「BS(貸借対照表)」「PL(損益計算書)」を思わず連想してしまった方もいるかもしれませんが、それとは全く関係がありません。

 

勤勉な日本人は、日々をどうしても仕事中心で過ごしがち。

そういう傾向が過剰にならないように、最近では「ワークライフバランス」という言葉が用いられるようになっています。この言葉自体はとても素晴らしい概念だと思いますが、多くの日本人は「ワーク」と「ライフ」を次のように捉えているのではないかと思います。すなわち、「仕事」と、「それ以外」

 

「ライフ」の部分を生活の余事象として捉えている時点で、すでにそれは仕事に主軸を置いた考え方が内包されているような気がしてなりません。

 

だとしたら、「ライフ」をもっとしっかりと見つめる必要があるよなぁ、と思い、「仲間と過ごす時間」「家族と過ごす時間」「一人で過ごす時間」の3つに分けてみました。「一人で」というのも何となく寂しいので(笑)そこは、勉強や学びの時間ということにして「Learning」という言葉を使っています。

 


自己採点をすると、多分いくつかのタイプに分かれます

この1年間、自分がどれくらい充実していたかを、各分野それぞれを100点満点で評価してみましょう。

ここで注意して欲しいのは、「どれくらい時間を割いたか」ではなく「どれくらい充実していたか」でスコアをつけるということです。例えば、「仕事が長時間に及ぶが、その仕事にやりがいはない」そう思っている人は、点数を低くつけてください。

 

・・・やってみましたか?

 

おそらく、いずれも高得点!という人はものすごくレアだと思います。
このフレームワーク自体、公開するのが初めてなので何とも言えませんが、おそらく、3つくらいのタイプに分かれるのではないかと予想しています。

  1. 仕事特化の「島耕作タイプ」
    仕事が楽しくてたまらないという人の多くは、「Business」と「Learning」の双方が高い点数になっていると思います。SocialやPrivateの点数は必ずしも高くありませんが、本人はそれで充実した人生を送っていると感じているかも知れません。ただ、なかなか結婚できなかったり、あるいは結婚相手とはあまり会話がなかったり・・・そういうダークサイドを見てみぬ振りをしている人も、中にはいたりして!?


  2. 人生真っ暗?「カイジタイプ」
    仕事のスコアが低い人は「仕事自体がない」という人と「仕事は忙しいが、苦痛でしかない」という人のいずれかです。仕事の時間は人生の大半を占めています。このスコアが低い人は、家庭や趣味に生きがいを見出せない限り、人生全体が曇り空のような日々になっているはず。


  3. 趣味に生きる「浜崎伝助タイプ」
    「Social」と「Learning」のスコアが高い人は、このタイプです。釣りバカ日誌のハマちゃんのように、仕事を休んででも趣味に時間を割く・・・という人も中にはいるかもしれません。でも、趣味が充実している人は仕事を「さっさと片付けるもの」と割り切っていることも多いので、意外と「Business」のスコアも低くなかったりします。

 BSPL1.jpg

 

より充実した1年にするために

上記のタイプ分けはあくまで典型例を私が想像しただけのものですから、他にも色々なタイプがあったり、同じようなスコア分布でも異なるタイプが存在したりする可能性は大いにあります。大事なのは自分がどのタイプかを調べて一喜一憂することではなく、次の1年をどのように過ごすかの「処方箋」を手に入れることなのです。

 

島耕作タイプの人は、「土日の過ごし方」を変えることが処方箋になりそうです。家族サービスをしたり、趣味の時間をつくったり・・・そういう予定をあらかじめ組んでしまうことで、週末に残った仕事を片付ける・・・というスタイルから脱却できれば、さらにバランスが取れた状態になると思います。仕事の要領もさらによくなるという効果がありそうです。

 

カイジタイプの人は、仕事を見直すことが必要だろうと思います。本当に仕事が辛い状態なら転職を検討するのもアリでしょう。1年の節目ですから、そういう大きな決断も含めてじっくり考えてみることをオススメします。転職をしない場合には「仕事への姿勢」を変えることになりますが、姿勢が簡単に変わるのであれば苦労はありません。例えば1時間出社を早めて、少しでも帰宅時間を早くするようにしたり、移動時間にビジネス書を読んで仕事のヒントを得たり・・・具体的な行動を2~3つ、決めて実践することをオススメします。

 

浜崎伝助タイプの人は、そもそも今の状態に満足しているケースが多いです。しかし、10年後を想像したらどうですか?結婚して子供ができて、教育費用が増えていって・・・今と同じ状態を維持するのは非常に大変です。先を見据えたときに自分に取れる行動は何か。それを前向きに考えてみることをオススメします。

 

次の1年はこういう風に過ごすぞ!大まかな方向性が見えてくるだけで、年を締めくくるための仕事や大掃除が、何となく楽しいものに思えてくるはずです。

時に追われて忙しく過ごすのではなく、あたかも遠足の準備をするように、「2014年」を迎えるワクワク感を持ちながら残りの2013年を過ごしていきたいものですね。

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