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この一年と今後のこと

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東日本大震災から1年が過ぎました。
やっと落ち着いたので、この1年のこと、今後のことを書こうと思います。

まず思うことは、これほどまでに多くの人と出会い、これほどまでに多くの人と話し、これほどまでに多くの人と協力し合ったことは私の人生で初めてのことであり、この先にも無いのではないかと思えるほどの一年だったと言うことです。
2011年3月11日14時46分を境にして、人生の潮目が変わったのではないかと思えるほど、ものの見方や考え方が変わったような気がします。

震災直後に体験した大災害の被災者としての経験、サプライチェーンが寸断された中での事業継続、極限状態におかれた沿岸部の方々との繋がり、多くの方々が力と知恵を出し合っている復興支援活動など、これまでの人生ではまったく経験したことのない瞬間の連続、そこで感じる人間個人個人の無力さと大自然の圧倒的な力、一方でそれを克服しようとする人間の意思の強さと助け合う知恵など、平常時では目に見えないものが否が応でも顕在化した一年だったと思います。
逆に、意思決定と行動開始が遅い日本人の弱点、震災前から地域が抱えていた様々な課題など、これからの日本がどこにどう進んで行けば良いのか大きな課題を突きつけられたことも事実であり、その課題に対する回答を震災復興と言う形で我々日本人はこれから10年から30年掛けて示して行かなくてはならなくなったのだと思います。

昨年4月に活動を開始した「ITで日本を元気に!」では、初期の夏場まで物資中心の補給支援活動を行い、ここ半年間はITインフラ復旧の支援を行ってきました。
その間、全国の方々からの多大なるご寄付による金銭的なご支援、物資支援ではユニクロやクロックス、IT支援ではHP、富士通、楽天、オリックスなどの各社からの物的なご支援、そして仙台の企業や全国のIT企業の有志による人的なご支援を頂き、南三陸町と石巻市牡鹿地区を中心に微力ながら何かのお役に立てたのではないかと思っています。

先日3/11には、石巻から南相馬までの沿岸部を「ITで日本を元気に!」のメンバーとともに走り、一年経った津波の被災地の状況を改めて確認するとともに、今後の継続した活動の必要性に思いを新たにしました。
■震災から1年、地域とITをつなげる人材を活用せよ(CNET JAPAN)
 ZDNet Japan 冨田編集長による記事

3/11を期に、マスメディアでは東日本大震災に関する報道の量は少なくなって行くでしょう。
莫大な復興予算を元手に、一気に復旧/復興を遂げる地域もあるでしょう。
しかしながら、ほとんどの津波の被災地と福島原発の影響を受けた地域では、遅々として進まない瓦礫の処分やいつ終わるとも分からない避難生活を始め、まだまだ解決の糸口すら見えず復興には長大な時間を要する膨大な問題が横たわっています。
今後も日本人一人一人が震災について考え、長く付き合って行くことが必要なのだと思います。

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