オルタナティブ・ブログ > やまもとりずも >

やまもと一緒にトピックの未来を探しに行こう!

みんな「趣味は?」「休日何してる?」という質問に何て答えるんだろう

»

バイトの履歴書から始まり、就活のエントリーシート、社会のアチラコチラでやるようになる自己紹介。そういった機会に必ず聞かれるのが(自分も聞くけど)、「趣味は?」という質問。あと「休日何してる?」という質問も難しい。「何もしていない」とは答えられない。「仕事をしています」と答えるのも虚しい。実際に仕事をしているんだけど、目的として仕事をしているわけではなくて、することがないから仕事をしているわけで、「仕事をしています」と答えるのは何か違う。僕が聞く側だったときに一番印象に残っているのは、先輩女史の「寝てる」という答えだった。とても綺麗な人で、だいたいの人にダメ人間だと思われる答えを、恥じるわけでもなく、自慢気に答えるわけでもなく、サラリと言い切った先輩女史はカッコいいと思った。実際のところだいたいの人が寝てるはずだ。無理に予定を作っているだけで、そんな無理な予定を除外すれば、だいたいの人が寝ている(自分調べ)。サントリーホールで少女に「休日はどんなことをしているんですか?」と質問されて、「寝ています」と答えたMay J.は、「1週回ったオトナじゃないとマジなのかネタなのか理解できないよ」という会場にいるオトナたちの困惑と共に完全に滑っていたけれど、それでも変に気取ったことを言わなかったMay J.は誠実な人だと思えた。僕も、無理に作っている仕事の予定を除外してしまえば、結局のところ「寝てる」というのが現実だ。夕方までゴロゴロして、夜になってゴソゴソ街に出掛けるのはまだまともな1日のようにすら思える。そんな僕が、焚き火にハマって、「趣味は?」「休日何してる?」という質問に対して、けっこう誠実に「焚き火だよ」と答えることができるようになった。そんな2016年だったのだ。IMG_4335.JPG今年は転職をして、存在しているのかしていないのかよくわからない数人のスタートアップにいって(大丈夫だ。ちゃんと存在している)、働いているのか働いていないのかよくわからない働き方をして(大丈夫だ。ちゃんと働いている)、まともな人からすればなぜそんな人生の大転機になぜひょうひょうとしているのだと思われてもおかしくないところだけれど、僕からすればそんな社会人人生の一瞬の話よりも、人生そのものの、20年くらい探し続けてきた「趣味は?」「休日何してる?」という質問の答えた見つかったことのほうが大事件なのだ。2015年はトレイルランニングにハマったけれど、トレイルランニングの専用シューズは普通に街で履くようになり、何なら焚き火のとき河原とかで役になっているんだけど、2016年は一度も山を走ること無く終わってしまったので、「趣味は?」「休日何してる?」という質問の答えにはなりそうもない。というか、2015年にそう答えてみたところ、非常にウケが悪く、それでやらなくなったような気がする。そうなのだ。焚き火もトレイルランニングも、やったことがない人からすれば理解できないことというのに変わりはないのだけれど、トレイルランニングは「遊び」カテゴリから外れて「運動」カテゴリに入るという点で万人向きではない。僕が「ジム行く?」と言われても「うーん?」となるのと同じ感覚なのだろう。自分が主体となってやることは、共感を得るハードルがけっこう高い。それに対して、焚き火は意味が分からなくても、自分が主体となるものではないというのは何となく想像がつく。眺めていれば、いいのだ。だから、「やる」ではなく「眺める」自分を想像して、興味を持つことができる。ウケは、けっこういい。別にウケを狙ってやっているわけではないのだけれど、20年くらい「趣味は?」「休日何してる?」の答えを探し続けていた身としては、他人の関心が自分の答えを認めてくれているようで安心する。でも、実態としてはそこまで休日に焚き火をしていない。月に2回やっていればいいくらいだ。それを「休日によくやること」として答えていいのかわからない。アウトドア好きがどれくらいアウトドアをしているのか聞いてみたいところだけれど、僕は毎日焚き火をやっていても、たぶん飽きないと思う。でもそれを実行するといよいよアウトドアカテゴリを外れて、俗世からはみ出た残念な感じになった人のように思えてくるから、たぶん今ぐらいのペースがいいのかもしれない。今のところ一人で焚き火をしたことはないのだけれど、それをやってしまったら、開けてはいけない扉を開けてしまう気はしている。


Kalili バーベキューコンロ・焚火台 ファイアスタンド 焚き火台 焚き火ファン

Comment(0)