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世界を変える何かは、既に近くにあるかもしれない

オバマ大統領とinnovation Jam

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オバマ大統領が,Web上で経済に対する質問を受け付け,それに答えるという試みを始めました.http://www.whitehouse.gov/OpenForQuestions/ (ホワイトハウスのWebページですね)から,自由に質問ができるようになっています.集まった質問に共感する人たちが投票することで,重要な質問を洗い出し,それに大統領が答える(さすがにリアルタイムではないようです)というスタイルです.私がこのブログを書いている時には,約9万3000人の人が質問を書き込んでいます.トピックとして以下のものが挙げられています.

Education
Home Ownership
Health Care Reform
Veterans
Small Business
Auto Industry
Retirement Security
Green Jobs and Energy
Financial Stability
Jobs
Budget

このリストが,アメリカが今抱えている問題(多くは日本にとっても)を示しているわけですね.一番投票数が多いのは,仕事(Jobs)そして予算(Budget)ですが,第3位は,教育(Education)です.現在の金融危機の最中でも,アメリカ人が教育について大きな問題意識を持っていることは興味深いです.

このようにWeb上で広範囲に意見を集め議論するというプログラムは,IBMでは,Innovation Jamと呼ばれ,過去に数回行われています.IBMの世界中の社員が72時間にわたり,様々なテーマに関して議論をし,そこから出てきたアイデァが経営や技術戦略に生かされるとともに,一緒に働く仲間としての価値観の共有を醸成するという効果もあります.時差もあり,日本の社員にとっては辛いこともあるのですが,オバマ大統領の試みにしても,いま,会社が国家にとって何が問題なのかを知るという意味では非常に面白いイノベーションの在り方だと思います.

# ちなみに,オバマ大統領,Twitterのアカウントも持っていて,選挙活動でも重要な役割を果たしたそうです.

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