時事ネタ、マーケットや経済の話を、ファイナンシャルプランナーの視点で難しい話もなるべく専門用語を使わずにできるだけわかりやすく解説します。ときどき、思いついたこともそのまま書くこともあります。よろしくお付き合いください。

アメリカの雇用統計は本当に悪かったのか?

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 大注目の米雇用統計は、失業率8.2%と変わらず、非農業部門雇用者数は前月比8万人増加、前月の速報値6万9000人増は、7万7000人増に修正さ れました。パートタイムを余儀なくされた人や就職をあきらめた人を含む、広義の失業率は14.9%と、こちらは前月より0.1%悪化でした。 

 これを受けて、マスコミは、一斉に、アメリカ経済の失速懸念と報じました。多くのマスコミは、これを「弱い」「悪い」と評し、一時ドルは売られ、ニュー ヨークダウは、終わってみれば、124.20ドルも値を下げました。S&P500株価指数は週間ベースで値を下げました。

 さて、ここで、この雇用統計に関して、前月の数値は上方修正され、前月の数字よりも、雇用者数は増えているにもかかわらず、「弱い」と評価されるのは、何に対して弱かったのでしょうか。それは、市場予想の数字に対してなのでしょう。

 市場予想の数字は9.5万人でした。今回の雇用統計の数字は、事前からあまりよくないのではと懸念はされていました。ところが、予想数字は9万人前後と 言うのが、直前で予想数字は跳ね上がり、ある証券会社は14万人増と言う数字を発表しているぐらいです。これな何を意味すのでしょうか。

 確かに、前日のADP雇用者数は、10万人増の予想に対して17.6万人増と、強いものでした。ADPは、給与所得者の給与明細を計算作成する民間会社 で、そこが出している雇用統計です。かつては、ADPと商務省の数字はリンクしている時期もありました。しかし、ここのところ、必ずしも同じ動きをしてい るわけではありません。ADPは良くても、政府発表の数字が悪いことはよくあります。

 そもそも、予想数字とは誰がつくっているのでしょうか。それは、アナリストと呼ばれる人たちですが、彼らの多くは、投資銀行、いわゆる証券会社に所属しています。

 ここ3ヶ月、市場予想は大きく外れています。ある専門家の話では、今回の9万人増の数字も強すぎるのではと懸念していました。むしろ、もう少し、低めの 数字を出した方がいいのではないかと言う指摘もある中で、直前になっての予想数字の引上げです。どういうことでしょうかね。

 すごくうがった見方をすると、わざと高い予想数字を出して、現実の数字とのギャップ差を誇張することで、マーケットを下落させる狙いがあったとみることもできます。なぜならば、多くの投資銀行(証券会社)は、売りポジションを抱えたままでいるからです。まさに数字のマジックですね。

 ほかに考えられることは、QE3催促のためとの見方もあります。ここの所の発表される経済指標は、強くはないですが、決してすごく弱いというものではあ りませんでした。雇用統計は、QE3に向けてのい大きな判断材料です。マーケット関係者は、どうしてもQE3を実施してほしいのでしょう。ヨーロッパや新 興国の、世界的な利下げや量的緩和の動きから、アメリカも大きな追加緩和をやってほしいと願っているのでしょう。その思いが、予想数字に出てきたのでしょ うかね。

 これらは全くの憶測ですが、当たらずとも遠からじ?でしょうか。

 雇用の改善が、オバマ政権再選のカギですから、今、ウォール街と仲が悪い現政権です。共和党がウォール街にすり寄ってのことなのか、ウォール街の反撃なのか、いろんな見方はできます。穿った見方をすればきりがなく、ここまでくれば飛躍しすぎているのかもしれません。

 いずれにしても、どれもこれも憶測の域ですがね。

 となると、予想数字も当てにはならず、数字は事実ですから(たぶん)、その解釈の仕方で、とらえ方は大きく異なります。前月よりも数字が良くなっても、市場マインドでは弱くなるのですからね。

 いやはや、分からないことだらけで、投資の世界は、本当にフェアーなのでしょうか。

 これからは、本当に物事を見抜く力、知っていると知らないとでは、大きく違ってきそうですね。私も情報発信に頑張ります。どうかお付き合いくださいね・・・
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